歌舞伎俳優・市川猿之助さんが出演の映画『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』の公開延期が1日に発表されましたが、制作サイドは映画の公開に向けて撮り直しする方針で、すでに代役探しを行っていると『東京スポーツ』(東スポ)が報じています。
天海祐希さん主演の『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』は、2014年~2021年にかけてテレビ朝日で放送された『緊急取調室』シリーズ最後の作品で、市川猿之助さんは警視庁捜査一課の刑事たちと対峙するラスボス的存在の内閣総理大臣役を演じており、自身の襲撃事件を巡って取り調べ対象となるストーリー展開になっています。
<↓の画像は、『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』で市川猿之助さんが取り調べを受けるシーンの写真>
そんな市川猿之助さんが、映画公開まで1ヶ月を切った5月18日に、自宅で両親と共に倒れているところを発見され、猿之助さんの命に別状はありませんでしたが両親は死亡し、警察の聴取に対しては「両親と心中を図った」という趣旨の供述をしていることなどが明らかになりました。
こうして市川猿之助さんは映画だけでなく、現実世界でも警視庁捜査一課の捜査対象となって事情聴取を受け、今後は自殺ほう助容疑(法定刑:6ヶ月以上7年以下の懲役または禁錮)で逮捕されるとの報道も飛び交う中で、映画の公開延期が正式発表されました。
また、6月17日に放送予定だったスペシャルドラマの放送延期も決定し、これについてテレビ朝日は、「現時点では事実関係を十分に把握することが難しく、総合的に判断して放送を延期することとしました」
と説明しています。
テレビ朝日と映画の配給を手掛ける東宝は協議を重ねているものの、現時点ではまだ今後の対応は決まっておらず、一先ず公開延期という形になったそうですが、東スポの取材によると、代役を立てて撮り直しする方向で話が進んでいるといいます。
東スポの取材に映画関係者は、「現在の状況を考えると、とてもこのまま公開できないと判断した。だからといってお蔵入りさせるわけにもいかない。シリーズの最終作であること、そしてすでに10~13億円と言われている製作費を投入している。そこで猿之助の代役を立てて出演シーンだけを撮り直し、公開を目指す方向で決まりました」
と明かしています。
すでに代役探しも始まっているといい、映画のラスボスに相応しい貫禄がある俳優がリストアップされているそうで、現時点で有力候補として挙げられている俳優は、反町隆史さん、上川隆也さん、唐沢寿明さん、オダギリジョーさんとのことです。
テレビ朝日関係者は、「候補者サイドにはすでに内々で打診している。(中略)現在は返事待ちの状態です。まずは代役を決めてから、再撮影のスケジュールを組むので、いつ公開できるかはまだ全く決まってない」
と語っています。
そして、『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』の撮り直し報道に対してネット上では、
- ファンからするとお蔵入りするより全然いいけども…
- 上川隆也で見たい
- イメージ的に唐沢さんが良さそう
- 有罪になったわけでもないのにこれはやりすぎでは?
- 歌舞伎と同じく香川照之が代役でいいんじゃない
- 撮り直しは妥当な判断だけど、猿之助版も観たかった
- 事件を起こした総理は居直るんだから、取り直す必要なし。より現実味があるキャスティングじゃないの
- そのまま公開しても個人的には無問題だけど世間一般的にはOUTなんだろうなぁ
- ディープフェイクで、顔と声だけ変えるとか…
- 初めから公開延期として情報を出すのではなく、第1報で撮り直しの判断を出したほうが良かったよね。
しかし、候補俳優さんも、首相役にはまだまだ貫禄が足りない。 - 色んな人に迷惑掛けて…もう復帰は無理かな
- 賠償どれくらいになるんだろう 自業自得だけど凄い額だよね
などの声が上がっています。
スポーツ紙の報道によれば、『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』はもともと昨年の公開を予定していたそうですが、昨年7月に安倍晋三首相が銃撃される事件が発生し、作品の内容から公開を見送ったという経緯があるといいます。
それに続いて今度は重要人物を演じている市川猿之助さんが事件を起こして公開延期となり、一部では“呪われた作品”とも言われています。
ニュースサイト『ピンズバNEWS(双葉社)』は、市川猿之助さんが演じる内閣総理大臣役について「過去に人の死に大きく関わる出来事に繋がっていた人物」としており、猿之助さんも両親の死に関与した疑いが持たれていて、映画の役どころと現実があまりにもシンクロし過ぎていることから、代役を立てて撮り直しをするというのは妥当な判断だと感じます。
ちなみに、『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』は10億円以上かけて制作し、邦画では最大規模の全国約300館で公開予定で、『スポーツ報知』によれば興行収入は25~30億円は確実視されていたため、もし公開できなければ被害総額は35億円に上るといいます。
お蔵入りとならなくとも公開延期や撮り直しによって多額の損害が生じ、市川猿之助さんは今作だけで億単位の損害賠償を求められる可能性がありますね。
この他にも、市川猿之助さんが監修の歌舞伎舞踊特別公演『夢見る力』は公演中止となったり、出演予定だった歌舞伎の舞台は代役を立てて上演するなど、関係各所が現在も対応に追われています。
そして、『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』も代役を立てる方向で話が進んでいるとの噂ですが、果たして誰が代役を演じ、いつ公開となるのか、続報に注目したいところですね。