フィギュアスケート男子の高橋大輔選手(たかはし・だいすけ 33歳)が11日、バラエティ番組『メレンゲの気持ち』(日本テレビ系 土曜正午)にゲスト出演し、好きな女性のタイプなどを赤裸々告白したのですが、その中で行われた「脚フェチ度チェック」という脚当てクイズが物議を醸しており、批判の声が上がっています。
高橋大輔選手は番組で、2014年シーズンをもって一度現役を引退したものの、2018年に現役復帰を決めた理由や現在の私生活などを明かし、女性のタイプについて語る場面もありました。
高橋大輔選手は好きな女性のタイプについて、これまでと変わらず芸能人ならタレント・鈴木紗理奈さんだと答え、理由は「声がハスキーで、シューッとした顔立ち」と語り、さらに女優・川口春奈さんとは会ったことが無いものの、好印象を抱いていることを明かしました。
また、高橋大輔選手は「脚の形フェチ」であることも赤裸々告白しており、共演者たちから「スケベだな」と言われるほど好きな女性の脚について熱弁し、「フィギュア選手の中で好きなタイプの脚は?」と聞かれると、ロシア代表で平昌五輪の金メダリストであるアリーナ・ザギトワ選手(16)の名前を挙げ、自虐的に「変態みたい」と言いながらも、ザギトワ選手は理想の脚の形をしていると答えました。
<↓の画像が、『メレンゲの気持ち』で脚フェチを明かした高橋大輔さんの写真>
これを受けて番組では、フィギュアスケート選手の脚だけを見て、どれがザギトワ選手なのか当てられるか確かめる「脚フェチ度チェック」が行われ、このクイズは3択となっており、1番がザギトワ選手、2番が同じくロシア代表のエフゲニア・メドベージェワ選手(19)、3番が番組レギュラーでプロフィギュアスケーターの村上佳菜子さん(24)の脚でした。
3人の上半身は隠された状態で、脚だけを見てザギトワ選手がどれかを当てるというものとなっており、脚フェチと語る高橋大輔選手は見事1番がザギトワ選手の脚だと当て、3番の選手について聞かれると「太めかな?」と言って笑いを誘っていました。
<↓の画像が、「脚フェチ度チェック」を行った高橋大輔選手の写真>
このちょっとしたクイズに対してネット上では、
- 高橋選手の発言はザギトワ選手に対するセクハラではないか
- 未成年の体を性的な目で見ていることを公に発信しないでほしい
- 女性アスリートの努力や資質ではなく、スタイルだけで見ているようで不快
などと批判の声が上がり、海外のフィギュアスケートファン等の間でも物議を醸す事態となりました。
セクハラ問題などを取り扱っている太田啓子弁護士はこの件について、「未成年のアスリートの体を公共空間でこういう風に扱うなんてと。公共空間でのこういう事についての日本社会の感覚は本当に異様だと思う」
とツイートし、このツイートに反応した立憲民主党の蓮舫副代表も、「え。制作の途中で誰も問題だと指摘しなかったのだろうか。アスリートはその技を競う方々で、足を当ててもらう方ではない。」
と番組の企画に苦言を呈しています。
<↓の画像が、太田啓子弁護士と蓮舫副代表のツイート写真>
こうした声が上がり、プチ炎上騒動に発展していることに対してネット上では、
- 番組側・局側に大きな責任がある事は間違いないけど高橋大輔も酷い。
アメリカやロシアを拠点に練習してたり、一度引退した後も米へ留学してた五輪銅メダリストなのに、セクハラ・差別・蔑視などの意識があれ程低いなんて驚いた - ザギトワ自身も以前、日本の記者から『男性のタイプは?』的なこと聞かれて『適切な質問ではない』という返答をしてた。このことを本人が知ったらどう思うんやろうか。
- 制作者側の責任だと言ってる人がいるが、嫌なら高橋が断れば良かったんだよ。
もしくは女優やタレントの足で例えれば良かったんだよ。これは一般人の言葉じゃないんだよ。
オリンピックナビまでして復帰した同業スケーター高橋の言葉なんだよ。
体操の内村や水泳の北島が同じこと言ったらどうなるか置き換えたらこの言葉の意味がよく解るわ。 - 番組の批判は出演者でなく制作者が受けるべきでは?台本指示のない番組なんてないでしょ
- 前々から薄々思っていたが、高橋さんはかなり思慮浅い人ですね。
飲み屋でしたとしても、あんまり盛り上がらない話ですよ。
この話は面白さがほとんどない、ただの昭和的なセクハラ話にすぎません。 - 間違いなくBPO審査入りです。番組プロデューサーがこれを良しと放送した鈍感力に驚きました。
- まず番組が要反省。
あのフリップを作るよう指示した人、OK出した人はBPOにかけられろって思う。
高橋氏もそういう性癖があるとしても公共の場で他選手を巻き込んで笑い話にするのは、30代一流アスリートの行動として良くない。
番組も高橋氏もさっさと反省して終わらせた方が良い。
などの声が上がっています。
これがもし逆に、女性のフィギュアスケート選手が男子スケーターの脚を当てるクイズをした場合、ここまで批判の声が上がっていただろうかと思う部分もありますが、セクシュアルな問題を出してしまったのは問題かもしれませんね。
この件に関しては高橋大輔さんばかりが批判を浴びていますが、わざわざフリップまで作り、「脚フェチ度チェック」を行った番組サイドも非難されるべきだと思います。
日本テレビ系の大阪・読売テレビも10日に、報道・情報番組『かんさい情報ネットten.』(平日16時47分~19時)のワンコーナー「迷ってナンボ!」で、「常連客の性別が分からない」という店員の依頼を受けて、同コーナーのリポーターを務めているお笑いコンビ『藤崎マーケット』がお客本人に取材を敢行し、性別を確かめるために胸あたりを触ったり、恋人の有無を聞いたり、免許証の確認を行うなどしました。
このVTR明けに、番組コメンテーターで作家・若一光司さん(わかいち・こうじ 68歳)は、「許しがたい人権感覚の欠如」「ようこんなもん放送できるね。報道番組としてどういう感覚ですか。ちゃんと考えろよ!」「たとえご本人が了承していても、個人のセクシャリティーにそういう形で踏み込むべきではない」「人権感覚、人権意識にもとる」
と大激怒し、これに対して共演者たちも無言となり、放送事故状態になりました。
この問題はネット上でも物議を醸し、炎上騒動に発展した結果、読売テレビは13日にコメントを発表し、「一般の方に対し性別を確認するなど、人権上、著しく不適切な取材を行い、その内容を放送致しました。視聴者及び関係者の皆様に深くお詫びします」
と謝罪した上で、「人権に関して強く意識すべき放送局である当社がこのような事態を招いたことについて、当社としては、重く受け止めています。当該放送に至った経緯を詳細かつ徹底的に検証するとともに、今後はこのようなことが無いように再発防止に向けた具体的な対策に早急に取り組み、視聴者の皆様からの信頼回復に向けて努めてまいります。なお『迷ってナンボ!』につきましては、当面の間、放送を休止いたします」
と問題になったコーナーの休止を発表しています。
読売テレビに続き、日本テレビも番組内容を巡って騒動に発展しているのですが、今後この件に対して謝罪コメントなどを発表するのかどうか、今後の動向を見守っていきたいですね。