視聴率低迷に苦しんでいるフジテレビですが、来年4月から水曜日22時のドラマ枠(通称:水10)を削減することが分かったと『東京スポーツ』(東スポ)が報じています。
水10枠では現在、西島秀俊さんが主演の『無痛~診える眼~』が放送されていますが、来年4月の改編でドラマ枠からバラエティ枠に代えられるとのことです。
水10枠では1994~1997年にかけて、タモリさんが司会の『ボキャブラ天国』シリーズが放送され高視聴率を記録し、1998年には江角マキコさんが主演の『ショムニ』、1999年に財前直見さんが主演の『お水の花道 女30歳ガケップチ』等が放送され、2000年代に入ると『爆笑レッドカーペット』を放送するなど、これまでにドラマとバラエティが頻繁に交代していた枠。
そして、再びドラマ枠からバラエティ枠に変更されることになるようですが、その原因は、年間視聴率争いでトップを独走している日本テレビに惨敗し続けているためで、日本テレビ系でも水曜日の22時にはドラマが放送されており、フジテレビは7クール連続で視聴率争いに敗れているため、一部では“死の枠”や“呪われた枠”と囁かれていたといいます。
フジテレビの連敗は2014年1月期~今年7月期まで続いており、7月期にフジテレビ系で放送の『リスクの神様』は全10話の期間平均視聴率が5.1%、その一方で日本テレビ系で放送の『花咲く舞が黙ってない』は、全11話の期間平均視聴率が14.5%で、圧倒的な差をつけられていました。
さらに10月期に放送の『無痛~診える眼~』も初回平均視聴率が11.6%、第2話が7.1%、第3話が8.4%、一方の日本テレビ系でスタートした天海祐希さんが主演の『偽装の夫婦』は、初回平均視聴率14.7%、第2話が10.3%、第3話が11.3%と2ケタをキープし、連敗記録をさらに伸ばす可能性がすでに出てきてしまっています。
また、バラエティ枠への変更は視聴率低迷だけでなく、番組制作費の大幅削減も原因とされているといい、来年度のフジテレビの制作費は30億円カットされるらしく、ドラマはバラエティに比べて制作費が2倍もかかるため、数字がとれないドラマを続けるよりも、制作費が安いバラエティ枠に戻そうということになったようです。
ちなみに、フジテレビがドラマ枠を削減するのは2年連続となっており、今年の春には火曜21時のドラマ枠をバラエティ枠に変更し、水10枠も終了となると残るドラマ枠は、月曜21時の月9、火曜22時の火10、木曜日22時の木10の3枠のみとなります。
これに対してネット上では、
- スポンサーが関係してくるから、視聴率で決められるのだろうけど、無痛にしても前回のリスクの神様にしても内容的には日テレのドラマより上だと思うんだけどな…
- ドラマをバラエティに変えても意味がない。根本を見直すべきだと思うが
- 視聴率こそ裏に負けてるけど、面白そうなドラマが多かったのに残念
などのコメントが寄せられていました。
昨年水10枠で放送された『リーガルハイ』の第2シリーズは好視聴率を記録したものの、その後放送されたドラマはいずれも微妙な数字で日本テレビに惨敗し、視聴者からの評価も低い作品が多かったことから、バラエティ枠への変更はしょうがないことなのかもしれません。
しかし、今年春に火曜21時がバラエティ枠に変更され、フットボールアワーの後藤輝基さんと木村佳乃さんがMCの『発見!なるほどレストラン 日本のおいしいごはんを作ろう!』がスタートしたものの、視聴率は5%以下を連発。
そして7月に番組名を『知らないアナタは大丈夫!?発見!ウワサの食卓』に変更し、内容もリニューアルしましたが、視聴率が上がることなく1ケタ台で推移しており、今のフジテレビには視聴者が面白いと感じる番組を作る力がないと思われるので、水10枠をバラエティ枠に変更したとしても好視聴率を獲得するのは難しく、引き続き日本テレビに惨敗し続けるのではないでしょうかね。