前大会を含め、侍ジャパンが3度優勝している野球の世界大会『第6回 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』が、Netflixの独占配信によって地上波放送が無しとなり、日本を含む1次リーグC組(全10試合)を主催する『読売新聞』が声明を発表し、主催者を非難しました。
日本では、2023年の前大会はテレビ朝日とTBS、Amazonプライムビデオなどが試合中継をしましたが、放映権料が高騰する中で、来年のWBC(全47試合)は初めてNetflixが独占配信することが決定しました。
<↓の画像は、来年のWBCの組み合わせと日程>
Netflix Japanは26日にX(旧ツイッター)で、「Netflixが2026年WBCの新たな視聴先へ ◆全47試合独占生配信 ◆オンデマンド視聴も可能 ◆独自コンテンツの配信など、大会を盛り上げる企画も実施予定 続報をお楽しみに」
と告知しています。
Netflix Japanの日本コンテンツ担当バイスプレジデント・坂本和隆さんはWBCの独占配信について、「すでに数百万世帯で利用されているネットフリックスを通じ、ファンが試合、選手、大会の核心により近づける新しい視聴体験を提供できることを楽しみにしています。日本の有力パートナーと協力し、WBCを真の全国的な祝祭へと盛り上げ、革新的なライブエンターテインメントをお届けしてまいります」
とコメントしています。
この発表を受けて読売新聞が声明を出し、WBCは『WBCI(WORLD BASEBALL CLASSIC INC.』が主催で、読売新聞は東京ドームで開催の1次ラウンドC組の試合主催者として運営・興行を担当するとしたうえで、「2023年のWBC1次ラウンド東京プールの試合中継は、WBCIが当社を通じ、国内の複数の民間放送局及び海外の配信事業者に放送・配信権を付与し、地上波の番組での生中継が実現されました。しかし、本大会では、WBCIが当社を通さずに直接Netflixに対し、東京プールを含む全試合について、日本国内での放送・配信権を付与しました。」
としています。
続けて、「WBCは、世界一流の野球選手がナショナルフラッグを背負って世界一を目指す特別なイベントであり、野球ファンに限らず内外の多くの方々を魅了する貴重な国際大会です。当社は今後も東京プールの主催者として、多くの方々に本大会を楽しんでいただけるように引き続き努めてまいります。なお、NHK及び民間放送各局は、報道目的での試合映像は放映できますので、テレビニュースでは従来どおり試合のハイライトをご覧いただけます。」
と報告しています。
そして、来年のWBCはNetflixが独占配信し、地上波での中継は無しとなることにネット上では、
- WBC本来の野球の魅力を広めたいという意図と真逆をいってて悲しい
- ネトフリのイメージ悪くなるぞ
- 有料じゃ好きな奴しか見ないから、日本がもし優勝しても今までのような盛り上がりはもうないね
- ネトフリが嫌いとかお金払いたくないとかじゃなくて、スポーツはテレビ中継で見たいのよな
- 野球好きの老人達も観れない人大量発生するだろ ワイの80代の祖父母とかも野球好きだけど、流石にネトフリを自分達で契約して観るなんて無理だと思うわ
- サッカーも野球も金を払わないと代表戦も見れないカスみたいな社会だな こうして競技人口が減っていくと
- アマプラを利用しているのは、あくまでAmazonを通販として利用しているから。WBCは見たいけれど、だからといってネットフリックスに加入したいとは思えない。ハイライトで我慢だな
- 最近テレビではボクシングも格闘技も放送されてないし、サッカーの国際試合も毎試合必ず放送されなくなってきた。ワールドカップやオリンピックもいずれそうなるかも
- オリンピックもそうだし、スポーツの国際大会はもう今後地上波でほとんど放送しない時代になるよ 主催者やスポンサーが放映料ぼったくり当たり前になってるからな
- 流石に日本戦は地上波でやるだろうと信じてたけど遂に正式発表来たか、ボクシングや格闘技のようにまたマニア化が進むな
- 大谷がまた出るならTBSテレ朝は日本戦だけでも放送しろよと思うが 放映料高くても今の時代これだけ視聴率取れる美味しいコンテンツないのに
などの声が上がっています。
『共同通信』によると、来年のWBCに関してもこれまでと同様に、テレビ朝日とTBSが地上波放送に向けて主催者サイドと交渉していたといいます。
しかし、2023年のWBCは大谷翔平選手らの活躍によって侍ジャパンが出場した7試合全て平均世帯視聴率が40%を突破し、日本で大きな盛り上がりを見せていたことを受けて、メジャーリーグベースボール(MLB)機構を中心とした主催者サイドが放映権料を吊り上げ、これによって民放局では手が出せない価格になっていたそうです。
<↓の画像は、WBCの歴代視聴率ランキングTOP10>
『スポーツニッポン(スポニチ)』によれば、前大会の放映権料は「約30億円」だったとも言われ、これは2017年の第4回大会の3倍近い価格で、WBCは人気コンテンツということで放映権料はさらに数倍に跳ね上がっていたようです。
アメリカではスポーツ中継を有料配信で視聴するのが一般的になっているものの、日本ではまだ地上波で視聴する人が過半数であるため、NPB(日本野球機構)も主催者サイドに地上波での放送継続に向けて働きかけていたものの、潤沢な資本を持つNetflixが独占放映権を獲得したとのことです。
Netflixは、フルHD画質の広告付きスタンダードプランが月額890円、広告なしのスタンダードプランが1,590円、4K+HDRの最高画質のプレミアムプランが2,290円となっていて、他の有料配信サービスとは違い無料お試し期間はありません。
大の野球好きだったり、WBC以外にも見たいコンテンツがある人は、これを機にNetflixに加入すると思いますが、大半の人はお金を払ってまでは見たくないでしょうし、来年のWBCは昨年ほどの盛り上がりを見せることはないでしょうね。
視聴率などを調査している『ビデオリサーチ』によると、2023年のWBCは日本全国で推計9,440万人以上が視聴し、負けたら終了となる準々決勝のイタリア戦は19時からテレビ朝日で生中継され、平均世帯視聴率が48.7%、平均個人視聴率は31.2%、平均視聴人数は3,816万人でした。
2023年の年間視聴率ランキングのTOP3はWBCが独占しており、この年の『NHK紅白歌合戦』の前半の平均世帯視聴率は29.0%、平均個人視聴率は22%、後半は世帯31.9%、個人23.5%となっていて、国民的番組の紅白を大きく上回る数字となっていました。
それだけに、来年のWBCが地上波中継無しとなることを巡って物議を醸しており、野球だけでなくサッカーのワールドカップに関しても放映権料が年々上昇し、前回は日本側に推定約350億円を提示したとされ、来年は400億円超えになると予想されており、来年の北中米大会はWBCと同様に地上波中継なしとなる可能性が報じられています。
これによってスポーツの人気低迷にも繋がる恐れがありますが、果たして今後どうなるでしょうかね。
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- https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2025/08/26/kiji/20250826s00001004063000c.html
- https://www.47news.jp/13063473.html
- https://www.videor.co.jp/press/2023/230323.html
- https://friday.kodansha.co.jp/article/423244
- https://www.sankei.com/article/20250825-T5YZBMGSWFOQPBLRBOX7GGPQDE/
WBCは面白いから見たいんだけど、ネトフリ登録してまで見ようとはならないな
残念
視聴率高いんだから、地上波でやってほしいです