フジテレビドラマの視聴率不振が続く中で、過去の名作の“リバイバル”企画が水面下で進行していると週刊誌『週刊女性』が報じています。
フジテレビは10月期から、2015年3月をもって一度廃止した火曜21時のドラマ枠を9年ぶりに復活させ、反町隆史さんと杉野遥亮さんがW主演の刑事ドラマ『オクラ』を放送するのですが、この枠を復活させた背景には「原点回帰したドラマを作ろう」との狙いがあるとしています。
テレビ局関係者によれば、フジテレビは過去の名作の復活計画を始動させているそうで、「『救命病棟24時』のリバイバル企画が水面下で始動しているそうです。ただ、映画なのかドラマなのか、どのような形で復活するのかは未定だそう。ちなみに、『ナースのお仕事』の企画も浮上していると聞きました」
と明かしています。
<↓の画像は、復活が噂される『救命病棟24時』と『ナースのお仕事』出演者の写真>
フジテレビは近年、過去の大ヒット作品の続編制作などに力を入れており、2022年には吉岡秀隆さん主演『Dr.コトー診療所』の劇場版を公開、今年4月には反町隆史さん主演『GTO』のスペシャルドラマを放送し、続いて「“踊るプロジェクト”が再始動」として、『踊る大捜査線』シリーズのスピンオフ映画『室井慎次 敗れざる者』と『室井慎次 生き続ける者』を10・11月に公開します。
フジテレビが過去作品の復活に力を入れている理由は新作ドラマの不調で、『スーパーJチャンネル』『スーパーモーニング』『報道ステーション』などを手掛けた元テレビ朝日のプロデューサー・鎮目博道さん(しずめ・ひろみち)によると、最近の視聴者は「冒険せずに安心して楽しめる番組」を求める傾向にあるといい、それによってドラマ以外のジャンルでも新規番組は視聴率が獲得できないとしています。
また、「若者はバラエティ番組よりもドラマを好んでいることもあり、その傾向を踏まえて“リバイバルドラマで勝負”となったのでしょう」
と推測しています。
最近では、全シリーズの再放送が反響を呼んだ田村正和さん主演の『古畑任三郎』も、復活プロジェクトが進行中との情報を一部メディアが報じており、すでに脚本家の三谷幸喜さんからも承諾を得て、キャスティング作業を進めているとし、主演の最有力候補として木村拓哉さんの名前が挙がっているとのことでした。
この報道を巡ってはネット上で批判の声が多く上がっていましたが、キャスト変更などが無ければ見たいと思う人は多く、西村まさ彦さん演じる今泉慎太郎を主人公としたスピンオフ作品が見たいとの声も根強く上がっています。
そして、フジテレビはまた新たに江口洋介さんと松嶋菜々子さんが共演の『救命病棟24時』シリーズ、観月ありささんと松下由樹さんが共演の『ナースのお仕事』シリーズを復活させようとしているとのことですが、『救命病棟24時』はかねてから続編制作が噂されながらも経ち消えとなっていました。
一方の『ナースのお仕事』は2014年に、前作から12年ぶりに2夜連続で続編が放送され、前編が平均世帯視聴率12.6%、後編は14.3%とまずまずの視聴率を記録していました。
また、2013年には江角マキコさん主演の『ショムニ』の続編が、前作から10年ぶりに連続ドラマとして放送され注目を集め、初回の平均世帯視聴率は18.3%と高視聴率を記録したものの、メインキャストの変更などもあって賛否の声が上がり、最終回には7.8%まで視聴率が落ちていました。
このように過去のヒットドラマを復活させて失敗するケースも多々ありますが、フジテレビで過去に放送された坂口憲二さん主演の『医龍-Team Medical Dragon-』シリーズや、堺雅人さんと新垣結衣さんが共演の『リーガル・ハイ』シリーズなど、続編制作を期待されている作品は複数あり、名作リバイバル計画の今後の行方に注目していきたいです。
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過去作にどれだけ囚われるのか