テレビ朝日の報道局員で、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系 月~金曜午前8時)のレギュラーコメンテーター・玉川徹さん(たまかわ・とおる 59歳)が不祥事の責任を取り、番組降板の意向を固めたことが分かったとニュースサイト『NEWSポストセブン』が報じています。
玉川徹さんは9月28日放送の『モーニングショー』内で、安倍晋三元首相の国葬の話題を取り上げた際、友人代表として弔辞を読み上げた菅義偉元首相について言及し、世間からは弔辞の内容に感動の声が上がったものの、国葬には大手広告代理店『電通(でんつう)』が関与し、演出を行っていると断言していました。
しかし、玉川徹さんの発言には一切根拠がなく、電通が国葬に関与したというのは事実無根の情報だったため、翌日の番組内で玉川さんは、「安倍元総理の国葬に、電通が関与しているという風にコメントしたんですが、事実ではありませんでした。さらに、電通は全く関わっていないということが分かりました。関係者の皆様、視聴者の皆様、訂正して謝罪致します。申し訳ありませんでした」
と謝罪しました。
玉川徹さんはその後も番組への出演を続けていましたが、その後も世間からの批判は止まず、番組降板を求める声も多く上がっており、テレビ朝日は4日付で「出勤停止10日間」の謹慎処分を下したことを発表しました。
テレビ朝日は玉川徹さんの処分理由について、「『羽鳥慎一モーニングショー』で事実に基づかない発言を行い、その結果、番組及び会社の信用を傷つけ、損害を与えたことによる処分である。また、その管理監督責任を問うものである」
と説明しています。
また、テレビ朝日の篠塚浩社長は、玉川徹さんが国葬に電通が関与していると発言するに至った理由について、「国葬に関して様々な情報を集めていて、誤解したようです」と釈明し、電通に対しても謝罪したことを明らかにしました。
ただ、この問題で番組は降板せず、謹慎が明けたら番組に復帰するとしており、これを巡っても物議を醸していました。
なお、処分発表の翌日に放送されたモーニングショーでメインキャスターの羽鳥慎一アナウンサーは、「今日から玉川さんが10日間の謹慎処分ということになりました。『放送10回分の出演禁止』ということになります」「予定ですと玉川さんは再来週の水曜日に復帰いたしますが、その際になぜこういう発言になったのか説明を改めてすべき、そして謝罪をするべきだと私は思っております。改めて大変申し訳ありませんでした」
と語っていました。
NEWSポストセブンの取材によると、羽鳥慎一アナが語った通り、玉川徹さんは19日放送の番組に出演予定とのことですが、19日の出演は問題発言に対する謝罪をするためで、番組には復帰せず降板することが決定したといいます。
テレビ朝日関係者は、玉川徹さんの降板が決定した理由について、「玉川さんは歯に衣着せぬ物言いで人気でしたが、これまでにも的外れな発言で一部から批判を浴びることは少なくありませんでしたし、失言で謝罪することもありました。それらも含めて“玉川節”と受け入れられていましたが、さすがに今回ばかりは局側もかばいきれないと判断したようです。それに玉川さんは来年で定年でもありますし、ここを引き際としたのでしょう」
と明かしたとしています。
NEWSポストセブンは真相を確かめるため、テレビ朝日広報部に玉川徹さんの番組降板について確認したところ、「そのような事実はありません」とキッパリ否定したとのことです。
そして、玉川徹さんのモーニングショー降板報道を受けてネット上では、
- 飛ばしじゃねーだろうな?
- お疲れ様でした さよなら
- モーニングショーがつまらなくなるな
- マジかよもうモーニングショー見ないわ
- 朝生の司会に
- 立憲から出馬 政治家だな
- ちょっと批判しただけで降板とか 電通怖すぎるだろ
- 公務批判自民批判は今まで散々してきてノーダメ。電通批判は一発退場と如何に電通が絶大な力がある事が判るね
- 取引先のデマを公共の電波で拡散させたんだから罰は受けなきゃな。普通はクビ
- 説明をちゃんとやれよ。自分が取材したわけじゃないなら誰かが電通が関わってると言ったんだろ?それが誰か言うだけでいいよ
- コメンテーターって、人の批判ばかりしてるから自分は正しいと勘違いしちゃうんだろうな やっぱ謙虚に生きないとダメなんだな
などの声が上がっています。
玉川徹さんは報道局員でありながらモーニングショーにレギュラー出演し、歯に衣着せぬ言動で度々炎上しながらも、メインキャスターの羽鳥慎一アナウンサーと共に番組の顔的な存在となっており、羽鳥アナと一緒に『徹子の部屋』など他の番組にも出演していました。
<↓の画像は、『徹子の部屋』出演時の玉川徹さん、羽鳥慎一アナの写真>
そんな玉川徹さんが謹慎処分を受け、番組から姿を消して以降に番組視聴者からは、“玉川ロス”を訴える声も多く上がっています。
しかし、その一方で『夕刊フジ』の取材によって、報道番組の検証を行う一般社団法人『放送法遵守を求める新・視聴者の会』が、放送法違反の疑いがあるとして総務省に対し、玉川徹さんとテレビ朝日に責任追及を求める申入書を近く提出することや、『放送倫理・番組向上機構(BPO)』にも対応の要請を行うことも判明しており、処分発表後も波紋を広げています。
玉川徹さんが番組に出演する限り批判は続き、番組のスポンサー等にも悪影響が及ぶことが懸念されますし、企業名を出して事実無根のでっち上げをしたのは大問題で、番組降板は妥当な判断だと思います。
ただ、テレビ朝日側は玉川徹さんのモーニングショー降板を否定しており、NEWSポストセブンの報道は事実なのかは不明ですが、とりあえず19日放送の番組でどういった謝罪をするのかに注目したいですね。