新型コロナウイルス感染拡大や緊急事態宣言の発令により、4月から収録を休止しているNHK大河ドラマ『麒麟がくる』(全44話 日曜20時)が、放送回数を減らす方向で調整していると『デイリースポーツ』が報じています。
NHKは4月1日に、「大河ドラマと連続テレビ小説は、出演者とスタッフの数が多く、演出上、安全対策にも一定の限界がある」と判断したとして、『麒麟がくる』と連続テレビ小説(朝ドラ)『エール』の収録を当面見合わせることを発表、この時点では休止期間について12日までとしていました。
しかし、同7日に緊急事態宣言が発令されたことで収録休止期間の延長を決定、今年9月28日スタート予定の朝ドラ『おちょやん』も制作を開始していたましたが7日から収録を見合わせ、「収録の再開は状況を見ながら判断してまいります。」としていました。
長谷川博己さんが主演を務める『麒麟がくる』は、3月末までに第21話(6月7日放送予定分)まで収録済みで、4月に収録が休止して以降も放送を続けています。
しかし、緊急事態宣言の対象期間が5月末まで延長されたことにより、もし6月に入ってからすぐ撮影を再開させたとしても、6月14日から22話以降を放送するのは困難で、1日に『スポーツニッポン』(スポニチ)の取材を受けたNHK関係者は、「5月中に撮影を再開することはできないだろう。6月14日の放送に間に合わせるのは不可能だ」と語っていたとしています。
また、「年内に終わらせるためには、1日に2回分放送するなど柔軟に考えていかなければならない」とも語り、放送中断期間が続けば年内に放送が収まらないとのことでした。
そして、デイリースポーツが関係者に取材したところ、「本数を少なくすると聞いている」と話したといい、放送期間を延長することなく、放送回数を減らすことを軸に協議が進められているようです。
ちなみに、昨年放送の『いだてん~東京オリムピック噺~』と2018年放送の『西郷どん』は全47話、2017年以前の作品は全50話前後の放送となっていました。
『麒麟がくる』は、昨年11月に帰蝶役に起用されていた沢尻エリカさんが薬物事件で逮捕されたことで降板、これによって撮り直しが発生したことで放送開始が2週間遅れの1月19日スタートになり、加えて今年は東京五輪開催中の5週分を休止としていたため、通常よりも少ない全44話になっていました。
ですが、新型コロナウイルスの影響で4月から収録中止を余儀なくされ、調整が難しくなったことで放送回数を減らす方向で協議が進んでいるとのことなのですが、これに対してネット上では、
- なんとか短縮は回避して欲しい。素晴らしい作品だから
- 回数を減らさないでほしい!久しぶりに大河らしい醍醐味を味わっていて、次回が楽しみという気持ちになれるドラマ。このまま予定回数で見たい。
- 越年で良いよ。むしろその分話数を増やしてくれても構わない
- 年内にこだわる必要ないと思うけどなあ。ストーリーが伝わればいいというものではないので、必要な話数を使ってしっかり作ってほしい。
- 元々、五輪で回数少、沢尻の降板、コロナによる撮影中断ときて回数削減、年内終了と踏んだり蹴ったり。。。一番・不運なのは、主演の長谷川博己だろう。
- 頼むから年またいでちゃんと完成させてくれ。久しぶりに秀作なんだから。短縮するてことはナレ死やら重要な合戦もナレ終了の嵐になる。視聴者無視のお役所仕事は勘弁してくれ。
- 今のままだと、来年の渋沢栄一が主人公の『青天を衝け』も撮影なんかはじめられんと思うけど。
3年に2本にして、どちらの作品もちゃんとやれば。NHKは国民からお金もらって番組作ってるんだし、柔軟な発送して、良い作品はきちんと最後まで放送してほしい。
など、放送回数減少に対して否定的な声が多く上がっています。
沢尻エリカさんの薬物事件によって、川口春奈さんに急遽交代するというトラブルが発生し、これによってスケジュールの大幅変更が余儀なくされていた中で、新型コロナウイルス感染拡大によって収録休止とは正に踏んだり蹴ったりな状況で、『麒麟がくる』に出演中のナインティナイン・岡村隆史さんが女性蔑視発言で大炎上するというトラブルも先日ありました。
なお、長谷川博己さんは収録休止が決定後の4月2日にNHKを通じて、「『麒麟がくる』の収録の見合わせは、感染拡大を防ぐためにも、やむを得ない判断だと思います。こうした判断や1人1人の行動が今の状況を良くしていくことに繋がると信じています。感染された方々の回復とコロナウイルスの1日でも早い収束を心から願っています」
とのコメントを出しています。
『麒麟がくる』だけでなく同じく収録休止中の『エール』についても、このまま収録中断が続いた場合には、予定通りの話数を放送することは困難になるとみられますが、すでに今後放送する作品も決定していることや出演者たちのスケジュールなどから、放送期間をずらすというのは難しいのだろうと思います。
しかし、多くの視聴者は放送回数を減らすのではなく、予定通りの放送をしてほしいと声を上げており、出演者や制作サイドも出来れば作品に影響を与えたくないという思いだとみられます。
このままだと放送が年内で収まらないのであれば、来年は別の時間帯に特別枠を設けて放送を継続するなど、出来る限り放送回数を減らさない方向で調整をしてもらいたいですね。