『スタジオジブリ』の取締役で、アニメ界の巨匠である宮崎駿監督(みやざき・はやお 81歳)が手掛ける最新作『君たちはどう生きるか』が、来年7月14日に公開されることが発表され、宮崎監督の直筆キャラクターが掲載のポスタービジュアルも初公開されたことで大きな反響を呼んでいます。
『君たちはどう生きるか』の製作は2017年10月に発表され、作品のタイトルは児童文学者で編集者の吉野源三郎さんが1937年に発表の小説から取り、新作の内容は「その本が主人公にとって大きな意味を持つという話」で、完成までに3~4年はかかるとしていました。
それから5年が経って配給元の『東宝』が13日に、『君たちはどう生きるか』を来年7月14日に公開することを正式発表し、2013年公開の『風立ちぬ』以来10年ぶりとなる今作について、「宮崎監督が吉野さんの作品を読んで感動し、インスパイアされた。それによって新たなオリジナルストーリーが生み出された」
としています。
また、「2017年から5年間、作り続けた超大作であることは間違いない。1年で一番お客様が集まっていただける夏休みに公開する。老若男女、あらゆる世代に向けて配給していく。多くの方に見ていただきたい。宮崎監督は80歳を超えているが、若々しいファンタジーになるのでは」
と大きな期待を寄せています。
<↓の画像が、宮崎駿監督の新作長編アニメ映画『君たちはどう生きるか』ポスタービジュアル写真>
そして、映画の公開日発表やポスタービジュアルの初公開を受けてネット上では、
- タイトルから匂う説教臭さ
- 楽しみすぎるわ
- これがラスト駿か?
- 引退したんじゃなかったのか
- タイトルに「の」が入ってないやん
- 鳥人間がどう生きるか?
- 今の日本はファンタジーもの溢れてるからもうやらないって言ってた記憶あるけどファンタジーものなんか 楽しみ
などの声が上がっています。
宮崎駿監督は『風立ちぬ』が公開された2013年に長編アニメ製作からの引退を発表しており、会見では引退を決意した理由について、「『風立ちぬ』は(前作の)ポニョから5年かかっている。次の作品を考えると5年じゃすまない。6年か7年か。僕の長編アニメーションの時代はもう終わったんだ」
などと説明し、今後については「前からやりたかったことをやる。それはアニメーションではありません」などと語っていました。
しかし、その後もアニメ製作を続けており、2017年にスタジオジブリの代表でプロデューサーの鈴木敏夫さんが、宮崎駿監督が新作の長編アニメ製作に着手したことを明らかにし、その時点では「絵コンテを描いています。全然進捗状況が良くない」としていました。
その後、タイトルが吉野源三郎さんの小説から取った『君たちはどう生きるか』で、作品の内容は宮崎監督が原作を読んでインスパイアされ、新たに描いた完全オリジナル脚本の作品だと明らかにしており、鈴木敏夫さんは新作について、「内容はタイトルとは随分と印象が違う。大ファンタジーだ。内容を読んで、ぼくには宮さんが引退を撤回する理由がよくわかった。『風立ちぬ』では終われない。宮さんの面目躍如は、やはり“冒険活劇ファンタジー”だった」
とも語っていました。
そして、ついに公開日と宮崎駿監督が描いたポスタービジュアルも公開されたものの、まだ作品の内容など詳細は明らかになっていないのですが、宮崎駿監督は復帰発表の際に、引退撤回の理由は「作るに値する題材を見出したからにほかなりません」と説明していただけに期待は膨らみます。
また、年齢的にこの作品が生涯最後の監督作品になるだろうとも語っており、これまでの集大成としてどういった作品を作り上げたのか、続報に注目したいところですね。