日本テレビとフジテレビが、『ロサンゼルス・ドジャース』の大谷翔平選手(29)の“12億円豪邸”を詳報したことを球団が問題視し、「メディア資格を取消した」とドジャース専門メディア『Dodgers Nation(ドジャース・ネーション)』などが伝え、ネット上で物議を醸しています。
この問題は週刊誌『週刊現代』が先日取り上げたもので、ロサンゼルス・タイムズ紙が5月22日に大谷翔平選手が購入の豪邸について報じた後に、日本テレビとフジテレビは独自に現地取材を行い、豪邸の空撮映像や自宅前からのリポートを行い、さらに近所の住民に対してインタビュー取材も行っていました。
<↓の画像は、大谷翔平選手の12億円豪邸の空撮と外観写真>
これにより、大谷翔平選手と妻・真美子さんが暮らす自宅の場所、住所が特定されるリスクが高まり、昨今アメリカではセレブの自宅に豪邸が入ったり、多額の身代金目的で家族が誘拐される事件などが頻発しているため、大谷選手サイドはフジテレビと日本テレビの報道内容に激怒したとのことでした。
そして、ドジャースサイドもフジテレビと日本テレビの報道を問題視し、両局に貸与していた取材パスを凍結したほか、大谷翔平選手のマネージメントなどを行う会社側も、「大谷の過去素材を使用しないように」と通達し、これによって日本テレビが9日放送のスポーツ特番では過去映像が使用できず、映像の差し替えを余儀なくされるなど、様々な影響が及んでいると週刊現代は伝えていました。
週刊現代の取材に対して日本テレビは「取材に関するご質問については一切お答えしておりません。」、フジテレビは「特に回答することはございません」と回答していました。
この話題を複数の海外メディアも取り上げており、ドジャース専門メディアのドジャース・ネーションは日本時間16日に、【ドジャース、大谷翔平のプライバシー懸念で2つのメディアのメディア資格を取り消す】と題して、週刊現代の報道を引用した上で、「大谷とドジャースは、これはプライバシーの侵害であり、スーパースターを危険にさらすものと同意した」「彼の安全が危険にさらされたため、ドジャースは両局の取材許可を取り消した」
と報じています。
スペインのマルカ紙もドジャース・ネーションと同様に、週刊現代の報道を元にこの問題を報じており、日本テレビとフジテレビに取材したところ、コメントを控えたと伝えています。
このように海外メディアにも取り上げられるほどの騒動に発展しネット上では、
- 低視聴率フジざまぁwwww
- 日テレは巨人戦だけ中継してろよ
- テレビはちゃんとこれを報道しろ
- フジと日テレで家お買い上げだろ 誘拐事件とか起きたらどうするんだ
- ダサすぎ、ほんとに終わってるな 最近は日テレ恥しか撒いてない
- 日本のメディア全部出禁でもいいよ
- これで大谷ハラスメント少しは減るのか
- 日本のマスコミはもっと意識高くなってほしい。くだらないとばかり報道してる
- 普段はプライバシーだ個人情報だとかさんざんもっともらしいことを声高に報じているくせに、その本質を全く理解していないのがよく分かった。日本のメディアのレベルが低いのを世界にさらした。
報道の自由をはき違えているし、こんなの報道ではなく犯罪の呼び込みに近い。
などの声が上がっています。
フジテレビと日本テレビは取材パスを凍結され、過去の映像・写真の使用禁止を通達されたというものの、現在も両局の番組では大谷翔平選手に関する報道を続けています。
これに対して疑問の声が上がっているのですが、大谷翔平選手の報道を続けられる理由、背景について『週刊女性』のWeb版『週刊女性PRIME』は、「情報番組などでのMLBの試合映像はテレビ局が金銭を支払って放送しているもので、これは大谷選手の一存で使用を止めることは難しいと思われます。使用中止を求めているのは過去素材、つまりフジや日テレが自前のカメラマンなどで撮影したものでしょう。実際、2社のウェブニュースサイトを見ると、報道以降も大谷選手の試合結果が、ほかの会社のクレジットが記された写真付きで記事になっています。これらの写真も購入したのでしょうし、大谷選手のニュースを放送できなくなったわけではないと考えられます」
と、民放のワイドショースタッフが説明しています。
週刊現代にこうした問題を報じられ、局のイメージ悪化などを恐れてなのか、YouTubeで公開していた大谷翔平選手の12億円豪邸に関する報道映像を非公開にし、現在は閲覧できなくなっており、TBSも影響を恐れてか関連記事と動画をヒッソリと削除しています。
<↓の画像は、週刊現代の報道後に日本テレビが削除した動画の写真>
ただ、日本テレビはロサンゼルス・タイムズの記事を元にした報道映像は、現在もYouTubeで公開しています。
週刊現代によれば、大谷翔平選手の話題を扱うことにより、番組の平均視聴率が2~3%上がることもあるそうで、そうした理由から視聴率が低迷しているフジテレビの『Live News イット!』の取材班が主導で、大谷選手の豪邸周辺取材を敢行したと『女性自身』は伝えています。
また、『Live News イット!』は3月にも大谷翔平選手の元専属通訳・水原一平被告が起こした銀行詐欺事件を巡って、両親が暮らす家を訪れて直撃取材を敢行し、母親から「帰って!」と追い払われる映像を公開し、これはさすがにやり過ぎだとして物議を醸しました。
フジテレビはこの他にも、保釈中の水原一平被告のプライベートを追い続け、引っ越しの様子や飲食店に出入りする姿などを伝えています。
視聴率を取ることを最優先するあまり、大谷翔平選手らのプライバシーを侵害する問題行為などを繰り返ししていたため、厳しい処分が下されたのは当然といえば当然ですし、今回の問題を受けてそれぞれ報道姿勢を改めていく必要があるでしょうね。