歌舞伎俳優・市川海老蔵さん(38)が2003年放送のNHK大河ドラマ『武蔵 MUSASHI』以来、13年ぶりに主演を務めている連続ドラマ『石川五右衛門』(テレビ東京系 金曜20時)が10月14日よりスタートしたのですが、低視聴率を連発し大コケとなっています。
このドラマは、海老蔵さんが2009年に主演を務め、好評を博した樹林伸さん原作・脚本の同名新作歌舞伎を時代劇ドラマとして映像化したもので、テレ東のゴールデン帯で時代劇の連続ドラマが放送されるのは、2008年放送の松平健さん主演『月曜時代劇 主水之助 七番勝負』以来8年ぶりということもあり注目を集めていました。
しかし、10月14日放送の初回2時間スペシャルの平均視聴率は6.0%、第2話では更に下げて3.7%。
その後第3話が4.4%、第4話は4.5%と少しずつ数字は上がっているものの低迷が続いています。
<テレ東で放送中の時代劇ドラマ『石川五右衛門』>
海老蔵さんは自身のブログで視聴率について触れており、初回視聴率が明らかになると、「視聴率6・0%ジャスト/テレビ東京さんの目指してたとことピッタリ! よかった、よかった」と喜び、第2話では「2話は残念ながら3・7%と4・1%という予想を下回ってしまった」と綴り、主演ドラマの視聴率に反応を見せているのですが、週刊誌『週刊新潮』が報じている記事によると、このように綴っているのは「これは視聴率が低くても止めさせないぞ、という牽制だと思いますよ」だとテレビ東京の関係者が語っています。
この関係者は「いくらうちの視聴率が他局より低くても、金曜夜8時の放送で3%台はみっともない。」といい、「局内には“海老蔵に乗っかったけど失敗したね”という声が上がっています」と明かしているのですが、テレ東は歌舞伎座の中継を狙っていたこともあり、ダメ元で海老蔵さんにドラマオファーをしたところ、オーケーをもらえたとのこと。
そこからどのようなドラマをやろうかという話になり、海老蔵さん側から「石川五右衛門はどうか」と提案されたそうです。
テレ東側としては、海老蔵さんが主演のドラマについては3時間のスペシャルドラマとして放送することを考えていたようなのですが、海老蔵さん側から「連ドラじゃないとダメだ」と押し切られ、それに加えて映画化するという話もついてきたそうなのですが、視聴率が低いことから実現する可能性は低いようです。
海老蔵さんは脚本だけでなく、共演者についてもかなり口を出しているそうなのですが、「海老蔵には1回150万円超という、テレ東としては破格のギャラを出していて、その結果、脇役にあまりよい役者を揃えられなくなってしまった」とのこと。
ちなみに、このドラマには海老蔵さんの他に、比嘉愛未さん、山田純大さん、前野朋哉さん、高月彩良さん、田中美里さん、益岡徹さん、國村隼さん、榎木孝明さん、棚橋弘至さんらが出演し、第4話には片岡愛之助さんが出演していました。
<人物相関図>
しかし、視聴率は伸び悩んでいるのですが、ライターの吉田潮さんはこのドラマについて「せっかく太秦で撮影しているのに、殺陣の迫力が感じられない。カメラワークとかでもう少し迫力や躍動感を出してほしかった。」と指摘し、さらに「問題は主人公ですよね。一本調子でメリハリがなく、五右衛門というより海老蔵にしか見えない。テレビの時代劇風のアレンジが欲しいのに、終始、歌舞伎調なのも一本調子につながっていると思います」と厳しい評価をしています。
また、コラムニストの林操さんは、「ちょうど、奥さんの小林麻央さんの闘病の時期と重なってしまった。それでも、かっちりしたものを見せてもらえれば、“いよっ、成田屋!”となりますが、奥さんの病気が深刻な人がやっている仕事として、この軽薄な五右衛門を見せられるとつらい。時期を考えて放送したほうが、まだよかったと思います」といい、テレビ関係者も「視聴者はどうしても“海老蔵はこんなことしながら、看病を頑張っているんだ”と感じてしまう」と語っています。
そして、このドラマに対してネット上では、
- チラッと見たけど際立つ大根ぶりで つまんなそうで。それっきり。
- 一本調子でつまらないにつきると思う。しかも時代劇のうごきじゃない。
- 殺陣が迫力ないのは確かに。海老蔵が小柄すぎて、かっこよくない。あとは音楽、聴覚にうったえるとかしないと、彼の歌舞伎調がただ違和感で耳障り。
- 海老蔵が、五右衛門。と、考えるだけで、想像出来てしまうので、わざわざテレビで確かめなくても良い気分になって、結果見ない。
- 海老蔵ってだけでも見ないのに、本人がやる気、ブログで痛い営業…平成の裸の王様
- 奥さんの病気とか、関係なく単に海老蔵がでているドラマを面白いと思わない結果だと思う。
- 一瞬見たけどお遊戯会みたいだった。
などのコメントが寄せられています。
このように酷評されている海老蔵さん主演の『石川五右衛門』は、2013年10月に新設された『金曜8時のドラマ』枠(金曜20時00分~同54分)で放送されています。
同枠ではこれまでに、北大路欣也さんが主演の『三匹のおっさん』シリーズなどが放送され、今年に入ってからは小泉孝太郎さん主演の『警視庁ゼロ係〜生活安全課なんでも相談室〜』、谷原章介さん主演の『ドクター調査班〜医療事故の闇を暴け〜』、伊原剛志さん主演の『ヤッさん〜築地発!おいしい事件簿〜』が放送されました。
今年放送された各作品の視聴率を見てみると、『警視庁ゼロ係』は初回7.0%、第2話が8.3%、第3話が5.4%、第4話が6.8%、第5話が5.9%、第6、7話が6.9%。
『ドクター調査班』は初回4.2%、第2話が3.9%、第3話が3.8%、第4話が4.3%、第5話が2.9%、第6話が4.0%、第7話が2.6%。
『ヤッさん』は初回4.7%、第2話が2.7%、第3話が3.3%、第4話が2.6%、第5話が2.9%、第6話が3.7%。
小泉さんが主演の『警視庁ゼロ係』については、まずまずの数字を獲得しているのですが、谷原さん主演の『ドクター調査班』、伊原さん主演の『ヤッさん』については、1度も平均視聴率が5%を超えておらず、最低視聴率についても2.6%となっています。
海老蔵さんが主演の『石川五右衛門』も低視聴率ではあるのですが、この2作品よりは現時点で数字は高く、時代劇ドラマの割には数字を取っている方なのではないかと思いますね。
しかし、決して評価は良くないことから今後さらに数字を下げる可能性はあるのですが、果たしてどのような結果となるでしょうか。