1998年に29歳にして亡くなった天才将棋棋士・村山聖(さとし)さんの生涯を描いたノンフィクション小説『聖の青春』(原作・大崎善生さん)が森義隆監督によって映画化され、俳優の松山ケンイチさん(31)が主演を務めることがすでに発表されていますが、村山さんの生涯のライバルで、100年に1人と言われる天才・羽生善治さん(45)の役を東出昌大さん(28)が演じることが明らかとなりました。
東出さんは、今もなお将棋界のトップに君臨している羽生さんを演じるにあたり、羽生さんが1996年に史上初の7冠を達成した当時、実際にかけていたメガネを譲り受けて撮影に臨んだそうで、「眼鏡をご本人からお借りできたことが、大変ありがたく、幸運でした。あとはすべて『見てからのお楽しみ』です」とコメントをしています。
『聖の青春』は、幼少期より腎臓の難病「ネフローゼ」を患いながらも将棋に全てを捧げ、羽生さんとともに将棋界のトップに君臨して「東の羽生、西の村山」と称され、羽生さんのライバルとして活躍していたものの、名人への夢半ばで1998年8月に29歳の若さで亡くなった“怪童”村山聖さん(九段)の一生を、師弟愛や家族愛、さらに羽生さんら現在でも将棋界で活躍しているライバル、仲間たちとの友情を通して描いた感動のノンフィクション作品。
原作は、元雑誌編集者で作家の大崎善生さん(58)による同タイトルのノンフィクション小説で、「第13回新潮学芸賞」を受賞している作品です。
主演の松山さんは、本作で村山さんの役を演じるにあたり、東京将棋会館に通いつめただけでなく、見た目を少しでも近づけさせるために体重を増加させて役作りに励んでいたのですが、その一方、村山さんのライバル・羽生さん役での出演オファーを受けた東出さんも羽生さんの研究を行っていたそうで、羽生さん本人と瓜二つの姿に撮影現場では驚きの声が上がっていたといいます。
<↓の画像左が羽生さん本人、右が羽生さんの役を演じた東出さん>
<↓の画像左は村山さん本人、右は村山さんを演じた松山さん>
そんな東出さんについて森監督は「羽生さんへの心の底からの尊敬を足場にし、佇まい、所作、棋譜、精神性まで徹底した研究に研究を重ね、実際に羽生さんと対戦してきたプロ棋士たちも納得の若き羽生像を作り上げました。これまでの俳優東出昌大のキャリアにおいて、ベストアクトなのではないかと思っています」と評価。
羽生さんを演じた東出さんは、「とにかく素晴らしい原作と脚本で、現場に入る前からこの作品に携われることに大きな幸福感と闘志を抱いていました」と喜び、松山さんとの共演については「松山さんとのお芝居の中で過ごせた時間が自分の宝になりました」ともコメントしています。
また、羽生さん本人もコメントを寄せており、「村山さんの生き様を描いた聖の青春が映画化されると聞いて、彼の存在の大きさを感じました」といい、「自分も出てくるので気恥ずかしいところもありますが東出さんに演じて頂いたのはとても名誉な事だと思っています。将棋を知らない人達にも楽しんで感じて観てほしいと思います」と語っています。
今回、東出さんの他にも追加キャストが発表されており、10代の村山さんを大阪に引き取り、共同生活を送りながら支えていた棋士・森信雄役をリリー・フランキーさん、村山さんの母・トミ子役を竹下景子さん、父・伸一役を北見敏之さん、弟弟子の江川貢役を染谷将太さん、病床の村山さんのことを心配しながら明るくサポートする棋士・橘正一郎役を安田顕さん、村山さんと公私にわたって交流していた棋士・荒崎学役を柄本時生さん、将棋雑誌編集長の橋口陽二役を筒井道隆さんが演じています。
<↓の画像上段左から、染谷将太さん、リリー・フランキーさん、竹下景子さん、下段左から筒井道隆さん、柄本時生さん、安田顕さん、北見敏之さん>
そして、今回追加キャストと東出さんが演じた羽生さんのヴィジュアルが公開されネット上では、
- ああ、見た目は似てるかもね。でも、東出昌大の演技ってどう見てもうまいとは思えないんだよな…
- とりあえず棒読みセリフだけなんとかしてほしい
- ルックス良いけど大根役者
- 確かに似てるかもね。でもソックリさんを見たいわけじゃないから、演技が良くないと意味ないけどね。
- 棒読みでがっかりしたくないので、どうせ真似るなら話し方まで真似て欲しいです
- 外見を似せるのも役者の努力だと思うけど東出昌大は演技力が低い。若いうちにもっと舞台を経験したり、ドラマなら台詞のない脇役でも存在感が出せるように質より量で稼いだ方が経験も実力も上がると思うんだよな
- 腕のいいメイクさんにお願いすれば見た目は幾らでも似せられると思う。問題は演技力でしょ。この人にはそれが皆無。セリフは棒読み、演技も大根。CMの一言ですら子役のほうがはるかに上手
などのコメントが寄せられています。
今回公開された写真を見る限りでは、羽生さんに似た雰囲気を醸しだしており、どのような演技を見せてくれているのか楽しみではありますが、東出さんの演技に対する評価は以前より低く、「大根役者」「棒演技」などと言われてしまっている方なので、見た目は合格点であるものの、肝心の演技については少し心配なところですね。
主演の松山さん曰く、本作は「ヒロインが羽生善治さん」とのことなので、東出さんが登場するシーンはかなり多いのではないかとみられるので心配なのですが、演技派の俳優たちに囲まれて、1人だけ浮いた存在になっていないことを願うばかりです。