俳優・遠藤憲一さん(63)が主演で今期放送のドラマ『民王R(たみおうアール)Inspired by 池井戸潤』(テレビ朝日系 火曜21時)が、視聴率低迷によって打ち切り終了となっていたことを17日発売の週刊誌『週刊女性』が報じています。
『民王』は、『半沢直樹』などで知られる作家・池井戸潤さんの同名小説が原作で、2015年7月期に遠藤憲一さんと菅田将暉さんのW主演でドラマ化され、金曜ナイトドラマ枠(金曜23時15分)での放送ながら第1話と最終回には平均世帯視聴率が8%を超え、2016年4月にはスペシャルドラマやスピンオフドラマが製作されました。
<↓の画像は、前作『民王』メインキャストの写真>
そして、前作から9年経ってオリジナル脚本の続編『民王R』が火曜21時のゴールデン帯で放送され、今作は遠藤憲一さんの単独主演で、新キャストとして『なにわ男子』の大橋和也さん、歌手・タレントの“あのちゃん”ことあのさん、岸部一徳さん、満島真之介さん、溝端淳平さん等がレギュラー出演しました。
<↓の画像が、『民王R』メインキャストの写真>
前作は非常に高い評価を受け、テレビドラマ賞『ザテレビジョンドラマアカデミー賞』で最優秀作品賞、脚本・監督賞、高橋一生さんが助演男優賞を受賞、他にも『放送批評懇談会ギャラクシー賞』の9月度月間賞、遠藤憲一さんが2015年度個人賞、『第1回コンフィデンスアワード・ドラマ賞』で遠藤さんと菅田将暉さんが主演男優賞、高橋さんが助演男優賞を受賞するなどしていました。
それだけに続編にも大きな期待が寄せられており、テレビ朝日も数字獲得に期待して深夜枠からゴールデン帯に昇格させました。
そして、初回の平均世帯視聴率は7.8%、平均個人視聴率は4.5%と、同枠で7月期放送の飯沼愛さん主演『南くんが恋人!?』の初回平均世帯視聴率4.6%、平均個人視聴率2.5%を大きく上回り、同4月期放送の石原さとみさん主演『Destiny』と変わらない数字で、まずまずの好スタートを切りました。
しかし、第2話で早くも世帯視聴率は3.7%、個人視聴率は2.1%と初回から半減し、第3話は世帯2.9%・個人1.7%、第4話は世帯3.2%・個人1.9%、第5話は世帯2.6%・個人1.6%、第6話は世帯3.3%・個人1.8%、第7話は世帯3.0%・個人1.7%、今月10日放送の第8話が最終回で世帯4.1%・個人2.3%となっていました。
このように深夜番組並の低視聴率が続いており、見事な大コケとなっていました。
週刊女性によれば、『民王R』は全10話の放送を予定していたといい、実際にテレビ情報誌では12月24日が最終回となっていて、打ち切りによって2話分カットされたようです。
テレビ誌ライターは「近年は見逃し配信サービスもあることから、視聴率が原因でドラマを打ち切ることは少ない」としながら、第3・5話では平均世帯視聴率が2%台まで落ち込んだこともあり、「局側も打ち合わせを重ねた結果、『民王R』の打ち切りを決定したそうです。遠藤さんは放送前の記者会見で“10役に挑戦する”と宣言していたのですが、最終的に全8話と“短縮”されたので、8役止まりとなってしまいました」
と明かしています。
週刊女性は真相を確かめるため、民王Rの打ち切り終了は事実なのかテレビ朝日に確認したところ、「ご指摘のような事実はありません」と否定したそうです。
なお、2年前に火曜21時ドラマ枠が新設されて以降、これまでに9作品が放送されていますが、『民王R』と『南くんが恋人!?』以外は全9話構成となっています。
『南くんが恋人!?』も第4話で世帯視聴率が2.8%まで落ち、その後も3~4%台で推移していて、視聴率は見事な大コケとなっていました。
見逃し配信サービス『TVer』のお気入り登録者数を見ると、『民王R』はピーク時の登録者数が53万人で、テレビ朝日が今期制作のドラマでは最低でした。
金曜ナイトドラマ枠で放送の菜々緒さん主演『無能の鷹』は順位が1つ上でしたが、こちらはピーク時の登録者数は68万人超えと、15万人もの差がついていました。
恐らくTVerの再生回数もかなり少なかったと予想されますが、視聴者の反応を見てみると、前作からキャストが大幅に入れ替わったこと等に不満はあるとしながら、ストーリーは面白かったという声が多く見受けられます。
前作と比較するとメインキャストが若干地味だったことや、放送枠をゴールデン帯に引き上げたことも敗因として考えられ、もし深夜帯での放送だったら打ち切られることなく全10話放送となっていたとみられ、局サイドが判断を誤った結果、2話分カットとなってしまったのは残念ですね。