昨年12月に週刊誌『週刊文春』が報じた性加害報道は「事実無根」として、損害賠償請求訴訟を起こした『ダウンタウン』の松本人志さん(61)が8日、訴えを取り下げたことで裁判が終結し、芸人仲間たちからは歓喜の声が上がっており、早速テレビ番組への復帰話も飛び交うなどしています。
松本人志さんは昨年末に性加害疑惑を週刊文春に報じられ、吉本興業はすぐに「当該事実は一切ない」と完全否定し、「法的措置を検討していく」と発表しました。
年明けには松本人志さんが週刊文春を訴えることが発表され、松本さんはX(旧ツイッター)で「事実無根なので闘いまーす」と宣言し、さらに昨年3月をもって降板した『ワイドナショー』(フジテレビ系)でこの件について語るとしていましたが、この時点で出演に向けた調整が済んでいなかったとされ、番組出演は取り止めとなりました。
こうした騒動を経て松本人志さんは、「客観的証拠は存在しない。『性的行為を強要した』というレッテルが貼られてしまえば、社会的評価を著しく低下させる」「筆舌に尽くしがたい精神的損害を受けた」
として、週刊文春の編集長と発行元『文藝春秋』を相手取り、約5.5億円の損害賠償と訂正記事の掲載を求めて民事提訴しました。
しかし、結局は裁判で決着をつけることなく訴えを取り下げ、裁判を無かったことにしました。
ただ、取り下げには週刊文春側の同意も必要だっため、松本人志さん側は条件として「心を痛められた方々に対するお詫びを公表する」ことを提示し、週刊文春側は女性等と協議したうえで訴えの取り下げに同意しました。
そして、松本人志さんは8日に弁護士を通じてコメントを発表し、「訴えている内容等に関し、強制性の有無を直接に示す物的証拠はないこと等を含めて確認いたしました」としながら、「かつて女性らが参加する会合に出席しておりました。参加された女性の中で不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫び申し上げます。」
との謝罪コメントを発表しました。
また、被害を主張していた女性らとの間で「金銭の授受は一切ありません」と強調し、話し合いで一連のトラブルを解決したといい、コメントの最後では「どうか今後とも応援して下さいますよう、よろしくお願いいたします。」と呼び掛けています。
吉本興業もコメントを発表し、「松本人志の活動再開につきましては、関係各所と相談の上、決まり次第、お知らせさせていただきます。」
としています。
この発表を受けて、松本人志さんを慕う芸人やファンからは歓喜の声が上がっており、『さまぁ~ず』の三村マサカズさんはX(旧ツイッター)で「松本人志復活!ですなぁ。いいねーーーー!」、『オズワルド』の伊藤俊介さんは「松本さん!!ダウンタウンが戻ってくる!!やっと!!嬉しすぎ!! ランジャタイ国さんの眉毛が生える!!!」と反応しています。
<↓の画像は、さまぁ~ず三村マサカズさんのX投稿>
<↓の画像は、オズワルド伊藤俊介さんのX投稿>
また、東野幸治さんは9日放送の『教えて!NewSライブ 正義のミカタ』(ABC朝日放送テレビ)で、「ずっと一緒にやってきたっていうか、お世話になった方でもありますし、またご一緒したいな」などとコメントしていました。
この他に、ワイドナショーで共演していた国際政治学者・三浦瑠麗さんはXで、「裁判が終結してよかったと思います。お疲れさまでした。松本さんがやりたかったお笑いを、そして今後のご活動を心より応援しております。」と反応しています。
<↓の画像は、三浦瑠麗さんのX投稿>
ワイドナショーのスポンサーも務めていた美容整形外科『高須クリニック』の高須克弥院長は、「松ちゃんフアンである僕の応援姿勢は変わりません。松ちゃんを早く見たい。」「とりあえず松本人志復帰祝いCMを作ろうと思います。年内のオンエアを目指します。Yes!」などと投稿しています。
<↓の画像は、高須克弥院長のX投稿>
松本人志さんは活動休止前まで、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』(日本テレビ系)、『ダウンタウンDX』(同)、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)、『クレイジージャーニー』(同)、『探偵!ナイトスクープ』(ABC朝日放送テレビ)、『人志松本の酒のツマミになる話』(フジテレビ系)、『まつもtoなかい』(同)にレギュラー出演していました。
この他に、特番『M-1グランプリ』(ABC朝日放送テレビ)、『キングオブコント』(TBS系)、『IPPONグランプリ』(フジテレビ系)などに出演していましたが、各テレビ局は松本人志さんの番組復帰について「現時点で出演の予定はありません」などと回答し、復帰を発表している局はありません。
ただ、スポーツ紙が関係者に取材したところ、吉本興業は今年夏ごろからすでに松本人志さんの仕事復帰に向けて、各テレビ局との交渉を行っていたそうで、12月22日に生放送されるM-1グランプリ決勝に出演する可能性もあるとも報じられています。
また、『スポーツ報知』や『スポーツニッポン』は年内いっぱい休養し、年明けから芸能活動を再開したい意向としており、現時点で復帰場所は未定ながら、今後テレビ番組への復帰を経て、来年4月13日開幕の『大阪・関西万博』のアンバサダー復活を目指すとみられるとしています。
なお、スポーツ報知の取材に万博の広報担当者は、「現在のところ、ダウンタウンが出演するイベントは特に予定していません」と回答しています。
結局のところ、松本人志さんがテレビ番組に復帰できるか否かは、スポンサーの反応次第だと各メディアは伝えているのですが、もし一部のテレビ局が起用を再開すれば、他局も一斉に起用するのではないかとも予想されています。
しかし、現時点で早期のテレビ復帰は難しいだろうというのが大方の見方で、そのため松本人志さんが手掛けるネット配信番組『ドキュメンタル』『FREEZE』(共にAmazonプライムビデオ)などで表舞台に復帰し、徐々に活動の幅を広げていくのではとの報道もあります。
こうした報道に対してネット上での反応も賛否両論となっており、早く松本人志さんのお笑いが見たいとの声がある一方で、裁判で決着をつけることなく性加害疑惑をウヤムヤにしたことや、今後もこの件について会見を開く予定は無いといい、弁護士を通じて出したコメントだけでヌルっと復帰することに対して反発の声も多く上がっています。
そもそも芸能活動休止は松本人志さんが決めたことなので、いつ復帰しようが自由だと思いますが、性加害疑惑報道後には世間から批判が噴出し、『ダウンタウンDX』や『人志松本の酒のツマミになる話』などの番組で、スポンサーが広告出稿を停止したことで『ACジャパン』のCMが流れていました。
この時と現在では状況は大きく変わっておらず、裁判を終結させるにあたっては、当初は報道内容は事実無根だと完全否定していたものの、「女性らが参加する会合に出席しておりました。参加された女性の中で不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫び申し上げます。」と謝罪していて、松本人志さんのイメージは裁判前よりも悪化していると思うので、テレビ復帰は容易ではないとみられるものの、今後各所どういった対応をするのか見ものですね。