シンガーソングライター・俳優の長渕剛さん(ながぶち・つよし 62歳)が、21年ぶりに映画主演することが発表され注目を集めています。
長渕剛さんが主演するのは来年公開予定の『太陽の家』で、デビュー40周年に「愛と信念」というテーマのもと、大切な人や家族への愛を、長渕さん演じる大工の棟梁(とうりょう)で主人公・川崎信吾を通して熱く演じる作品となるといいます。
『太陽の家』は、単純で実直な男の愛が、不器用で臆病な少年の心を成長させていくという人と人の愛を描いた感動作で、この作品でメガホンを取るのは、ドラマ『相棒』シリーズ(テレビ朝日系)で監督を務め、映画『プリンセストヨトミ』『ソラニン』『脳男』などで助監督を務めた権野元監督(ごんの・はじめ 46歳)です。
脚本は、映画『陰陽師II』『桜田門外ノ変』『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』『マンハント』など、様々なドラマや映画の脚本を担当した脚本家・江良至さん(えら・いたる 58歳)が担当します。
長渕剛さんが演じる神業的な腕を持つ大工の棟梁・川崎信吾は、サングラスをかけていて強面な一方、ヤンチャで人情に厚い男という設定で、年頃の娘と妻と3人暮らしをしているのですが、好みの女性には少々弱いという一面を持っています。
そんな川崎が無視できない保険会社のセールスレディ・池田芽衣が、実は独身ではなく小学2年生の息子を持つシングルマザーということや、息子・龍生は父親を知らずに育ったことを知り、どうしても気になる川崎は人情味に厚い性格に火がつき、「俺が男にしてやる!」と半ば強引に龍生との触れ合いを重ねていき、なかなか懐かない龍生の心を徐々に開いていきます。
そうした中で、川崎はこの親子に家を建てようと思い立つのですが、それに対して川崎の娘や妻、弟子たちは納得がいかない様子なのですが、川崎はそうした不穏な空気を気にすることなく親子の家づくりに没頭していると、川崎の前に龍生の父親を名乗る男が突如現れ…というストーリー展開になっており、長渕剛さんは映画の企画段階から携わり、自身が演じる情に厚い主人公像を作り上げたそうです。
長渕剛さんはかつて俳優としても活躍しており、1980年~1990年代にかけてドラマ『家族ゲーム』『親子ゲーム』『とんぼ』『しゃぼん玉』、映画『オルゴール』『ウォータームーン』『英二』など複数の作品に出演していましたが、1999年5月公開の主演映画『英二』を最後に俳優業から離れており、その後は音楽活動などに力を注いでいました。
俳優業から離れていた理由について長渕剛さんは、「10万人を想定した野外コンサートをそれこそ決死の覚悟で作り上げた。そういう精神性があったから、生意気ですが、日本映画と海外映画を比較した時に、どうしても日本映画の限界を感じて『そんなことでどうすんの』と思っていた時期もあった」
と振り返り、次第に日本映画の魅力に気付き、同じクリエイターとしての熱さや執念を感じたことから、再びその中に身を置きたいと思うようになったそうなのですが、そのきっかけは子供たちの成長だったといいます。
長渕剛さんは1987年8月に、アクション女優として活躍していた元女優で現在はフラワーアーティストの志穂美悦子さん(しほみ・えつこ 63歳)と結婚し、1988年3月に女優の長女・文音さん(あやね 31歳)、1989年2月にヒップホップミュージシャンの長男・WA航RUさん(わたる 本名=長渕航 30歳)、1994年2月に元レーシングドライバーでシンガーソングライターの次男・長渕蓮さん(れん 25歳)が誕生しています。
3人の子供に恵まれた長渕剛さんは、「子供が大きくなって自立していくと、親として寂しさはある。幼い時からためていた写真をスマホに取り込んで見るようになりました。家族は厄介なものだけれど、幸せにしたい。そういった僕の思いを大工という立ち位置から堂々と表現しようと思った」
と、今回演じる主人公像が生まれた経緯を明かしています。
また、映画主演は21年ぶりとかなりのブランクがありますが、「インして、共演者の目を見ただけでスッと入れるんじゃないかな」と余裕を見せ、「川崎信吾が形成する理想の家族が、今の時代にどう映るか。そういう問いかけにもなるかもしれない」「大上段に構えるのでなくクスッと笑えるような日常が折り重なって、最終的に『子どもっていいな』『親子の情愛っていいな』『血のつながりだけじゃないよな、愛情って』というもので、なんとなく温かい気持ちになれるようなところにしたいですね」
と語っています。
そして、長渕剛さんが21年ぶりに俳優復帰を果たすことに対してネット上では、
- ああ、こういうテーマいいと思う。ヤクザとか正直もういい。気さくな、人情味ある人とかうまいだろうなぁ。楽しみです。
- 大工の棟梁、なかなか似合いそう。あまり、熱くならいで、良い映画に仕上げて欲しい。もちろん曲は剛ですよね、楽しみにしてます。
- 役者としては才能があるので、監督に口出しせず、いかに素材になれるかにかかってると思う
- ストーリー的にはつまらなさそう…
- この映画、おそらく大コケする
- 『英二』の頃のほうが断然カッコよかったな。この人は細いのが似合うのに、変に鍛えてマッチョになってからヘン。。。
- 間違いなく長渕のわがまま映画になると思う。長渕と知り合ってしまった脚本家と監督は完全にもらい事故だな。
- 演出に散々口を出して監督が降板しなければ良いけどね。やりたいなら自分が監督・脚本・主演でやれば良いのに。
- 今この人で映画を撮って大丈夫なのか?色々噂あるけど
- 映画公開前に薬物で逮捕され、お蔵入りとかにならないと良いけどね
- ピエールのようにならければいいが…。いろいろ噂のある人物。先に検査をしておいた方がいいのでは?
などのコメントが寄せられています。
長渕剛さんは俳優としても複数の代表作を持ち、21年ぶりに映画復帰ということで期待の声も上がっているのですが、長渕さんの我が強い性格から周囲を振り回すことになるのではという心配や、かねてから違法薬物などの使用が疑われているだけに、無事に公開を迎えられるのだろうかといった反応も多く見受けられますね。
長渕剛さんは1995年1月に大麻取締法違反で逮捕され、所持・使用を認め、覚醒剤使用も疑われましたが、尿検査では覚醒剤の使用を示す陽性反応が出なかったため、起訴猶予処分が下されています。
しかし、元プロ野球選手の清原和博さんが2016年2月に逮捕された後に、週刊誌『週刊新潮』は清原さんの薬物仲間の1人として実名報道しており、この報道に対して長渕さん側は「全くの事実無根」とキッパリと否定していたものの、以前から度々黒い噂が出ていただけに、今もなお疑いの目が向けられています。
そんな長渕剛さんが映画で主演するということで、警視庁の組織犯罪対策5課や厚生労働省の麻薬取締部が今後、マークを強化する可能性がありそうですが、無事に21年ぶりとなる主演映画が公開され、今後また俳優として活躍する姿も見せてほしいものですね。