日本テレビで今期放送の連続ドラマ3本が、打ち切りレベルの低視聴率を連発し、この異常事態が局内で問題となっていると『日刊ゲンダイ』が報じています。
ゴールデン・プライム帯(19~23時)に日本テレビで今期放送されている作品は、橋本愛さん主演の『家庭教師のトラコ』(水曜22時)、林遣都さんと仲野太賀さんW主演の『初恋の悪魔』(土曜22時)、King & Prince・永瀬廉さん主演の『新・信長公記~クラスメイトは戦国武将~』(日曜22時30分)の3本となっています。
橋本愛さんが主演している『家庭教師のトラコ』は、ドラマ『GTO』『魔女の条件』『オヤジぃ。』『女王の教室』『家政婦のミタ』『過保護のカホコ』など、多くのヒット作を生み出している遊川和彦さんが脚本を手掛け、志望校の合格率100%の実績を持つ謎多き家庭教師・根津寅子が、試験合格を目指す各家庭の問題を解決していく姿などを描いた内容となっています。
<↓の画像は、『家庭教師のトラコ』出演者の写真>
初回の平均世帯視聴率は7.5%、個人視聴率は4.3%で、今期のドラマ12作中7位の数字でスタートし、第2話は世帯7.0%・個人3.8%、第3話は世帯5.4%・個人3.1%、第4話は世帯5.6%・個人2.9%、最新の第5話は世帯5.0%・個人2.7%と、右肩下がりとなっています。
同枠で4月期放送の今田美桜さん主演『悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~』は、初回の世帯視聴率が8.5%、個人視聴率が4.6%、その後も数字を落とすこと無く世帯は大体7%台で推移し、全話の平均は7.5%でした。
林遣都さんと仲野太賀さんがW主演の『初恋の悪魔』は、『東京ラブストーリー』『Mother』『Woman』『大豆田とわ子と三人の元夫』『カルテット』などの作品で知られる坂元裕二さんが脚本を手掛け、捜査権を持たない警察官たちが、独自に事件の犯人を推理していくミステリアス・コメディー作品です。
<↓の画像は、『初恋の悪魔』出演者の写真>
初回の平均世帯視聴率は6.6%、個人視聴率は3.8%で、今期10位の数字でスタートし、第2話は世帯3.9%・個人2.2%まで急落、第3話は世帯3.8%・個人2.2%と低迷を続けましたが、第4・5話はそれぞれ世帯5.2%・個人2.9%まで持ち直しています。
同枠で4月期放送のディーン・フジオカさん主演『パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル~』は、初回の世帯視聴率が8.3%、個人視聴率が4.5%、第2話以降の世帯視聴率は5%前後で推移し、全話の平均は5.7%でした。
最後にキンプリ永瀬廉さんが主演の『新・信長公記』は同名漫画の実写化で、謎の学者によって生み出された戦国武将のクローンたちが不良高校に集結し、学校内の頂点を目指して争いを繰り広げていく内容です。
<↓の画像は、『新・信長公記』出演者の写真>
初回の平均世帯視聴率は6.1%、個人視聴率は3.5%で今期11位の数字で、第2話は世帯5.4%・個人3.3%、第3話は世帯4.2%・個人2.3%、第4話は世帯3.8%・個人2.1%となっており、3話から日曜ドラマ枠の最低視聴率を更新していて、このままいくと全話の視聴率も過去最低となります。
同枠で4月期放送のなにわ男子・道枝駿佑さん主演『金田一少年の事件簿』は、初回の世帯視聴率が7.8%、個人が4.5%、世帯視聴率はその後も5~6%台で推移し、全話の平均は6.2%でした。
今期放送の3作全ての視聴率が見事な“大コケ”となっていて、日刊ゲンダイの記事では日本テレビ関係者が、「ドラマ視聴がTVerなどの配信に移行しているとはいえ、さすがにこれは異常な数字です。今後も『トラコ』『初恋の悪魔』『新・信長公記』と揃い踏みでこのまま低空飛行が続くと、局内で問題になることは必至」
