買収疑惑騒動によって物議を醸しながらも、予定通り12月30日に開催された『第58回 輝く!日本レコード大賞』(TBS系)の視聴率が2日に発表され、関東地区の平均視聴率が14.5%だったことが明らかとなりました。
2015年のレコ大は平均視聴率13.0%となっており、昨年よりも1.5%アップ。
ちなみに、2010年代に放送のレコ大の平均視聴率は、2010年が15.0%、2011年が14.9%、2012年が16.6%、2013年が17.6%、2014年が15.6%、2015年が13.0%、2016年が14.5%と15%前後で推移しています。
今回大賞を受賞したのは、ソロ歌手・西野カナさん(27)が昨年4月にリリースした28枚目シングル『あなたの好きなところ』。
西野さんは2010年と2012年に優秀アルバム賞を受賞し、2011年以降には、大賞候補となる優秀作品賞に自身の楽曲が選出されていたものの1度も大賞を受賞したことがなく、メジャーデビュー9年目で自身初の大賞受賞となりました。
そんな西野さんは、「もう言葉が出ません。鳥肌が立ちました。本当に本当に本当に皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました」とコメントしていました。
<↓の画像が、大賞を受賞した西野カナさんの写真>
最優秀新人賞には、韓国出身の男性7人組ヒップホップアイドルグループ『iKON(アイコン)』が選ばれました。
<↓の画像は、最優秀新人賞を受賞したiKONのメンバーの写真>
なお、30日の同時間帯に日本テレビ系で放送の特番『うわっ! ダマされた大賞2016年末4時間半SP』は平均視聴率14.2%、テレビ朝日系で放送の『アメトーーーーーーーーーーク! 年末5時間SP』は13.5%で、昨年のレコ大はこれらの番組の数字を上回ってはいるのですが、ネット上の反応を見てみると、
- 昔も事務所の力でとか話はあったけど、それでも良く耳にしていて納得行く楽曲が選ばれてたように思う。近年は買収みたいな話だし、知らない曲でも大賞になるくらいだから見なくなった…。西野さんより、宇多田ヒカルとかの方が大衆に浸透してる曲だと思う。
- 結局、見てたけど、西野カナの大賞にはびっくりした…あのノミネートされたメンバーの中ならAKBかと思ってたので…
- レコ大もう終わりでいい。意味も不明、しょーもない歌手だらけ
- レコ大は廃止するべき
- 何事も無かったように平気で開催していて寒気がしたわ!テレビってマジで頭オカシイわ。三代目も平気でテレビに出てやがるし!
などのコメントが寄せられています。
今回のレコ大で大賞を受賞した西野さんの『あなたの好きなところ』は、大塚食品「ビタミン炭酸MATCH」のCMに起用されており、耳にしたことがある方も多くいるかと思われますが、オリコン発表の週間シングルランキング初登場5位、初週売上枚数は2.2万枚。
また、オリコン発表の2016年4月度月間ランキング18位、年間ランキングでは100位圏外、レコチョクの年間ダウンロードランキングも31位という微妙な結果です。
- 2016年のレコ大受賞曲『あなたの好きなところ』(YouTube)
それにも関わらず、西野さんは初めて大賞を受賞したわけですが、ニュースサイト『LITERA』や『サイゾーウーマン』は、2015年のレコ大に対して浮上している買収疑惑に関わっているとされる大手芸能事務所『バーニングプロダクション』との関係を指摘しており、『サイゾーウーマン』の記事では、西野さんのプロモーションに協力しているのは、「バーニングプロダクションの“番頭”K氏」だとレコード会社関係者が証言。
『LITERA』の記事では、スポーツ紙担当記者が「西野はバーニング系所属プロダクションではないですが、周防社長とバーニング広報のK氏が西野とソニー・ミュージックの担当者をかわいがっていて、『今年は西野に獲らせる』と話をしていたという噂がかなり前から流れていました。」と明かし、西野さんが所属する『ソニー・ミュージックアーティスツ(ニューカム)』についても、「LDHと同様、バーニングに巨額のプロモーション費用を払ったという話も出ていましたし」と語っています。
この話がどこまで本当なのかは定かではありませんが、今年の大賞候補として選出された10作品をみると、宇多田ヒカルさんの『花束を君に』やAKB48『365日の紙飛行機』といった好セールスを記録した作品があり、それらを差し置いて微妙な売り上げだった西野さんの『あなたの好きなところ』が大賞を受賞というのは違和感があるのは確かです。
なお、大賞の審査基準については公式サイトに、「作曲、作詩、編曲を通じて芸術性、独創性、企画性が顕著な作品とする。優れた歌唱によって活かされた作品で大衆の強い支持を得た上、その年度を強く反映、代表したと認められた作品に贈る。」と記されています。
人によっては西野さんの『あなたの好きなところ』が大賞に相応しいと感じたかもしれませんが、作品が特にヒットしたわけでもなく、「その年度を強く反映、代表したと認められた作品」とは言えないことから、多くの方は疑問を抱いており、買収疑惑もあったことから厳しい声が上がっています。
また、最優秀新人賞を受賞したのは、韓国の『iKON』だったわけですが、同グループが所属する韓国の『YGエンターテインメント』は2011年に、買収疑惑騒動に絡んでいるエイベックスと共同でYGファミリー専用レーベル『YGEX(YG+AVEX)』を設立しており、『iKON』が最優秀新人賞を受賞したことにも八百長、出来レースなのではないかと疑いの目を向けられているのですが、このようなやり方をいつまで続けるつもりなのでしょうか…。