“2時間ドラマの女王”こと女優・片平なぎささん(63)の代表作の1つで、1992年から放送されている2時間ドラマ『赤い霊柩車シリーズ』(フジテレビ系)が、3月17日(金曜)20時から放送の39作目『赤い霊柩車 FINAL~弔の京人形~』をもって終了することが発表されました。
『赤い霊柩車シリーズ』は、“ミステリー界の女王”と呼ばれる作家・山村美紗さん(1996年死去 享年65)の推理小説『葬儀屋社長 石原明子シリーズ』が原作の京都を舞台にした作品で、元々ジャーナリスト志望だった『石原葬儀社』の2代目社長・石原明子が、婚約者で東都医科大学の准教授・黒沢春彦や警察と協力しながら、様々な難事件を解決していくミステリードラマです。
主人公の石原明子役は片平なぎささん、明子の婚約者・黒沢春彦役は神田正輝さん(72)、1級葬祭ディレクターで石原葬儀社の専務・秋山隆男役を大村崑さん(91)、事務員・内田良恵役を山村紅葉さん(62)、京都府警の刑事・狩矢荘助役を若林豪さん(83)が演じ、1992年3月に1作目『赤い霊柩車 京都豪邸密室殺人の謎』が放送されて以降、2016年まで毎年1本以上の新作が放送される人気シリーズでした。
しかし、前回から3年ぶりの放送となる39作目でシリーズに幕を閉じ、最終回の『赤い霊柩車 FINAL~弔の京人形~』には、お馴染みのレギュラーキャストに加えて、京人形職人・西崎朱役で榎木孝明さん(67)、明子の幼なじみ・中江伊織役で松下由樹さん(54)、他に景井ひなさん、山崎裕太さん、羽場裕一さん、石井正則さん、奥貫薫さん等がゲスト出演し、30年以上にわたる明子と春彦の婚約関係の結末も描かれるといいます。
<↓の画像は、最終回『赤い霊柩車 FINAL』出演の片平なぎささん、神田正輝さんの写真>
『赤い霊柩車 FINAL~弔の京人形~』のあらすじ内容は、明子が春彦と京都を散策中に幼なじみの伊織と偶然の再会後に、伊織が過去に弟子入りしていた友禅下絵師・九条万葉が遺体で発見され、「にしさき」というダイイング・メッセージを残していたことから、九条の幼なじみ・西崎が警察に連行されます。
一方で石原葬儀社では、「父親の葬儀を“映える”ものにしてほしい」と相談に来た依頼者を秋山が邪険に追い払い、その動画がネットで拡散されて炎上騒動に発展、それにより葬儀の予約が次々にキャンセルとなって葬儀社が存続の危機に立たされ…といったストーリー展開になっています。
<↓の画像は、最終回『赤い霊柩車 FINAL』出演の山村紅葉さん、大村崑さん、片平なぎささんの写真>
最終回の見どころについて片平なぎささんは、「ラストを飾るにふさわしい豪華なゲスト陣の力をお借りして、何を大切にこれからを生きていくのかを問いかける内容になっているかと思います。また、30年引っ張り続けた明子と春彦との婚約関係の行方は…?」
と語っています。
また、最終回の放送にあたり視聴者に向けては、「正直なところ、こんなに長く愛していただけるとは思っていませんでした。50歳を過ぎてからは、神田正輝さんと『サザエさん』になろうと決めて、みんなで年を取らない努力をしていたつもりでしたが…やはり老いには勝てませんでした(笑)。この辺が潮時です。皆さん、今日まで支えてくださって、本当にありがとうございました。感謝です。」
とコメントしています。
そして、赤い霊柩車シリーズの終了発表を受けてネット上では、
- え~、大好きなシリーズがどんどん終わっていく…
- 十津川警部といい赤い霊柩車シリーズといい2時間サスペンスドラマが次々終わる。これも時代だね。
- まちの葬儀屋さんが他所の家のことに首突っ込みすぎて時々イライラしてくる。でも毎回見てしまう。そして今終わると知ってショック受けてる
- 神田正輝ももうお爺ちゃんみたいだもんね・・婚約者って設定も無理がありすぎて。原作には反するかもだけど結婚させちゃえばいいのにって思ってた
- 大村崑さんが元気なうちに終わってよかったのかも 結局2人は婚約者のまま終わるのかな 最後なんだから結婚させてあげて
- 終わっちゃうんだー、残念。いつまでも婚約者の2人が最後に結婚してほしいけど、どうなるのか楽しみ。好きなシリーズものがどんどんなくなって寂しいなー
と、シリーズ終了を惜しむ声などが上がっています。
赤い霊柩車シリーズは、葬儀屋の社長が様々な殺人事件に首を突っ込み、警察と協力し合いながら解決に導くというツッコミどころ満載な内容ながら、再放送があるとつい観たくなってしまう魅力がありましたし、大村崑さんと山村紅葉さんのコミカルなやり取り等も含めて、今後また新たに見られなくなると思うと寂しい限りですね。
このタイミングで終了が決定した理由は明らかにされていませんが、赤い霊柩車シリーズの38作目までの平均世帯視聴率は15.3%と非常に高いものの、2012年放送の29作目以降は視聴率が10~12%ほどで推移し、2016年の36作目では8.5%までダウンしており、その後は新作の放送が2年に1回に減少していて、数字の低迷も要因の1つだと思います。
2時間ドラマはロケが多いことで制作費が高いことや、各テレビ局はいまスポンサー側が求める若者向けの番組制作に力を注いでいること、加えてメインキャストの高齢化なども終了の背景にあるとみられ、視聴者の年齢層が高い2時間ドラマは次々に終了を迎えており、昨年末をもって片岡鶴太郎さん主演の『終着駅シリーズ』、高橋英樹さん主演の『西村京太郎トラベルミステリーシリーズ』も終了しました。
これらの作品に続いて赤い霊柩車シリーズも終了というのは残念ですが、最終回では明子と春彦の婚約関係の行方なども描かれるようですし、最後にどういった結末を迎えるのか楽しみですね。