歌手・俳優の長渕剛さんが20年ぶりに主演を務める映画『太陽の家』(権野元監督)のキャスト発表記者会見が25日に行われ、瑛太さん、広末涼子さん、飯島直子さんらが出演することが明らかになりました。
しかし、映画がお蔵入りの危機に瀕するかもしれないと週刊誌『週刊新潮』が報じています。
『太陽の家』は4月1日にクランクイン、5月上旬にクランクアップ予定となっており、動画サイト『GYAO!(ギャオ!)』内に設置された映画の情報などを配信しているページでは、クランクイン時の動画や各出演者のインタビュー動画などが公開されており、来年の公開を予定しています。
<↓の画像は、映画『太陽の家』出演者等の写真>
(左から権野元監督、潤浩くん、広末涼子さん、長渕剛さん、飯島直子さん、山口まゆさん、瑛太さん)
長渕剛さんが映画で主演するのは、1999年5月公開のヤクザ映画『英二』(黒土三男監督)以来20年ぶりで、長渕さんファン等の間では大きな期待、注目を集めています。
一方で『週刊新潮』の記事では芸能記者がこの作品について、「映画の興行としてはかなり厳しいと思いますよ。長渕は連ドラ『とんぼ』や『しゃぼん玉』のヒットで俳優としても脚光を浴びました。ただ、それは歌手として人気絶頂だったからこそ。いまの時代に長渕が、“大工が主人公の感動作”に主演してもヒットが狙えるとは思えません」
と語っています。
さらに、「映画業界では配給会社の仕切りで製作発表会を開き、その後にクランクインするのが一般的な流れです。それなのに、公式ホームページや記事を見回しても配給会社は公表されていません。さらに、製作委員会にどんな企業が名を連ねているかも分からないのです」
と指摘しており、クランクインはしたものの、どこが映画の製作費を出すのか、いつ上映されるのかメドが明らかにされていないのは不可解なようです。
『太陽の家』がお蔵入りとなるのではないかと心配される理由は他にもあり、長渕剛さんは過去にも主演映画を巡り様々なトラブルを起こしていたため、今作も上映までに何か起こるのではないかと危惧されているといいます。
映画業界関係者は過去のトラブルについて、「『英二』の黒土三男監督とは演出を巡って対立。『とんぼ』の脚本を手掛けた恩人ですが、現在は完全に没交渉になっている。また、主演2作目の『ウォータームーン』では工藤栄一監督と衝突して撮影が難航。結果、長渕ファンの間ですら評価の割れる“失敗作”となり、興行成績も散々だった」
と振り返っています。
ちなみに、長渕剛さんの主演映画第2弾で1989年12月に公開された『ウォータームーン』は、興行収入から映画館(興行側)の取り分を差し引いた配給会社側の取り分の配給収入が4.5億円、1999年公開の『英二』の配給収入は2.5億円でした。
作品の評価も非常に低く、映画のレビューサイトでの点数は『ウォータームーン』が約2.2点(5点満点中)、『英二』も約2.3点となっていて酷評されています。
こうした問題作品を経て、20年ぶりに長渕剛さんが主演する『太陽の家』でメガホンを取るのは、ドラマ『相棒』シリーズ(テレビ朝日系)で監督を務め、映画『プリンセストヨトミ』『ソラニン』『脳男』などで助監督を務めた権野元監督(ごんの・はじめ 46歳)です。
映画業界関係者は権野元監督が起用された理由について、「彼はまだ商業映画の世界で目立った実績はありません。要は、ベテランや有名どころの監督は誰も長渕作品に関わりたくないということ。今回の撮影でも長渕が演出や脚本に口を挟むため、遅々として撮影が進まないようです」
と語っています。
また、もし映画がお蔵入り危機になった場合には、「動画サイトのGYAO!が今回の映画の特設サイトを公開していることから、最後はネット配信でお茶を濁すのではないか、とも囁かれています」
としています。
このように不穏な話を『週刊新潮』は報じているのですが、この報道に対してネット上では、
- こだわりが強すぎる人だから、自分で監督脚本主演とかで作らないとダメなんじゃない
- 別件でお蔵入りにならなければいいんですが…。
- この映画まあ間違いなくコケると思うよ
- 某宗教団体が作る映画のように、ファンだけが見るものになるだろう。それも熱いファンだけ。
何度もリピートしてくれるので、あたかも動員客数が多く発表されるだろうが、あくまで見ているのはファンだけ。 - 薬物に溺れて、廃人のように朽ち果てる主人公なら興行的にもそこそこいくんじゃない?
などのコメントが寄せられています。
20年前と比べると多少性格が丸くなったのではないかと思うのですが、長渕剛さんは自分の考えを曲げず、貫き通すタイプとみられることから、脚本や演出に色々と口を出していそうな気はしますね。
25日に行われたキャスト発表記者会見では早速暴走しており、映画の見所を聞かれた際に、まだ解禁されていないシーンや登場人物の人間関係など自ら内容のネタバレトークを展開し、権野元監督からは「剛さん、そろそろ…」「最初の15分くらい話してましたよ」とストップがかけられており、権野監督は集まった報道陣に「すみませんが忖度してもらっていいですかね」とお願いをしていました。
こうした相変わらずな部分もあるため、公開までに一波乱ありそうな気がしますが、瑛太さんや広末涼子さんといったキャストを揃えているので、大きなトラブルなど無く無事公開までこぎつけてほしいものですね。