俳優・永山絢斗さん(ながやま・けんと 34歳)が、大麻所持事件で懲役6ヶ月・執行猶予3年の有罪判決を受け、この事件が原因で撮影済みだったドラマがお蔵入りになったことをニュースサイト『NEWSポストセブン』が報じています。
永山絢斗さんは6月に自宅で大麻を所持していたとして逮捕され、同月末から公開の出演映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』の公開延期やお蔵入りが懸念されましたが、同製作委員会は予定通り公開することを決定しました。
なお、『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』の興行成績は、公開から3日間の観客動員数が約47万人、興行収入は6億円を超え、4月公開の2部作の前編を上回る好スタートを切り、今月7日時点で前後編の累計興行収入は50億円超え、観客動員数は374万人超えの大ヒットとなっています。
『東京リベンジャーズ』は予定通り公開となりましたが、来年出演予定だった吉高由里子さん主演のNHK大河ドラマ『光る君へ』は、所属事務所『パパドゥ』がNHKに降板を申し入れ、これにより永山絢斗さんが演じる予定だった藤原隆家役は、竜星涼さんが代役を演じることが決定しました。
この他に、NHKやWOWOWは永山絢斗さんの出演作品の配信・放送を取り止めるなど、関係各所が対応に動きました。
そして、NEWSポストセブンの取材によると、11月12日スタートの田中圭さん主演の連続ドラマ『OZU~小津安二郎が描いた物語~』(WOWOW)に準主役で出演予定だったものの、大麻事件の影響で降板が決定したとのことです。
この件について永山絢斗さんをよく知るテレビ業界関係者は、「『OZU~小津安二郎が描いた物語~』に永山被告は準主役として出演予定でした。このドラマはWOWOWも力を入れていて、各話人気俳優を主役に置いていたので、収録も早くから行なわれていた。そのため永山被告の撮影も多くが終わっていたんです。キャストを公開する直前での逮捕だったので、世間には知られていませんが、各事務所、出演俳優が対応に追われる大騒動になりました」
と明かしています。
『OZU』は、日本を代表する映画監督・小津安二郎さんの生誕120年を記念し、小津監督の映画をオムニバス形式でドラマ化したもので、永山絢斗さんは第1話『出来ごころ』に出演予定だったそうです。
第1話の主演は田中圭さんが務め、田中さん演じる主人公の相棒役は渡邊圭祐さん、ヒロイン役を白石聖さん、その他に渡辺真起子さん、長田成哉さん、行平あい佳さん、駒木根隆介さん、北村優衣さん、笠兼三さん、カトウシンスケさん、小野了さんの出演が発表されています。
<↓の画像は、『OZU~小津安二郎が描いた物語~第1話「出来ごころ」』メインキャストの写真>
前出の関係者は、「永山被告は喜八の相棒の次郎役だった。しかし、逮捕を受け、急遽、キャストを変更することに。とはいえ代役を探す時間もなく、結局、元々別の役で出演予定だった渡邊圭祐さんを次郎役に昇格させることにした」
と明かしています。
ただ、逮捕された時点でほとんど撮影が終了していたことから、出演者変更による台本や演出の修正、再撮影を巡り現場は大混乱状態になっていたとのことです。
この報道を受けてネット上では、
- 田中圭と永山絢斗のおひさま兄弟好きだったのに 身長もちょうどよかったのにさ
- みんなに迷惑かけてどうしようもないわ
- 相当迷惑かけてるよね 麻薬やるとかダサすぎ
- この人地味にたくさんの作品に出てるよね こういうタイプが一番迷惑
- よくまた映像の仕事したいとか言えるよね
- こうやって周りに迷惑かけること想像できないで大麻やっちゃうなんてプロ失格
- とんでもない違約金、関係各所に迷惑かけるリスクを考えたら、これからは定期的に身体検査とかやらなきゃダメだね。
などの声が上がっています。
永山絢斗さんは2007年に俳優デビューし、その時点で兄・永山瑛太さん(40)は俳優として大活躍しており、ネット上では「B太」や「兄の七光り」などと揶揄されていましたが、2010年に初主演した映画『ソフトボーイ』で日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞、翌年にはNHK連続テレビ小説(朝ドラ)『おひさま』に出演し、人気・知名度が上昇していき、逮捕直前まで毎年数多くの映画やドラマなどに出演していました。
しかし、大麻所持で逮捕されたことがきっかけで裏の顔が明らかとなり、裁判では中学2年生の時に初めて大麻を使用したこと、その後18~19歳ごろから大麻を継続的に使用し、逮捕前までタバコと大麻を混ぜて紙に巻いたものを月4~5本、大麻のみを1~2本吸っていたことが明らかになりました。
また、大麻の独特のニオイに気付いた友人から大麻を止めるよう忠告されたものの、逮捕されるまで常習的に使用していたそうで、裁判官からは「大麻への依存性と常習性が認められ、犯行に至った意思決定は強く、非難されるべき」と指摘され、執行猶予付きの有罪判決が下されました。
永山絢斗さんは初公判で今後について「許されるのであれば、また表現の仕事をしたい」などと語り、事務所側も引き続き更生などのサポートをしていく姿勢を見せており、これからは語学の勉強や執筆に取り組みながら、表舞台への復帰を模索していくといいます。
永山絢斗さんは、俳優としての演技や存在感などが高い評価を受け、これまで第一線で活躍を続けていましたが、正直言って代わりはいくらでもいますし、大河ドラマを含めて2本のドラマを急遽降板するなど周囲に大きな迷惑を掛けており、俳優として完全復帰することはなかなか難しいと思います。
永山絢斗被告は大麻を常習的に使用していた理由について、「仕事のストレスだったり、寝付けないときにリラックスするため」などと語っていたので、表舞台には復帰しない方がいいのではと思いますが、復帰をするからには大麻を2度としないように、必要であれば適切な治療などを受けて依存状態からの脱却を図ってもらいたいです。