ノンフィクションライター・森功(もり・いさお)さんの著書『黒い看護婦―福岡四人組保険金連続殺人』がドラマ化され、女優の大竹しのぶさんが主演で13日に、フジテレビ系の「赤と黒のゲキジョー」枠(毎週金曜日21時00分~22時52分)で放送されたのですが、このドラマの放送時間を巡り撮影した監督とフジテレビの間でトラブルが発生し、ドラマのエンドロールや公式HPに、監督やその他制作スタッフの名前を掲載することを拒否する事態に発展していたことが、19日発売の週刊誌『週刊文春』に報じられた事によって明らかとなりました。
同作品は主演の大竹しのぶさんを始め、寺島しのぶさん、坂井真紀さん、木村多江さんの4人が演じる看護師が保険金目当てに仲間の夫を連続して殺害するという内容で、番宣では「犯罪史上前代未聞の連続保険金殺人事件をドラマ化!」とうたわれていたものの、視聴率は6.6%と大惨敗でした。
(↓の画像左から坂井真紀さん、大竹しのぶさん、寺島しのぶさん、木村多江さん)
同誌に掲載されている記事では、『黒い看護婦』の監督を務めた平山秀幸監督がトラブルの舞台裏を暴露しており、このドラマは昨年3月に撮影をして6月には完成させて制作会社に納品したものの、昨年末になってフジテレビ側から、92分間のドラマを74分に削ってほしいとの連絡が突然あったとのことです。
(↓の画像が、平山秀幸監督の写真)
しかし、監督はこだわりを持って作ったことから断固として拒否し、深夜枠でもいいから全編を放送してほしいと制作会社に訴えたそうなのですが、放送枠を動かすことは出来ないと拒否され、監督はもしそうなるのであれば勝手に時間を縮めてくれと伝え、更に、クレジットに自身の名前を掲載することも拒否、そして、これに他の制作スタッフも監督が認めない作品に名前を載せたくないと辞退者が続出し、制作者全員の名前を掲載しないことで決着したそうです。
平山監督によると、大竹さんや寺島さんからは気遣いの連絡があったことを明かしているのですが、今回の一件で二人が今後フジテレビからの仕事は受けなくなる可能性もあることを芸能記者は指摘しています。
これにネットでは、
- 視聴者に嫌われ、スポンサーは疑い、制作業者は離れ・・・株主大激怒だぞ。
- 悪質な編集のせいなのか、かなり面白くなくて途中で見るのやめた。
- 視聴者にとってはどうでもいい内輪揉めだわ
- 92分を74分に削れってのは無茶苦茶、監督が怒るのは無理もない
- 安心のお台場クォリティですね
などのコメントがありました。
数ヶ月もかけて撮影と編集をして、92分のドラマとして完璧な状態で作り上げているにも関わらず、それを18分も時間を短縮してほしいと突然伝えるというのは、普通であればあり得ない話でドラマ制作陣を馬鹿にしているとしか思えませんね。
なぜ、フジテレビはここまで時間を短縮しなければならなかったのか13日の番組表を確認してみたところ、このドラマが放送される前の19時から21時54分にかけて、「四大陸フィギュアスケート選手権 2015男子ショートプログラム・女子ショートプログラム」が放送されているものの、『黒い看護婦』の放送時間は22時~23時52分までの112分の放送時間が設けられており、十分放送することが可能だったと思われるのですが、スポンサーの量を増やしたことによりCM量が増えて放送時間が足りなかったということなのでしょうか。
どのような経緯で放送時間を短縮することになったのか定かではありませんが、平山監督をはじめとして出演者等はフジテレビに対して不信感を持ち、今回このような記事が報じられたことによって更にフジテレビに対するイメージが悪くなりましたので、フジテレビは引き続き、ドラマの数字が獲れず苦労することになるかもしれませんね。