テレビ東京系で20年以上放送されている長寿番組『開運!なんでも鑑定団』で、1994年4月の放送開始時より司会を務めてきた俳優の石坂浩二さん(74)が今年3月いっぱいで降板することが明らかになりました。
また後任については、元日本テレビのアナウンサーでフリーの福澤朗さん(52)が起用される方針で、近日中に発表されると『デイリースポーツ』は報じています。
同紙によると、石坂さんの降板理由は番組の変化に伴う対応で、番組ではお宝を鑑定する鑑定士のコメントが最重要視される中、石坂さんの発言は鑑定士と似ていて堅いものが多く、今後はより多様なコメントによってエンターテインメント性を強めることから春の改編を機にリニューアルし、石坂さんの後任として福澤さんを起用するとのこと。
<↓の画像は、福澤朗さんの写真>
そして、『スポーツ報知』が報じている記事によると、石坂さんは4月からテレビ東京系のBSジャパンでスタートする新番組のMCに就任するといい、テレビ東京の関係者によると新番組は教養番組となる予定で、局側は昨年末に新番組への移行をオファーし、同関係者は「新番組は石坂さんの雰囲気にマッチしたもの」と明かしたといいます。
ここ2年ほどの放送では、石坂さんが番組内でコメントするカットが少ないことなどから視聴者の間では「司会なのに発言がない」などと話題になっており、週刊誌『女性自身』とスポーツ紙『スポーツニッポン』は、番組制作の責任者にあたる制作会社所属のチーフプロデューサーと石坂さんの間に確執があったと報じており、スポニチによると、数年前にある酒席でチーフプロデューサーと同席者がトラブルとなり、そこに止めに入った石坂さんと口論になってしまい、その時から2人の関係性が良くないとのこと。
また女性自身によると、プロデューサーの指示によって石坂さんの音声をカットしたりしているそうで、番組関係者は「音声カットは、石坂さんの番組内での存在感をなくし、自主降板へと追い込むためなんです」と語っており、イジメ、パワハラ疑惑が浮上していました。
しかし、28日に都内で定例会見を行った同局の高橋雄一社長は、石坂さんに対するパワハラ疑惑について「驚いた。石坂さんの果たした力を認識し、敬意を表している。唐突な記事。今後のことも良好な関係で話している」などといい、酒席でのトラブルに関しても「石坂さんに失礼。確執があるとは聞いていない」、番組の編集で石坂さんの発言がカットされていることについて同局の井澤昌平専務は「3時間収録を1時間の番組に編集する。鑑定部分が重要な番組。鑑定者のコメントも長く、結果的に(石坂の)コメントが少なくなる」と説明をしていました。
このようにテレビ東京側は説明し、高橋社長は「あの人が立役者であることをみんな理解している」とまで語っていたにも関わらず、なぜか石坂さんだけ番組から降板させるという納得の出来ないものとなっているのですが、スポニチによると、石坂さんをどうしても降板させたいという強い姿勢があり、数回の話し合いの中で石坂さん側から「出演料を大幅に減らしてもらってもいい」という提案があったものの、降板理由はあくまでも「視聴率不振と、20年以上たった番組の刷新が目的」だと繰り返し、決定事項であることを伝えたとのこと。
ちなみに、同番組はテレビ東京で放送されている番組の中でもトップクラスの数字を記録しており、26日放送分の平均視聴率は13.7%と安定して2ケタをキープしています。
そうしたことから番組関係者も「そもそもほとんど出番がないのに低視聴率の戦犯というのも不可解。番組の功労者に対し2年間にわたり居場所をなくさせお払い箱というふうに映るのは残念」と語っているとスポニチは報じていました。
そして、この件に関して情報・ワイドショー番組『とくダネ!』(フジテレビ系)が石坂さんに直撃取材を行ったところ、「それについてのコメントは別に私は言わないと…言えないというか…言わないことにしているんですけど。たとえ感じることがあってもそれは私個人の問題ですから」とコメント。
<↓の画像は、『とくダネ!』の直撃取材を受けた石坂浩二さんの写真>
さらに番組側との確執に関して聞かれると、「さあ、わかりません」としながら、「私の方が言うべきことじゃなくて、12チャンネル(テレビ東京)が何かおっしゃるならおっしゃるべきだと」と話し、3月いっぱいでの降板については「それもまだはっきりはわかりませんけど…」と言葉を濁していました。
また、来週に行われるという次回の番組収録にどのような気持ちで臨むのかを聞かれると、穏やかな口調で「今までと別にそんなに何も変わったことはないですけど。空気がうつったりとかするし、雰囲気的なものもあるし、いろんなことがあると思いますので、それを変えてはやっぱりプロとしては失礼ですから、別に普通にやりますけど」と話していました。
同番組のメインキャスターを務めている小倉智昭さんは、「鑑定団は大変好きな番組で気に入ったものは録画して取ってあるんです。」といい、「最近は本当に石坂さん出てこない。オープニングは3人でトークやりますよね。そこで今田君は石坂さんの方を向いて話しているんですよ。ところが石坂さんの声は一切聞こえてこない。こんなのは不自然でしょう」と、番組の編集が不自然だったことを厳しく指摘しています。
<↓の画像は、とくダネ!でテレビ東京を厳しく批判した小倉智昭さんの写真>
さらに、テレビ東京の関係者が「石坂さんの体調不良による不規則発言が増えたため、カットしている場合もある」と語ったことに対しては、「『番組内で不規則発言が多くなったから』という声がありましたが、確かに74歳ですけど石坂さんはそんな様子を微塵も見せませんよ。」と反論し、「手先の器用な方で料理もやるし今だって絵も描いているし、それはちょっと言い過ぎでしょう」と語気を強めて語っていました。
この件に対してネット上では批判が殺到しており、視聴者からは4月からこの番組を観ないといった声も多く上がっています。
同番組が20年以上もわたって2ケタ台の好視聴率をキープ出来たのは、番組の内容はもちろんのこと、石坂さんらがこれまで番組に出演し続けてきたことも大きく、真相は定かではないものの一連の報道によってテレビ東京、番組のイメージは悪化してしまったため、今後の視聴率に多少の影響が及ぶことになるでしょう。
2011年8月には、石坂さんとともに番組開始時から司会を務めた島田紳助さんが芸能界を引退、それに伴い番組を降板し、それから5年が経ち石坂さんが降板することになったわけですが、これまで番組を支えてきた方がこのような形で番組を去るというのは非常に残念ですね。