両親と一家心中を図った疑い等が浮上している歌舞伎俳優・市川猿之助さんを巡る騒動が、6月16日公開予定の映画『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』に大きな影響を与え、主演の天海祐希さんは映画の番宣をキャンセルする事態となり、怒りをにじませているとニュースサイト『NEWSポストセブン』が報じています。
各メディアの報道によれば、映画の公開まで1ヶ月を切ったタイミングで前代未聞の事件が発生し、市川猿之助さんは『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』でラスボス的な重要人物を演じていることで出演シーンのカットはできず、制作サイドは映画のお蔵入りか公開延期、もしくは撮り直しも検討しているといいます。
映画の制作陣が今一番気にしているのは、「猿之助さんは今後どのような罪に問われるのか」で、公開までに刑事事件に発展しなければ予定通り公開となる一方、警察の判断がその前に出なかった場合には公開延期になるとみられています。
NEWSポストセブンの記事では映画関係者が、「猿之助さんの出演シーンを撮り直すにしても、代役がすぐ見つかるかどうかわかりません。それに豪華キャストたちのスケジュールを次に押さえるとなると夏以降になるでしょうから、撮り直しの場合、大赤字は免れません。6月上旬が判断の目安となりそうですが、関係者の間ではその撮り直しですらも厳しいのでは……との話も出ています」
と語っています。
こうしたトラブルが発生したことにより、映画の番宣も大々的に行えない状況にあり、「主演として役者生命を賭けてきた天海祐希さんの落胆と怒りは大きく、番宣のために予定していた映画関連の番組出演は続々キャンセルとなったそうです。撮り直しの方向に話が進んでも、天海さんらが同じモチベーションを保てるかは難しいでしょう」
と、テレビ局関係者が裏側を明かしています。
『緊急取調室』シリーズは2014年から放送がスタートし、2021年までにシーズン4まで放送され、平均世帯視聴率は12~13%台と高い数字を記録している人気作で、天海祐希さんのシリーズへの思い入れも強く、「作品を愛しているからこそ、田中哲司さんの不倫騒動のときは『ドラマにミソがついた』とムッとした様子だったそうです。今回の猿之助さんの事件は“ミソがついた”どころの話ではなく、宝塚出身で座長として作品を牽引してきた天海さんは、“せっかく作ってきた絆が壊れてしまう”と、かなり鬱憤をためているんじゃないでしょうか」
と、同関係者が語っています。
この報道を受けてネット上では、
- そのまま公開してください!
- お蔵入りだけは避けてほしい
- 映画館でフツーに予告編が流れていたから公開はするんじゃないのかな?
- もし公開出来ないのなら、撮り直しして欲しい。
- こんなもの「この時点では最高の演技でした」と評して淡々と上映すればいいやん
- そら起訴されるから、このままの上映は無理やろ。損害は全部、猿之助に請求したったらええわ。
- 正直顔は観たくない、けど天海さん達は観たい、、最後の敵として観れば何とかなるのかなぁ
などの声が上がっています。
市川猿之助さんの事件による映画への影響は複数のメディアが伝えており、週刊誌『週刊文春』のWeb版『文春オンライン』によれば、19日から見逃し配信サービス『TVer』で『緊急取調室』関連の過去作が配信予定だったものの中止となったほか、「映画公開前に単発ドラマも予定していたのですが、こちらも放送できるかわかりません」としています。
また、『女性自身』のWeb版によると、映画の公開初日舞台挨拶は市川猿之助さんと佐々木蔵之介さんをメインに行う予定だったものの、全て白紙になったとしています。
『週刊新潮』のWeb版『デイリー新潮』は、テレビでの番宣もキャンセルになったとしており、『緊急取調室』を手掛けるテレビ朝日では、天海祐希さんと市川猿之助さんの2人でほとんどのバラエティ番組をジャックし、番宣を行う予定だったそうですが、猿之助さんが出演できなくなり天海さんの出演も白紙になったとのことです。
この他にも24日時点で、映画の公開延期が内定したとの情報もあります。
現在も情報が錯綜していますが、『週刊文春』によると市川猿之助さんは両親が強力な睡眠導入剤『フルニトラゼパム』(商品名:サイレース)を服用後、顔にビニール袋を被せて自殺を手助けしたとして、警視庁は自殺ほう助容疑(法定刑:6ヶ月以上7年以下の懲役または禁錮)で逮捕する方針で捜査を進めているといい、こうした最悪の事態に発展する可能性も十分あるだけに、少なくとも予定通りの公開は難しいのではないかと思います。
撮り直しに関しても、『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』には天海祐希さんをはじめ、田中哲司さん、小日向文世さん、比嘉愛未さん、野間口徹さん、鈴木浩介さん、勝村政信さん、杉咲花さん、佐々木蔵之介さんなど多くの有名俳優が出演しており、スケジュール調整はかなり難しいとみられます。
そのため、お蔵入りも十分あり得る状況だと思いますが、『週刊ポスト』の取材に対して甲南大学名誉教授の園田寿弁護士は、もし市川猿之助さんの行為が自殺ほう助とみなされる可能性はあるものの、一家心中を図って生き残ったケースでは事情を考慮し、起訴されない場合もあるそうです。
『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』はシリーズ最後の作品で、多くのキントリファンが公開を待ち望んでおり、お蔵入りだけは回避できるように上手く調整してもらいたいですが、制作サイドはどういった判断を下すのか、今後の正式発表に注目したいですね。