毎年恒例のチャリティー番組『24時間テレビ』(日本テレビ系 8月25日18時30分~26日20時54分)では、西日本豪雨災害の緊急募金の受付も行うのですが、日本テレビ関係者は赤っ恥をかかないか戦々恐々としていると週刊誌『フライデー』が報じています。
その理由について制作会社のディレクターは、「例年10億円前後を集めていて、東日本大震災があった’11年には19億円に達したのですが、ここ最近はヒトケタ台が続き、昨年は前年から2億円弱減らして7億円を切ってしまった。番組の目玉であるチャリティーランナーのギャラは1000万円、総合司会には500万円ほどのギャラが支払われていると報じられ、『偽善番組』と叩かれたことが少なからず影響しているようです」
と語り、集まる募金額の減少を懸念されているようです。
『24時間テレビ』のギャラ問題は番組開始当初から様々な声が上がっており、チャリティー番組を謳いながら出演者たちには、数百万円~数千万円のギャラが支払われていると週刊誌に報じられた事があります。
『フライデー』の記事でも中堅芸能プロダクションのマネージャーがギャラの発生を認めた上で、番組の裏側について、「武道館に寄付金を持って駆けつけるタレントにも、交通費という名目で数万円程度のギャラが発生します。ほとんどのタレントは、そのギャラ以上の募金を持っていくので実質、ノーギャラのようなものですけどね。“募金している感“を演出するために、番組スタッフから『小銭で持ってきてください』とお願いされるので、毎年8月になるとウチの事務所では、若手スタッフが銀行に両替しに行くのが恒例になっています(笑)」
と明かしています。
こうした裏側が明らかになったことにより、『24時間テレビ』に対してはより多くの批判が寄せられ、チャリティー番組ならノーギャラで出演するべきだという声は特に多く、チャリティーと言いながら高額なギャラをもらっていることから、それを寄付しろといった声も多くあがっています。
出演者サイドもこうした考えをする人が増えているようで、『フライデー』によれば、「チャリティー番組でギャラを貰うのはおかしい」として出演を断るタレントが増えているそうで、出演者を確保するのも一苦労だといい、特にチャリティーランナー探しには毎年苦労しているそうです。
あまりにも出演を避けられることから、チャリティーランナーには特典が付けられるという噂もあるそうで、前出の制作会社ディレクターは、「1年間、日テレの番組で使ってもらえる――という噂ですよね?私も聞いたことがあります(笑)。だから、一発屋芸人が出るケースが多いのでしょう。昨年はブルゾンちえみが走りました。彼女は日テレの番組をキッカケにブレイクした芸人さんだから、余計に断りづらかったでしょう」
と語っています。
<↓の画像は、昨年チャリティーランナーを務めたブルゾンちえみさんの写真>
このように『24時間テレビ』の厳しい裏事情などが報じられているのですが、これに対してネット上では、
- ちょうどいい区切り。平成最後の今年で終わりにしては?
- がんばれの押し売りみたいで好きじゃない。昔黒柳徹子さんが海外の発展途上国などに出向いて現地レポートしてたのとかはとてもよかったのに、今は障害者に無理難題をやらせて芸人が走って騒いで歌うたって。。。チャリティーとは程遠い構成。
- 全く見てない。頑張ってる姿勢を見せることより社会が普通に受け入れることができるのかが大事だと思う。この番組のスポンサーになっている会社は印象良くない
- 障害の方が山登ったり、海泳いだり、莫大な資金と人を使って叶えたい夢なの?芸能人が走って希望を得られるの?募金を集めたいならそれだけ芸能人集めた成果のチャリティーをしたら良いのに。ジャニーズ絡みで更に偽善が出過ぎている。
などと、相変わらず多くの批判コメントが寄せられています。
ニュースサイト『THE PAGE』が2015年6月に配信した記事では、日本テレビの関係者が絶対匿名を条件にギャラ問題について言及をしており、タレントや所属事務所によっては「チャリティー番組なんだから、そんなに高いギャラはいらない」と言ってくるそうなのですが、番組はいくつものスポンサーによって制作するため、その利益を日本テレビだけが独り占めするのではなく、出演者らで分配する必要があるといいます。
また、もしスポンサーを募らなかったり、出演者のギャラを0に設定した場合のリスクは高く、これまでのような番組を制作するのは困難となり、ノーギャラとなれば出演者にも変化が起きるなど、大きな影響を与えるのは確実です。
そうしたことを総合的に考えた上で、これまで通りのスタイルを続けていくのが一番だと日本テレビは考えているようなのですが、番組の信頼度などが低下してしまったのか肝心の募金額が減少傾向にあります。
2015年と2016年は8億円台後半でしたが、昨年は過去10年で最低となる数字で、2016年から約2億円ダウンした2017年の合計金額は「6億9915万3,512円」でした。
これでも十分な数字ではあるのですが、過去10年のデータを見てみると、2008年は「10億8366万6,922円」、2009年は「9億5108万1,316円」、東日本大震災があった2011年は過去最高額となる「19億8641万4252円」、2012年は約12億、2013年は15億と10億円超えを記録していました。
しかし、2014年は9億円台、2015年と2016年は8億円台、2017年は7億円に届かず、番組自体は相変わらず高視聴率を記録している一方で、徐々に最も肝心な募金額が減少するという番組存続の危機と言えるような状態になっています。
<↓の画像が、『24時間テレビ』各年の寄付金総額データ写真>
今年は西日本豪雨があったこともあり、昨年よりも募金が集まる可能性はかなり高いのですが、それでも昨年を下回るようであれば、そろそろ番組の大幅変更をしていく必要があるのかもしれないですね。