俳優・映画監督の榊英雄さん（さかき・ひでお 51歳）が、複数の女優等から性的な行為の強要を告発された問題で、4月15日公開予定だった榊監督の映画『ハザードランプ』の公開中止が正式発表され、作品のお蔵入りが決定しました。
『ハザードランプ』の製作委員会は公式サイト上で、「この度は、映画監督の榊英雄氏に関する報道について、被害に遭われた皆様、心を痛められている全ての皆様に心からのお見舞いを申しあげます。過日、発表させていただきました通り、榊氏が監督を務めた映画『ハザードランプ』の製作委員会は、制作にかかわった多くの関係者の尽力に報いるためにも本作を公開したいという方針のもと、作品に携わった方々へのヒアリングおよび協議を継続して行ってまいりましたが、総意形成に至らなかったため、映画『ハザードランプ』の4月15日（金）の公開を中止とする決定をいたしました。」
と、お蔵入りを発表しています。
＜↓の画像が、『ハザードランプ』でメガホンを取った榊英雄監督の写真＞
続けて、「本作に関わったキャストやスタッフをはじめとする関係者、および制作にご協力いただいた皆様、そして映画の公開を望んでくださっているお客様には大変ご迷惑をおかけいたしますこと、深くお詫び申しあげます。」
と謝罪し、前売り券購入者に対して払い戻し対応をするとしています。
『ハザードランプ』は、俳優の山田裕貴さんと安田顕さんのW主演作で、2人の他に松本若菜さん、中村中さん、阿部純子さん、永島聖羅さん、真魚さん、津田寛治さん、石倉三郎さん、金田明夫さん、六平直政、大和田伸也さん等が出演していました。
榊英雄監督の性加害問題が週刊誌『週刊文春』に報じられた後も、『ハザードランプ』の製作委員会は、「報道されている性加害、ハラスメントは、事実であれば決して許されない事であり、映画『ハザードランプ』製作委員会としても断固非難致します」としながら、スタッフや出演者など作品関係者の尽力に報いるためにも、公開を楽しみにしている客のためにも、予定通り公開する方向で関係各所と調整しているとしていました。
その一方で同じく榊英雄監督がメガホンを取り、3月25日公開予定だった佐津川愛美さん主演映画『蜜月』は、週刊文春の報道を受けて公開中止が決定しており、対応の差を巡って物議を醸していました。
そして、公開予定との発表から一転して、公開中止が決定したことに対してネット上では、
- 当たり前だ！！判断おせーよ！！
- 映画界から追放だな
- 逮捕はまだか？
- 何を今さら？もういい加減、作品に罪はない、とかいうギマンはやめなよ。作品に罪はあるから
- 以前は「作品に罪はない」とか言ってた芸能人が今回はダンマリｗ
- 「作品に罪はない」なんて、そんなのあり得ん。この監督あってのこの作品だろうに
- 出てるやつを違う目で見てしまうわ
- 監督のせいで俳優さん達可哀想
- 損害賠償はいくらになるんだ？しっかりと賠償させて下さい！被害者の皆さんにも！
- アパホテルとかタクシー会社とか、いろんなところがタイアップ組んでたから損害半端ないよなこれ
- そりゃそうだ。ポスターから監督の名前を外したりして悪あがきしてたけど、無駄骨に終わったね
で、映画も始まらずして終了。キャスト・スタッフの皆さん、大変お疲れ様でした。 - ヤスケンの新作。楽しみにしてたのに非常に残念。観たい人だけ観られれば良いと思うけど。
映画ファンも大切にしてほしい。配信でも良いから観ることが出来ることを願ってます。 - 判断が遅すぎる気がする。スタッフの尽力のことを考えれば公開したい気持ちはわからなくもないが、ここはもっと早く中止の判断すべきだったよね
たぶん木下ほうかの事がなかったら、公開してたんだろうな - 作品には罪はないが、事が事だけに思い出したくないだろうし、第3者でも不快感を覚える方がいるので中止にすることは、やむを得ない。作品に携わったスタッフも無念だと思います。
- ヤスケンに山田裕貴さんに松本若菜さん、大好きな俳優さんばかり。佐津川さんも大好きな女優さん。
作品に罪はないとはいえ佐津川さんと松本若菜さんは危険な目に遭って無かったのかと連想してしまうので、放映中止が妥当だと思います。
などの声が上がっています。
榊英雄監督は週刊文春の取材に対して、複数の女優たちと関係を持ったことは認めつつも、性的な行為の強要は否定し、一部の女優とは通常の交際関係にあった、女優の方から近づいてきたなどと回答し、自身の地位を利用して問題となるような行為はしていないと主張していました。
しかし、週刊文春の報道を受けて『蜜月』の製作委員会は直ちに公開を一旦中止にすると発表、さらに榊英雄監督の妻で歌手・和さん（いずみ 旧芸名＝橘いずみ 本名＝榊いずみ 53歳）は、騒動を謝罪した上で榊監督との離婚を示唆し、榊監督とマネージメント契約を結んでいた芸能事務所『Ruby・sue（ルビー・スー）』は、契約解消という対応を取っています。
そうした中で『ハザードランプ』は予定通り作品を公開予定とし、作品や出演者には罪がないとして賛同の声が上がっていた一方、榊英雄監督が手掛けた作品だけに純粋な気持ちで見られない、公開するべきではないとの声も多く上がっており、賛否両論となっていました。
榊英雄監督が『ハザードランプ』で問題となるような行為をしていなかったとしても、これまでに自身のワークショップに参加したり、作品に出演した女優たちから、無理やり性的な行為をされたとの告発が相次いでいる状況なので、榊監督の作品を公開中止とするのは妥当な判断と思います。
また、今回の件を受けて各作品の製作委員会は、榊英雄監督に損害賠償などを請求し、しっかりと制裁を加えることも重要だと思います。
そして、榊英雄監督の性加害が騒動に発展後、俳優の木下ほうかさんも複数の女優たちから被害を告発されていますが、他にも園子温監督等もいま告発が相次ぎ、『週刊女性』が取材に動いていることが判明しており、これからさらに業界の闇が暴かれていき、少しずつでも状況が改善していくことに期待したいです。