だと語っています。
これに対してネット上では、
- 今期のドラマはこれはといった物が無い 全般的に馴れ合い的な脚本、演出
- 日テレのドラマは脚本が学芸会レベル
- 学生や若者向けドラマだなと思うけど、その子達はリアタイで見ない。そりゃ視聴率は悪いよ
- 今はドラマ枠が多すぎる。だから低品質なドラマが大量生産されてる。もっと枠を絞って注力して質の高いドラマを作った方がいいのでは
- 今クールはトラコ、石子と羽男、競争の番人、オールドルーキーの4本を連続で観てる。それぞれ面白いと思うけど、いずれも惰性で見ている感じ…
- 視聴率って正確ですかね?リアルタイムで見る事なくなってますし、TVerのランキングだと「初恋の悪魔」上位の方にあるけどな…
- 家庭教師のトラコはタイトルが気になって見始めたけど、そこまで面白いわけではないから見逃しても特に後悔はしない感じ
- 日テレの水10は毎回期待してるんだけど、今期はホントにつまらない。ストレスばかりの日常なのに、遠回しにストーリー展開されると疲れるしストレス溜まる。
単純明快だったり勧善懲悪をストレートに表現した方が見る気になる。 - 3番組とも宣伝見て、なんだこれ的な印象受けたから見てない。よくこんなのでスポンサーがOKしたね。
ターゲットの若者はテレビを見てないのに若い者向けにして、番組内容も面白くなさそうだから視聴率は悪いでしょ。2、3年前はもっとレベルが良かった気がする。番組制作の方々頑張って。 - 個人的にドラマは全てTVerなどの動画配信アプリで後日時間がある時に一気見する派。若い世代の多くの人も同じようなことしているのではないかと。
視聴率だけで注目度は測れなくなってきているのでは。初恋の悪魔はなかなか面白くて毎回楽しみにしてる
などの声が上がっています。
テレビ番組の見逃し配信サービス『TVer』などでドラマを視聴率している人も多いので、リアルタイム視聴率だけで作品の人気度は測れなくなっていますが、今期放送の日テレドラマはTverでも微妙な数字となっています。
各ドラマ放送直後は視聴数ランキングの上位にランクインしていますが、お気に入り登録数で見ると、19日時点で日本テレビのドラマは3本ともTOP10圏外で、深夜ドラマよりも低い数字となっています。
また、各テレビ局はいまコア層(13~49歳)の視聴率を重要視していますが、『家庭教師のトラコ』はコア視聴率が2~3%台、『初恋の悪魔』は1~2%台、『新・信長公記』は2~3%台で、今期視聴率TOPの綾野剛さん主演『オールドルーキー』(TBS系 日曜21時)の半分程度の数字しか取れていません。
ドラマ視聴者からは作品の内容を評価する声も多く上がっているものの、様々な数字からも不人気ぶりがうかがえ、日本テレビ内部ではすでに問題視されていると思いますが、これから軌道修正して数字が取れるドラマを生み出すことはできるでしょうかね。
ちなみに、10月期には水曜ドラマ枠で奈緒さんと堤真一さんが共演の『ファーストペンギン!』、土曜ドラマ枠でKis-My-Ft2・玉森裕太さん主演の『祈りのカルテ 研修医の謎解き観察記録』、日曜ドラマ枠で清原果耶さん主演の『霊媒探偵・城塚翡翠』が放送されます。
『ファーストペンギン!』は、「漁業6次産業化」を成功させた坪内知佳さんの実話をもとに、『おんな城主 直虎』『義母と娘のブルース』『天国と地獄〜サイコな2人〜』など、数多くのヒット作を手掛けた森下佳子さんのオリジナル脚本で描く作品です。
『祈りのカルテ』と『霊媒探偵・城塚翡翠』は同名小説が原作となっていて、それぞれ放送前から話題になっていますが、7月期の作品は大コケしているものの、10月期はどういった結果になるかにも注目したいですね。