19日から韓国でも公開の映画『劇映画 孤独のグルメ』で主演の俳優・松重豊さん(62)が、プロモーション活動の一環で韓国の様々な番組に出演する中で、共演者の発言を巡ってネット上で炎上騒動に発展しています。
ドラマ『孤独のグルメ』シリーズ（テレビ東京系）は韓国でも人気が高く、これまでに韓国で最も人気が高い海外ドラマに選出されたり、韓国では食事は誰かとするものという慣習が根強く、一般的ではなかった「ひとり飯」文化も広がりを見せるなど様々な影響を与えており、シリーズ開始から13年で初となる劇場版は日本だけでなく、韓国やフランスでも撮影が行われました。
『劇映画 孤独のグルメ』では松重豊さんが主演に加えて監督・脚本も担当し、韓国での公開に先駆けて、昨年から今年にかけて韓国でのプロモーション活動にも力を入れ、複数の番組に出演しており、『BTS』のJINさんとも共演しています。
そうした中で、韓国の動画配信サービス『Coupang Play（クーパンプレイ）』の人気コントバラエティ番組『会社員たち』にゲスト出演し、その中で松重豊さんが共演者の1人から“侮辱的”な行為を受ける場面があり、韓国の孤独のグルメファン等の間でも物議を醸しています。
＜↓の画像が、韓国の番組『会社員たち』出演の松重豊さんの写真＞
問題となっているシーンでは、コメディアンのキム・ウォンフンさん(36)が松重豊さんに対して、「韓国人が喜ぶ言葉があります」としていくつかの韓国語を教え、それを松重さんが口にし、松重さんは言われるがまま韓国語で、「愛してるよ、ソン・フンミン（サッカー韓国代表）」、「愛してるよ、江南スタイル（韓国の歌手・PSYさんの大ヒット曲）」と言いました。
これに続いて、キム・ウォンフンさんは松重豊さんに対して「キム・ヨナより浅田真央が…」と、かつてライバル関係にあったフィギュアスケーターの浅田真央さんとキム・ヨナさんの名前を持ち出し、何かを言わせようとしました。
＜↓の画像が、キム・ヨナさんと浅田真央さんの名前を出したシーン＞
しかし、共演者の女性がすかさずキム・ウォンフンさんの口を塞ぎ、他の共演者たちもキム・ウォンフンさんの発言に呆れた表情を見せました。
一方、松重豊さんはキョトンとしながら韓国語で「キム・ヨナと浅田真央が？」と口にし、キム・ウォンフンさんは場の空気を察して「2人とも最高…」と言い、共演者からは「そういうのやめな」と注意を受けていました。
<↓の画像が、共演者が口止めし、松重豊さんがキョトンとしているシーン>
この一連のやり取りに対してネット上では物議を醸し、
- これ普通に放送してるのに引きます モラルもないし失礼すぎる
- 松重さん韓国語割とわかるっぽいから、大人の対応してくれてるんだと思うと泣ける どこの国でも売れてる芸人はゲストをバカにするような笑いはしないのでこの方は三流ですね
- やってることが低レベルすぎ
- あの国には行かないのが賢明。かかわると、ろくなことがない
- 言葉が分からないことをネタにして笑いを取るのって、どう考えても雑で失礼だし、見てて不快
- 外国人に変なこと言わせるのはどの国もあるある
- 安定の韓国人 どれだけ信じても、根底にあるのは「日本人には何をやっても構わない」、韓国人の多くが「日本人を小馬鹿にすると大喜び」する・・・という現実 これだけは未来永劫変わらない
- BTSのジンがやってる「Run Jin」にも出てたけど、韓国で活躍する日本人タレントと一緒に出演してコミュニケーションミスをなくそうと工夫してたり、松重さんのことを「先生」と呼んでいたりと、出演者やスタッフが松重さんのことをリスペクトしているのが伝わってきました。残念ですね。
- 言葉が分からないのをいいことに茶化すのも、未だに浅田真央とキム・ヨナを比較するノリも、時代遅れすぎる笑いも不快。映画とはまったく関係ないし…。
こんなん見て笑うほど韓国の人も馬鹿じゃないと思うんだけどな。周りの出演者がすぐ止めたのはまだ救い。
こういう低レベルなイジリがまだ出てくるあたり、韓国のバラエティも変わらなきゃダメだが、まぁかくいう日本にもまだ残ってるのが現実か…。外国人に変な日本語教える人いるもんな…
松重さんは韓国にもリスペクトを持って映画を作ってるのにこういうくだらないことで嫌な思いをさせられるのは後味が悪いね。
などの声が上がっています。
キム・ウォンフンさんのインスタグラムにも直接、日本語や韓国語で多くの批判コメントが寄せられており、炎上状態になっています。
ただ、日本でも同様に、映画のプロモーションなどで来日したハリウッド俳優ら海外セレブに対して、バラエティ番組などでタレントが変な日本語などを教え、それを言わせるということもよくあったため、日本人も同じようなことをしていたとの指摘もあり賛否両論となっています。
いずれにせよ、松重豊さんがゲスト出演した他の韓国の番組では、松重さんと共演者たちが和やかな雰囲気でトークし、そして松重さんへのリスペクトを感じる番組作りとなっていることで日本でも好意的な反応が上がっていた中で、一部共演者の発言によってこうしたトラブルが発生してしまったのは残念に思います。
松重豊さんは孤独のグルメシリーズが韓国、台湾、中国などにも広がっていることについて、「東アジアの国々は手を携えて歩んでいかなきゃいけないと、心の底から思っている」とし、そして日韓関係についても「僕が関わったドラマが役に立つのなら、本当にこれからの人生をささげたい」と語っていました。
そうした中で、松重豊さんがコメディアンに馬鹿にするような言動を取られ、問題のシーンを見て不快に感じましたが、他の共演者がすかさず止めて注意する流れになっていたのが唯一の救いで、この一件きっかけで再び日韓関係の悪化などに繋がることなく、孤独のグルメを通じてより友好的な雰囲気になっていったらと思いますね。