日本テレビが4月期に放送予定だった実写ドラマ『たーたん』の制作中止を週刊誌『週刊文春』が報じ、その裏側を巡りネット上で物議を醸しています。
漫画家・西炯子さん(にし・けいこ 57歳)原作で、2015年から『ビッグコミックオリジナル』(小学館)で連載中の『たーたん』の実写ドラマ化は、今月9日に『週刊女性』のWeb版『週刊女性PRIME』が第一報を報じ、続いて14日に週刊文春もドラマ化を報じると共に、主演には俳優・ムロツヨシさんが起用されていることを明らかにしました。
また、日本テレビが昨年10月期に放送した実写ドラマ『セクシー田中さん』の原作者で、漫画家・芦原妃名子さんが脚本トラブルを告白後に急死した問題が大きな波紋を広げる中で、『セクシー田中さん』と同じプロデューサーが『たーたん』を手掛けることや、同じく小学館が発行している連載中の漫画の実写化ということで物議を醸しました。
週刊文春は20日に続報を伝え、ムロツヨシさんの他にディーン・フジオカさん、吉岡里帆さん、野呂佳代さん、吉川愛さん、月島琉衣さんの起用が明らかになったとした上で、ドラマの放送中止や延期の可能性も浮上していることを明らかにし、「その裏ではドラマ版『たーたん』の脚本をめぐり、『セクシー田中さん』の前轍を踏みかねない“未遂事件”があった」
と、『たーたん』に関しても原作ストーリーの改変を行い、騒動が勃発していたと報じました。
そして、週刊文春は21日に続報記事を出し、『たーたん』のドラマ化を巡って日本テレビと小学館の間で激論が交わされた末に、21日にドラマ制作中止がスタッフに告げられたとしています。
ドラマ制作スタッフが週刊文春の取材に応じ、「21日午前に監督をはじめ、衣装や撮影、照明のメインスタッフ約20人が『今後について話がある』と日テレ本社に集められました。日テレのプロデューサーが説明の場に立って『私たちは(ドラマを)やりたいと思っているが、周りの反響などを見ると今はできない。別の企画をやりましょう』と”中止”が伝えられました。チーフプロデューサーの三上絵里子さんは来ていませんでした」
と明かしています。
この報道を受けてネット上では、
- 別に原作者のOKさえ出ていれば脚本の改変は何の問題もないんだが?
- 人間の心を持っていない連中が作ったドラマなんか絶対見たくはない
- プロデューサーと日テレはまず経緯説明の責任を果たすべき
- 今はできないじゃなくて、このプロデューサーでは、もう二度と勘弁していただきたい たーたんはとても良い作品なのでぶち壊しにされなくて良かった
- 今後は日テレが原作つきのドラマをつくってはいけないとさえ思えてくる。否、テレビ局すべてに於いて言えるかもしれない。
- スタッフ入れ替えして制作してもよかったんじゃないかな。テレビ局の判断で勝手に中止するってことは、結局のところ原作者が置き去りになってるわけだし。
原作者だって人によって映像化へのスタンスは違うだろうから、改変が絶対にダメというわけじゃなく、原作者の意見が蔑ろにされるのがダメって話だからね。 - 優秀な脚本家とプロデューサーがいればそもそも原作なんていらないんじゃない? 原作者から注文も来ないし、自分たちの好きなように自由に作れますよ。
今後はTVも映画も日本ドラマは全て原作なしのオリジナル作品だけになっていくと良いですね。
などの声が上がっています。
週刊文春の取材によれば、『たーたん』の原作には女優志望だった女性が歩道橋から飛び降りようとするシーンがあるのですが、ドラマの脚本では女性の設定が“漫画家”に変更されていたといいます。
この脚本は芦原妃名子さんが亡くなる前に書かれたものだったそうですが、業界内では『セクシー田中さん』の脚本を巡り、芦原さんと脚本家の間で揉めているとの噂が流れていたようです。
そして、1月29日に栃木県日光市の川治ダムで芦原妃名子さんが遺体で発見され、これによって『たーたん』の脚本でも女性の設定が漫画家から女優に変更されたとのことです。
こうした情報もネット上で拡散され、日本テレビに対する批判はさらに増えて、再び大炎上状態となっています。
また、ドラマ制作スタッフの証言によれば、『たーたん』のドラマ化中止をスタッフに告げた際に、『セクシー田中さん』のチーフプロデューサーでもあった三上絵里子さんは姿を見せなかったそうで、こうした無責任な行動によって不信感はさらに募り、また何かトラブルが起こる前に『たーたん』の実写化が中止になって良かったですし、日本テレビは今後しばらく原作がある作品の実写化はしないでほしいと思いますね。