『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系 日曜19時58分)に浮上したヤラセ問題で、日本民間放送連盟(民放連)会長でもある日本テレビの大久保好男社長が15日、局の定例会見内で謝罪コメントを発表すると共に、ヤラセ疑惑が浮上した企画「世界で一番盛り上がるのは何祭り?」シリーズ(大体月1回放送)は、「当面、お祭り企画は休止といたします」と発表しており、全体の事実関係を調査した上で全容を公表したいとしています。
<↓の画像が、ヤラセ騒動を謝罪した民放連会長で日本テレビの大久保好男社長の写真>
また、今回の騒動の原因は全て日テレにあるとし、ヤラセ問題が発生した原因については、「番組の制作陣が祭りの企画の解釈を拡大しすぎて、視聴者の皆様が祭りという名前でイメージするには無理があるものまで祭りとして扱ってしまった。その結果、疑念を生じさせたと思う。」
とし、その地域で開催されているお祭りだけでなく、イベント、催し物、コンテスト、愛好家が集う小さなゲームなどもお祭りとして扱うという事態になっていたことから、こういう事態になる前に「宮川さんのチャレンジ企画」として放送していくべきだったと番組スタッフは反省しているとのことです。
<↓の画像は、ヤラセ疑惑が浮上した5月20日放送「橋祭りinラオス」の写真>
しかし、『週刊文春』にヤラセ、デッチ上げと報じられたことについては、「日本テレビの番組の制作陣には、そのような意図は全くありませんでしたし、そう指摘されるとは思っていなかったということであります」
と、あくまでも制作サイドにはヤラセという認識は無く、これまで番組制作を行ってきたと説明しています。
『週刊文春』の報道後に収録された18日放送分のイッテQの冒頭では、司会のウッチャンナンチャン・内村光良さんが番組観覧者の前で、「今回の一連の報道でお騒がせして申し訳ありません。撮影に際しては、常々、みんなもスタッフも全力でやっています。少しも手を抜くことはありません。それは理解していただきたいと思っています。番組が続く限り、われわれ一同全力でやっていきますので、どうか今後ともイッテQ!を宜しくお願いします」
と謝罪していたことも明かしています。
<↓の画像は、続報で出てきた昨年2月12日放送「カリフラワー祭りinタイ」の写真>
これについて大久保好男社長は、「全て日本テレビの責任。内村さんがこういう謝罪をされた事態に至ったことについては非常に恥ずかしい、内村さんに対して非常に申し訳ない。出演者には何の落ち度もない。内村さんにも私達がお詫びしなければいけない」
と語っています。
ヤラセ行為事態は頑なに認めないものの、日本テレビのトップがこうしてヤラセ騒動に対して謝罪したため、今後は収束に向かっていくものとみられますが、イッテQは平均視聴率が20%超えも珍しくない人気番組だけに、各テレビ局や週刊誌が実態調査を行なってウソを暴いており、15日発売の『女性セブン』は独自にこれまで番組で紹介された世界の祭りが実在するのかどうか調査を行ない、その結果を発表しています。
日本テレビ側はすでに、祭りとして紹介したものの中には地域で開催されているお祭りだけでなく、「イベント、催し物、コンテスト、愛好家が集う小さなゲーム」もあるとしているのですが、これまで番組で紹介した116のお祭りのうち11が存在を確認出来なかったといい、その内の7つがタイ近郊で行われたものだったとしています。
なお、『週刊文春』がヤラセ、デッチ上げだと報じた「橋祭り」と「カリフラワー祭り」は隣り合わせのラオス、タイでロケが行われ、この2つは同じコーディネートMが制作を手掛けていたことが明らかになっており、恐らくその他にも番組主導で行った企画があるということなのでしょうね。
<↓の画像が、『女性セブン』が実施したイッテQ・お祭り企画の検証結果写真>
そして、この騒動によって当然番組は大きなダメージを受けており、視聴率低下などが懸念されているのですが、出演者の中で非常に大きなダメージを受けているのが当事者の宮川大輔さんだと『スポーツニッポン』(スポニチ)などが報じており、大輔さんはヤラセ疑惑浮上によって精神的に参ってしまっているそうです。
日テレ関係者は宮川大輔さんについて、「制作スタッフに“最初からちゃんと説明すべきだったのでは”と訴えたようです。かなり精神的に参っている。大切にしていた番組ですし、命懸けでやってきた企画ですから」
と語り、自身が出演するメインの企画だっただけに大きなショックを受けているようです。
宮川大輔さんが現在出演している番組はイッテQのほか、グルメバラエティ番組『満天☆青空レストラン』(日本テレビ系 土曜18時30分)、『炎の体育会TV』(TBS系 土曜19時)の3本で、イッテQが最も芸人としての姿を披露できる場で、これまでお祭り男として体を張ってきただけに精神的ダメージが大きいのは分かります。
ちなみに、宮川大輔さんはお祭り男だけでなく、「宮川探検隊~見たら分かるすごいやつやん!~」という世界の絶景スポットまで歩いていくという冠企画を持っており、今後しばらくお祭り企画が放送されないとしても、番組からのお詫びとして新たな企画も作ってもらえるのではないかと思いますが、ニュースサイト『サイゾーウーマン』によると、大輔さんが今後番組を降板する可能性もあるとのことです。
その理由は、宮川大輔さんが「お祭り企画が消滅するなら出演は続けられない」と考えているためとし、この騒動が原因で大輔さんが番組を降板という展開もあるというのですが、大輔さんも実際のところは祭りに違和感を抱いていたのではないか、ヤラセに気づいていたのではないかと疑いの目を向けられています。
また、日本テレビ側との関係もあるので、自分だけ番組を降りて被害者のように振る舞うということはせず、今後も番組が続く限りレギュラー出演するのではないかと思いますが、視聴者を騙してきたことに大きな責任を感じ、降板を申し出るということはもしかしたらあるかもしれませんね…。