2015年に40人が摘発された大規模振り込め詐欺グループのパーティーに闇営業で参加し、ギャラを受け取った疑いが持たれていたお笑い芸人11名に対して、所属事務所『吉本興業』が24日に謹慎処分を下すことを発表しました。
謹慎処分が決定したお笑い芸人は、雨上がり決死隊の宮迫博之さん(49)、ロンドンブーツ1号2号の田村亮さん(47)、レイザーラモンのレイザーラモンHGさん(43)、ガリットチュウの福島善成さん(41)、ムーディ勝山さん(39)、天津の木村卓寛さん(43)、くまだまさしさん(46)、ストロベビーのディエゴさん(41)、ザ・パンチのパンチ浜崎さん(38)、『2700』のツネさん(36)と八十島さん(35)の合計11人となっています。
- 2014年12月の闇営業で撮影の動画(1)(Twitter)
- 2014年12月の闇営業で撮影の動画(2)(Twitter)
- 2014年12月の闇営業で撮影の動画(3)(Twitter)
- 2014年12月の闇営業で撮影の動画(4)(Twitter)
- 2014年12月の闇営業で撮影の動画(5)(Twitter)
- 2014年12月の闇営業で撮影の動画(6)(Twitter)
これまで芸人たちは事務所のヒアリングなどでギャラの授受を完全否定していたものの、吉本興業は「一定の金銭を受領していたことが認められました」と発表しており、複数回にわたるヒアリングでギャラの受け取りが明らかになったそうです。
一方で、「複数回にわたり、該当タレントへのヒアリングや各自の記憶の整理、確認を丁寧に行った結果、該当する芸人において、反社会的勢力主催の会合であるとの認識はなく、また、報じられていたような金額ではありませんでした。」
と説明しています。
そして、謹慎処分が下された芸人11人がコメントを発表しており、闇営業問題が報じられて以降、テレビ番組やラジオ、SNSなどでギャラの受け取りを頑なに否定していた雨上がり宮迫博之さん、ロンブー亮さんのコメント全文は以下となります。
【雨上がり決死隊・宮迫博之さんのコメント】
この度は世間の皆様、関係者の皆様、並びに番組・スポンサーの皆様に大変なご迷惑をおかけし申し訳ございません。そういった場所へ足を運んでしまい、間接的ではありますが、金銭を受領していたことを深く反省しております。
相手が反社会勢力だったということは、今回の報道で初めて知ったことであり、断じて繋がっていたという事実はないことはご理解いただきたいです。
詐欺集団、そのパーティーに出演し盛り上げている自身の動画を目の当たりにして、情けなく、気づけなかった自身の認識の甘さに反省しかございません。
どれぐらいの期間になるか分かりませんが、謹慎という期間を無駄にせず、皆さんのお役に立てる人間になれるよう精進したいと思います。
改めて誠に申し訳ございませんでした。
【ロンドンブーツ1号2号・田村亮さんのコメント】
特殊詐欺グループの開いた会に、私ロンドンブーツ1号2号田村亮が参加した件で、金銭の受け取りがございました。自分の都合のいいように考えてしまい、世間の皆様に虚偽の説明をしてしまった事を謝罪させて頂きます。
私を信用してくれていた世間の方々、番組スタッフ、関係者、吉本興業、先輩方、そして淳を裏切ってしまった事は謝っても謝り切れないです。
ただ、特殊詐欺グループとは本当に知りませんでした。そこだけは信じて頂きたいです。
このような行動をとった自分が恥ずかしくて堪らないです。
謹慎期間を通して、自分を見つめ直し二度とこんな行動をしない人間になるようにします。
【引用元:吉本興業】
この他の芸人9人も同様の謝罪コメントを寄せており、ガリットチュウ福島善成さんは、「5年前とはいえ、反社会勢力と知らず、そこで芸をして出演料を頂きました。そのお金が悪いことをして集められたお金とは知らず、生活費にあてました。報道のような高額ではありませんが受け取ったことは事実です」
と説明し謝罪しています。
週刊誌『フライデー』や『フラッシュ』などの報道によれば、先日吉本興業との解約を解消されたカラテカ・入江慎也さんに依頼されて2014年に闇営業に参加しました。
2014年6月ごろに行われた詐欺グループ首謀者の誕生日パーティーには、天津の木村卓寛さん、ムーディ勝山さん、くまだまさしさん、2700の2人、ザ・パンチのパンチ浜崎さんが参加していました。
<↓の画像が、2014年6月ごろの闇営業で撮影された写真>
それから半年後の2014年12月に行われた詐欺グループ主犯格と妻の結婚、誕生日会を兼ねたパーティーには、雨上がり宮迫博之さん、ロンブー亮さん、レイザーラモンHGさん、ストロベビーのディエゴさん、ガリットチュウ福島善成さん、さらに『ワタナベエンターテインメント』に所属するザブングルの加藤歩さん(44)、松尾陽介さん(42)が参加していました。
<↓の画像は、2014年12月の闇営業で撮影の写真>
2014年12月に行われたパーティーでは、カラテカ入江慎也さんが詐欺グループの金庫番とのギャラ交渉で300万円を提示し、そのうちの100万円を雨上がり宮迫博之さん、1割の30万円をカラテカ入江さん、残りの170万円を6人で分配したとされています。
なお、ナベプロはこの件に対して完全スルーしており、闇営業問題をスクープした『フライデー』もザブングルの写真を掲載しつつも、記事中に名前を一切出していないのですが、吉本興業の対応を受けて同様の処分を下される可能性が高いです。
問題の吉本芸人たちは事務所のヒアリングでギャラの受け取りを否定し、パーティーの主催者が大規模振り込め詐欺グループといった反社会的勢力だとは知らなかったと説明し、その後それぞれがテレビやラジオ、SNSなどで弁明をしていたのですが、NHKは出演芸人の番組差し替えを決定しました。
一方の民放各局は静観の構えを見せていたのですが、雨上がり決死隊がMCの『アメトーーク!』(テレビ朝日系)のスポンサー数社がCM放送を中止、コラボ動画などの配信中止といった対応が取られています。
また、22日放送の『炎の体育会TV』(TBS系)では、雨上がり宮迫博之さんの出演シーンを極力カットされており、視聴者からは雨上がり宮迫さんが全然映らない、存在が消されていると話題になっていました。
実際にこうした被害が出てしまっていたので、吉本興業もこれ以上の活動継続は難しいと判断し、謹慎処分を下したのだろうと思いますが、最初から重い処分を下しておけばここまで色々な情報が出なかった可能性や、イメージダウンも多少小さく出来たとも考えられるので、この騒動は吉本興業の管理の甘さはもちろんのこと、対応が後手後手に回ったことが大きな問題だった気もしますね。