18歳未満の少女が写った動画・画像を所持していたとして警視庁少年育成課が21日、実写映画化やアニメ化などもされている人気漫画『るろうに剣心』の作者・和月伸宏容疑者(わつき・のぶひろ 本名=西脇伸宏 47歳)を、児童買春・児童ポルノ禁止法違反(単純所持)容疑で書類送検したことが明らかとなり、作品のファンら多くの方に大きな衝撃を与えています。
各報道によると、警視庁が別の児童ポルノ事件の捜査を進める中で、和月伸宏容疑者が児童ポルノ収録のDVDを購入していた疑いが浮上し、10月に和月容疑者の事務所を調べた結果、10代前半の少女たちの裸が写ったDVDやCD-Rを複数枚所持していたといい、事務所と自宅を家宅捜索して約100枚のディスクを押収したそうです。
<↓の画像が、『るろうに剣心』シリーズの作者・和月伸宏容疑者の写真>
和月伸宏容疑者は警察の取り調べに対し容疑を認め、「児童の裸が好きで、DVDや静止画を購入していた」「小学校高学年から中学2年生くらいまでの女の子が好きだった」と話しているとのことです。
ちなみに、「児童買春・児童ポルノ禁止法」というのは、製造や提供だけでなく所持することも禁じる法律で、2014年7月の法改正により「自己の性的好奇心を満たす目的」の単純所持も禁じられることになり、2015年7月からは所持していた場合でも、「1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金」という罰則が下されます。
1994年より『週刊少年ジャンプ』で連載がスタートした『るろうに剣心』は、コミックスのシリーズ累計発行部数が6000万部を超えるという大ヒットを記録しており、今年9月からは『ジャンプSQ.(スクエア)』にて、1999年以来18年ぶりの続編『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚・北海道編-』がスタートしたばかりだったのですが、今回の事件を受けて出版元の集英社広報部は書面でコメントを発表し、12月4日発売号より「当面の間休載させていただきます」としています。
<↓の画像は、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚・北海道編-』がスタートした『ジャンプSQ.』の表紙写真>
このように連載は休載という形になったのですが、青少年を対象とした漫画だけに、このまま連載打ち切りとなる可能性もあるとみられています。
なお、和月伸宏容疑者の妻・黒碕薫さん(くろさき・かおる 48歳)は、小説家・脚本家として活動しているのですが、和月容疑者の作品『るろうに剣心』シリーズや『武装錬金』シリーズのストーリー協力などを行っており、続編「北海道編」も協力していたことから、今回の事件では奥さんにも大きな被害が及んでいます。
<↓の画像が、和月伸宏容疑者の妻で小説家・黒碕薫さんの写真>
事件の影響は漫画の連載だけでなく、実写映画にも大きな影響を与える可能性があるという話も出てきています。
『るろうに剣心』は2012年8月に、佐藤健さんが主演、武井咲さんがヒロインで実写映画化され、1作目の最終興行収入は30.1億円を記録するヒットとなりました。
<↓の画像は、佐藤健さん主演の実写版『るろうに剣心』の写真>
2014年8月公開の2作目『京都大火編』は最終興行収入が52.2億円、同9月公開の3作目も43.5億円と、シリーズ累計で125億円超えの大ヒットを記録し、来年春に4作目の撮影がスタートするといった話も出ていたのですが、和月伸宏容疑者が書類送検されたことによって、実現が難しくなったとみられると『スポーツニッポン』(スポニチ)が報じています。
そして、これに対してネット上では、
- 映画の続編はもういいんじゃないの?
- 小さい子供が好きだったって供述してるけど奥さんからしてみれば何で自分と結婚したんだろうって思ってるだろうね。子供もいるみたいだし。もし女の子がいたのなら娘もそんな目で見られていたのかと思うと奥さんの気持ちは計り知れない。
- 島袋も未成年と援助して関係持ってたけどなんだかんだでトリコがヒットしてるじゃん。集英社が何とかしてくれるよ(笑)
- 娘を持つ親としては嫌悪感はあるが、今回所持していただけだからね。女児にわいせつ行為なら終わりだけど、微妙なラインだな。これから作品も色眼鏡で見られるだろうが、それを覚悟してるなら、作品は継続してもいい気はする。
- 好きな作品なだけに非常に残念。でも、子供の人権を守るためにも、ここは厳しい処分をして欲しい。その上でいつか戻ってきてくれることを期待
- ヒロインの薫役の武井咲も子どもできちゃって雰囲気変わるだろうし、映画続編は厳しいだろうなあ。佐藤健が良かっただけに、残念
などのコメントが寄せられています。
実写版『るろうに剣心』でヒロインを務めている武井咲さんは、今年9月に『EXILE』のボーカル・TAKAHIROさんとできちゃった結婚し、現在妊娠5ヶ月で来年春ごろに出産を予定していると言われています。
そのため、新作の撮影に参加するのは難しく降板の噂も出ていたのですが、原作者の和月伸宏容疑者が書類送検されるというトラブルも起こってしまったので、映画を作るにしても製作は延期になるか、最悪の場合その話自体が無くなって幻の作品になってしまうかもしれません。
漫画が原作の実写映画の多くが批判されている中、『るろうに剣心』は比較的作品の内容を評価する声が多く、過去3作はいずれもヒットを記録している人気作だったため残念ではありますが、作品のイメージに大きな悪影響を与えるような事件が起きてしまったので致し方ないですね。
現時点では続編の「北海道編」が連載休止になったことのみが正式に発表されただけで、実写版の新作は製作発表もまだ行われていないため、今後どのような判断が下されることになるのか、そして漫画はいつから連載が再開となるのか、それぞれの今後の対応に注目していきたいところです。