妻夫木聡さんが主演し、水原希子さんがヒロインを演じている映画『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』(大根仁監督)が16日より公開され、公開2日間の興行成績が先日発表されたのですが、大コケしていたことが明らかになりました。
また、この作品に対してネット上では、「水原希子で全てが台無し」、「劇場が空席祭り」などといった声が上がっているとニュースサイト『サイゾーウーマン』が報じています。
19日に発表された16日・17日の映画動員ランキング(全国週末興行成績・興行通信社提供)によると、『エイリアン コヴェナント』(全国368スクリーン)が初登場1位を獲得し、土日2日間の観客動員数は13万8300人、興行収入は1億9400万円。
2位は先週初登場1位だった『ダンケルク』(公開2週目 347スクリーン)で、観客動員数は13万8200人、興行収入は2億500万円。
3位は福山雅治さん主演の『三度目の殺人』(2週目 314スクリーン)、4位はV6・岡田准一さん主演の『関ヶ原』(4週目 339スクリーン)、5位は『怪盗グルーのミニオン大脱走』(9週目 360スクリーン)。
これに次いで6位に初登場したのが『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』(257スクリーン)で、観客動員数は5万2000人、興行収入は7500万円と、初週から1億円に届かないスタートとなり、当面の目標は5億円とされています。
<16日より公開の映画『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』>
『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』は、漫画家・コラムニストの渋谷直角さん原作の同名漫画を実写映画化した作品です。
ストーリーは、ミュージシャンの奥田民生さんを崇拝している主人公・コーロキが、おしゃれライフスタイル雑誌編集部に異動となり、高度な会話に四苦八苦しながらも次第にオシャレな周囲の人間に馴染み、奥田民生さんのような編集者になると決意するのですが、ある仕事でファッションプレスの美女・天海あかり(水原希子さん)と出会い、一目惚れしてしまうことで地獄が始まります。
<↓の画像は、『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』のワンシーン>
コーロキはあかりに釣り合う男になるため、仕事に力を入れたり、デートにも必死になるものの、常に空回り状態で、自由奔放な性格をしているあかりにも振り回され、身も心もズタボロ状態になってしまい…といった内容になっています。
この作品には妻夫木聡さん、水原希子さんの他に、新井浩文さん、安藤サクラさん、リリー・フランキーさん、松尾スズキさん、天海祐希さん、江口のりこさんらが出演しており、演技派俳優たちが顔を揃えています。
- 『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』予告編(YouTube)
今作で監督・脚本を手掛けている大根仁監督は、森山未來さん主演でドラマ・映画化された『モテキ』、佐藤健さんと神木隆之介さんW主演の実写映画『バクマン。』、福山雅治さん主演の『SCOOP!』などの作品をこれまでに手掛けています。
この3作品の公開2日間の興行成績を見てみると、『モテキ』は276スクリーンで公開され、観客動員数は17万6,525人、興行収入は2億4,578万400円、最終興行収入は22.2億円。
『バクマン。』は325スクリーンで公開され、観客動員数は18万4263人、興行収入は2億5160万7900円、最終興行収入は17.6億円。
『SCOOP!』は全国247スクリーンで公開され、観客動員数は12万7000人、興行収入は1億5600万円、最終興行収入は7億円でした。
『SCOOP!』の興行成績についても大コケ、大爆死などと叩かれていましたが、『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』は観客動員数が5万2000人、興行収入が7500万円と、『SCOOP!』の半分以下という厳しいスタートとなっており、大コケ、大爆死と揶揄されても仕方のない数字です。
ニュースサイト『シネマトィデイ』に掲載の初日アンケートによると、客層の男女比は「男43.8:女56.2」、年代別では20代が33.9%、30代は19.9%、40代は18.2%となっていて、複数回答可の鑑賞動機は「キャストが好きだから」53.6%、「大根仁監督作品だから」37.2%、「奥田民生が好きだから」21.1%、「ラブコメ映画が好きだから」19%という結果だったとのこと。
そして、『サイゾーウーマン』によれば、ネット上では映画のレビューとして、
- 明るい気持ちになれると思って見に行ったのに、コーロキが痛すぎた。それに、あかりの極端な言動にもモヤモヤした
- 奥田民生が好きじゃないと、劇中に何度もかかる曲が楽しめないし。そもそも、なぜ主人公はあそこまで民生に傾倒しているのかも理解できない
- あかりが何を考えているのかわからないまま終わった
- そもそも今年37歳になる妻夫木が“ボーイ”って違和感
- 東宝はなぜ、サブカル作品をこの規模で公開しようと思ったんだ
といった厳しい声が上がっているとしています。
また、水原希子さんの演技に対して不満の声が上がっており、「ドン引きするほど演技がひどかった」、「いくら妻夫木やほかのキャストが頑張っても、水原の演技で何もかも台無し」とバッシングされていると伝えています。
実際に映画のレビュー・情報サイト『Yahoo!映画』や『映画.com』での評価を見てみると、ユーザー評価の平均点数は【約3.1点(5点満点中)】と微妙な数字となっています。
ユーザーのレビューを見ると、大根仁監督らしさが出ている作品で、『モテキ』などと同様に面白かったという声も多く見受けられるのですが、その一方では、
- 予告編はコメディタッチなのに内容はコメディや笑えるシーンは無く苦笑いの連続
- この手のストーリーはもう飽きた。男の恋の幻想につきあって笑ってられない
- 特に何も心に残るものはありませんでした
- 絶対面白そうと思って観に行ったんだけど、思ってたよりイマイチだった。ちょっと尻すぼみな感じだった。
- キスシーンが気持ち悪いほど多く全く面白くありませんでした。早く終わらないかと時計ばかり見てました。お金払ってみるのはムダだと感じました。
といった批判も目立ちます。
<↓の画像は、キス寸前シーン>
しかし、出演者たちの演技については比較的高く評価している方が多い印象で、今作については大根仁監督の脚本・演出に不満を持っている方が多いと感じます。
大根仁監督は、15日に最終回を迎えた瑛太さん主演の連続ドラマ『ハロー張りネズミ』(TBS系 金曜22時)の脚本・演出も手掛けており、放送開始前は期待する声が多く、初回平均視聴率は10.3%と2ケタスタートを切りました。
ですが、内容に対して不満を持った方も多く、第2話では7.6%にまでダウンし、その後も第3話は6.6%、第4話は4.8%、第5話は6.7%、第6話は6.9%、第7話は8.1%、第8話は8.1%、第9話は6.6%、第10話は6.8%、全話の期間平均視聴率は7.3%と微妙な結果でした。
このように最近手掛けた作品については低評価されているものが目立ち、『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』も残念なスタートとなっているのですが、2週目以降に盛り返していけるのか今後の動向にも注目したいですね。