俳優・佐藤二朗さんが司会を務めるクイズバラエティ番組『超逆境クイズバトル!!99人の壁』(フジテレビ系 土曜19時)が、9月をもって終了することをニュースサイト『日刊大衆』が報じています。
『99人の壁』は、一般人と著名人の100人の参加者の中から選ばれた1名のチャレンジャーが、自分が得意とするジャンルで99人のブロッカーを相手に早押しクイズに挑戦し、5問連続正解となれば賞金100万円を獲得できるという内容で、2018年10月からレギュラー放送がスタートしました。
番組は、バイプレーヤーとして活躍する佐藤二朗さんが初めてゴールデン帯(19~22時)の司会を務め、新感覚のクイズ番組として反響を呼んでいましたが、昨年2月には番組参加者の1人が『放送倫理・番組向上機構(BPO)』に対して、番組の“ヤラセ”を告発したことで騒動に発展しました。
告発内容は、100人の出場者を集めて収録を行うところを、人が集まらなかった場合には「解答権のないエキストラを参加させて頭数合わせをしていた」というものでした。
その後の調査で、レギュラー放送開始前のパイロット版を含めて2019年10月までの26回にわたって、平均10人以上、多い時は30人近くのエキストラを投入していたことが判明し、フジテレビはこの問題を謝罪した上で、今後もし人数不足が発生した場合には、その旨を説明した上で放送すると発表しました。
そして、今年1月にBPOは審議を行った結果「放送倫理違反があった」と結論づけたことを公表しました。
こうした“ヤラセ”騒動があったものの、番組はその後も続いていましたが、『週刊大衆』によれば9月末をもって終了が決定したといいます。
気になる後番組についてですが、今年4月からスタートしたコントバラエティ『新しいカギ』(金曜20時)が秋の改編で放送枠を移動し、土曜19時に放送されるといいます。
『日刊大衆』の記事では制作会社関係者が、「『新しいカギ』が、スタートからわずか半年にして現在の金曜20時から引っ越すのは間違いないようです。(中略)『99人の壁』が終了し、『新しいカギ』は土曜19時枠で2時間スペシャル番組として、『ドッキリGP』と交代で放送していくことになるようです。」
と明かしています。
レギュラー放送開始からわずか半年で、『新しいカギ』が金曜ゴールデンから土曜ゴールデンに移動する理由については、金曜20時台で視聴率が大コケしていることを挙げています。
『新しいカギ』は4月にスタートして以来、金曜20~22時までの2時間スペシャルとして放送されており、初回は世帯平均視聴率が4.7%、個人平均視聴率は3.1%、2回目は世帯5.1%・個人3.1%、第3回は世帯4.8%・個人3.0%、第4回は世帯3.7%・個人2.3%でした。
直近の7月16日に放送された第6回放送は世帯平均視聴率が5.8%、各テレビ局が今指標としている男女49歳以下の視聴率「コア視聴率」は3.9%でした。
一方で、金曜20時台に放送の『沸騰ワード』(日本テレビ系)は、世帯平均視聴率が10%超え、コア視聴率は5%超えと、裏番組に大きな差を付けられています。
『日刊大衆』によれば、数字が低いことに加えて、番組スタッフからは不満の声が噴出しているそうで、「現場には不満が充満しているといい、複数のスタッフが番組を離れている。現場からは『もう終わらせたほうがいいのでは』という声も出ているといいます。」
と放送作家が明かしています。
9月末で終了するという『99人の壁』は、エキストラが告発した“ヤラセ問題”だけでなく、内容が海外のクイズ番組のパクリだと指摘されており、それに加えて視聴率も伸び悩み、テレビ東京を含む民放5局の中で最下位となることもあったことから、ネット上ではそこそこ反響を呼んでいたものの、終了は仕方がないのかもしれないですね。
そして、『99人の壁』の後番組は『新しいカギ』となるそうですが、この番組も視聴者からは不満の声が多く、視聴率は大コケ状態が続いており、土曜ゴールデンでも苦戦することが予想されます。
日本テレビ系では19~21時にかけて『I LOVEみんなのどうぶつ園』と『世界一受けたい授業』、テレビ朝日は『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』と『池上彰のニュースそうだったのか!!』、TBSは『炎の体育会TV』と『ジョブチューン アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』、テレビ東京は「土曜スペシャル」として特番を放送しています。
金曜ゴールデンよりも、土曜ゴールデンの方が強力な番組が揃っていると思いますが、9月をもって『99人の壁』が終了し、『新しいカギ』はどれほどの視聴率を取れるのか見ものですね。