『B’z(ビーズ)』のボーカル・稲葉浩志さん(いなば・こうし 57歳)が、3月18日から公開される3Dアニメ映画『SING/シング:ネクストステージ』の日本語吹き替え版で、声優に初挑戦したことが発表され反響を呼んでいます。
『SING/シング』は、動物たちが様々な曲を歌い踊るミュージカルアニメ作品で、日本で2017年公開の前作は最終興行収入が51億円超えの大ヒットを記録し、5年ぶりに製作された待望の続編『SING/シング:ネクストステージ』も、昨年末からアメリカで公開され大ヒットを記録しています。
その日本語吹き替え版でB’zの稲葉浩志が声優に初挑戦しており、稲葉さんが演じるのは、かつて人気だったロック歌手で、伝説的ロックスターであるライオンのクレイ・キャロウェイ役で、この続編では最も重要な新キャラクターとなっており、オリジナル版ではアイルランド出身の人気ロックバンド『U2』のボーカル&ギター・ボノさん(61)が演じています。
配給会社『東宝東和』の担当者は、この役に稲葉浩志さんを起用した理由、経緯について、「どの世代でも“ロックスター”として思い浮かべるミュージシャンは稲葉さんしかいない、と制作スタッフ含め満場一致で第一候補となりました。ただ、アニメの中で歌唱することだけでなく、クレイとしての演技も必要なため、お受けいただける可能性があるのか半信半疑でご依頼しました。そんな中、映画とクレイの役柄に共感していただき、ボノへのリスペクトもあるということでお受けいただけるお返事を頂いた時はスタッフ一同震えました」
と明かしています。
一方の稲葉浩志さんはオファーを受けた理由について、「正直なところ演じているところは想像つきませんでしたし、(私が声優を)するとは思っていませんでした。『SING シング』という映画自体の音楽のクオリティが素晴らしく、ストーリーも非常に分かりやすい。私が声優を務めるクレイ・キャロウェイは、かつてはロックスターだったが今は自分の家に引きこもっている、そのシチュエーションが非常に面白く、やってみようという気持ちになりました。」
と説明しています。
また、「(アフレコは)大変でもありましたが、色々ご指導いただきまして、非常に勉強になりました。本作のテーマソング(U2書き下ろしの新曲『YOUR SONG SAVED MY LIFE』)は、すごく美しくて素敵な曲だと思っています。深くて大きくとても広がりのあるボノさんの声は、シンガーにとっても憧れの声なので、ボノさんの演じる役柄を演じる事ができて光栄です。(中略)また、U2の『I STILL HAVEN’T FOUND WHAT I’M LOOKING FOR』は、当時(リリース時に)よく聴いていた曲で、非常に馴染みのある曲でしたが、まさか自分がこうやって日本語の歌詞で歌うというのは想像していなかったです。」
などとコメントしています。
『SING/シング:ネクストステージ』には稲葉浩志さんが声優として参加しているほか、前作から引き続き主人公のバスター・ムーン役を『ウッチャンナンチャン』の内村光良さん、アッシュ役を長澤まさみさん、ミーナ役をMISIAさん、ジョニー役を『スキマスイッチ』の大橋卓弥さん、グンター役を『トレンディエンジェル』の斎藤司さん、ロジータ役を坂本真綾さん、ナナ・ヌードルマン役を大地真央さんが演じ、その他に『SixTONES』のジェシーさん、『BiSH』のアイナ・ジ・エンドさん等も出演しています。
そして、B’zの稲葉浩志さんが声優に初挑戦したことに対してネット上では、
- 稲葉さんは俳優業も断り続けていたので、声優挑戦は正直驚いた
- これは本当に凄いわ。凄すぎて動揺している。デビュー当時から曲を聞いていた、いちファンとしては素直に嬉しい。
- 稲葉さんが歌以外の仕事をすると言うのは本当に珍しい事。
歌唱力や表現力が秀でているのは周知の事実なので納得のキャスティング。これは楽しみ。 - 最近は色々な方と動画で対談して公開したり、活動の幅が音楽のみから少し広がったかな…と感じてはいましたが、声優とは意外
- 去年ミスチル桜井さんとの対談で、「ずっとB’zとしてやってきたから、B’zの枠の外でも何かできることはないかなと最近考える」といった旨を話していたと思う。これもその一つなのかな。
- これは前作のMISIAさん級のサプライズ。元々U2のボノが充てたし、吹替も日本を代表するロックスターだろうと予想はしてた。
演技経験のある吉川晃司さんとか矢沢永吉さんの様な人にオファーするかと思ったら、音楽仕事以外のイメージの無い稲葉浩志さんが快諾するとはね。
演じるのは、嫁さんを亡くし心を完全に閉ざしながら、音楽の情熱が燻ってる難役だけど、彼が心を開く相手役となる長澤まさみさんとの掛け合いは楽しみ。 - 大昔、稲葉さんがドラマのオファーを断ったという話を聞いていたから、てっきり稲葉さんは歌手以外の仕事はしないのかと思っていた。
が、これも声優の仕事でありながら、稲葉さん的には歌手の仕事の一部なのかな。
なんにせよ、オファー受けてくださり、ファンとしてはとても嬉しいです。
シング見たことないですが、楽しみです。
などの声が上がっています。
B’zはこれまでに数多くのドラマや映画の主題歌を手掛け、イケメンミュージシャンとしても人気の稲葉浩志さんにはドラマや映画の出演オファーも多くあったものの、俳優業のオファーは断り続けていたそうなので、『SING』での声優業挑戦にはB’zのファン以外からも驚きの声が上がっています。
稲葉浩志さん自身も今回出したコメントで、自分が演じている姿を想像できなかったと明かしていますが、オファーを受けた役は『SING/シング:ネクストステージ』のオリジナル版で、ミュージシャンとして尊敬するU2・ボノさんが演じており、「稲葉さんしかいない」との熱意に押されてオファーを受けたのかもしれないですね。
稲葉浩志さんはコロナ禍でも、次々に新たな挑戦をして活動の幅を広げていっており、今回の声優初挑戦をきっかけに俳優業もという可能性は低いですが、これからも新たな活動でファンを楽しませてほしいですし、さらに活躍する姿を見せてほしいです。