関西テレビ(カンテレ)が14日に10月改編会見を開き、同局が制作をしたEXILEのAKIRAさんが主演のドラマ『HEAT』が今世紀史上最低の視聴率を記録するなど、視聴率が低迷した原因を分析し反省点を語りました。
『HEAT』は、初回2時間スペシャルで放送されたものの、平均視聴率が2桁に届かず6.6%でスタートし、第2話で早くも3.9%までダウン、その後も3~4%で推移していましたが、第6話でテレビ東京を除く民放のゴールデン(19時~22時)・プライム帯(19時~23時)帯に放送の連続ドラマの中で今世紀最低となる平均視聴率2.8%を記録し、第9話で打ち切りとなり、全9話の平均視聴率は4.1%という結果に。
このような結果になったことに対して大澤徹也編成局長は、「実力のある、またはフレッシュな役者さん、力のある脚本家の方にお集まりいただいたのですが、企画の方向性が大きく間違っていたのかなと反省しています」と語り、「いい意味でAKIRAさんのイメージを裏切りたかった。消防団という身近なところに注目し、人情ドラマに勝機を見いだそうとしたが、視聴者からは『もっとハードなもの期待していた』『かっこいいAKIRAが見たい』というお声をいただいた」「早い段階で『期待していたものと違う』という声をいただいていた。関西テレビの提示の仕方、企画の方向性が間違っていた」と大コケした原因を分析。
しかし、この敗因分析に対してネット上では反論の嵐となっており、「AKIRAを主演に起用した段階で失敗」「どんなAKIRAでも見たくねーよ。そこが分かってないんじゃダメ」「大根をメインにしたらそうなるだろ!方向性ではなくキャスティングの問題だろ!」「HEATじゃくてHETAなら納得だったのに」など、主演を務めたAKIRAさんの演技力の低さが敗因だとする声が多く寄せられています。
ちなみに、同局では今年4月期に放送されたAKB48の渡辺麻友さんと稲森いずみさんがW主演の『戦う!書店ガール』も手掛けていますが、同ドラマも大コケしており、初回平均視聴率は『HEAT』を下回る6.2%、その後も3~5%で推移し、第7話で自己最低となる3.3%を記録し、第9話で打ち切りられており、これに対しては「男性と女性の対立構図、仕事と恋のテーマがともに中途半端だった。『もっとラブシーンを見たい』というお声もいただいた」と、振り切った展開にすることができず、中途半端になってしまったことが敗因だと分析。
こうした反省を踏まえて、10月期に放送される松坂桃李さんが主演の『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』(初回のみ21時から2時間スペシャル)は、「原作以上に濃密なドラマになっていると思います」と意気込みを語っているのですが、同ドラマは漫画家の山崎紗也夏さんによる人気コミックが原作となっており、「原作以上」というコメントに対して批判も寄せられています。
またこの他にネット上では
- AKBからEXILE…一番映る人が役者素人。見る気もうせるさ。
- AKIRAありきのドラマじゃ、何やってもファン以外見ない。そのファンが目論みよりかなり少なかったのが敗因のすべて
- 問題の本質から目をそらし続ける限りは駄目だろうな
- ドラマを制作するなら「役者」を起用してください。アイドルやら歌手やらを使うから見る気そのものが起きない。
- 最初は評判悪くても中身が良ければデスノートや恋仲の様に右肩上がりにはなると思うので、結局内容がダメダメだったんでしょ
- じゃあAKIRAとまゆゆでハードでかっこよく、恋愛もたっぷりのった作品作りましょう、30%いくんじゃない。。。っていくか!
などのコメントが寄せられていました。
AKIRAさんに原因があると分かっていても、敗因はAKIRAさんの酷い演技力に問題があった等とは口が裂けても言えないため、このような言い訳となってしまうのはしょうがないかと思いますが、敗因が本当に企画の方向性などにあったと考えているのだとすれば、また大コケするようなドラマを生み出すことでしょうね…。
ちなみに、AKIRAさんが主演で2012年から放送された『GTO』シリーズは、『HEAT』と同様に関西テレビが制作の火曜22時ドラマ枠で放送されましたが、AKIRAさんの演技に対して視聴者から多くの批判が寄せられていました。
そして、『HEAT』は今世紀最低の視聴率を記録したものの、ドラマがスタートする前に続編となる映画『DRAGON(仮題)』の制作を発表しており、再び関西テレビなどが制作を手掛けるわけですが、反省を踏まえてハードな作品に仕上げたとして大コケするのは間違いないのではないでしょうかね。