女優・多部未華子さん(たべ・みかこ 30歳)が主演のドラマ『これは経費で落ちません!』(NHK 金曜22時)が7月26日からスタートし、初回平均視聴率が6.5%、録画(タイムシフト)視聴率5.4%、総合視聴率は11.3%と好視聴率を記録し、2日放送の第2話も5.8%を獲得しており、今期注目の作品として挙げられています。
『これは経費で落ちません!』は、作家・青木祐子さんの同名シリーズ小説が原作で、2017年には漫画家・森こさちさんによって漫画化もされています。
ストーリーは、石鹸メーカーの経理部に勤務するOLの主人公・森若沙名子が、各部署から持ち込まれる領収書や社内の疑惑、人間関係を洗い出し、様々な問題を解決していく姿や恋愛模様を描いた作品となっています。
キャストは多部未華子さんのほか、営業部の若手エースで、恋愛に奥手な主人公・森若沙名子に惚れて、めげずに猛アタックする山田太陽役をジャニーズWEST・重岡大毅さん、太陽の先輩・山崎柊一役を桐山漣さん、営業部部長・吉村晃広役を東京03・角田晃広さん、沙名子の同期・鏡美月役を韓英恵さん、沙名子の後輩・佐々木真夕役を伊藤沙莉さん、真夕の同期・中島希梨香役を松井愛莉さん、他に片瀬那奈さん、モロ師岡さん、平山浩行さん、吹越満さん等が出演しています。
<↓の画像は、多部未華子さん主演ドラマ『これは経費で落ちません!』の写真>
第1話には藤原紀香さん等がゲストで登場し、初回平均視聴率は6.5%を記録しており、NHKのドラマ10枠(金曜22時)で放送された初回平均視聴率を見ると、今年1月期放送の小芝風花さん主演『トクサツガガガ』が4.4%、4月期放送の長谷川京子さん主演『ミストレス ~女たちの秘密~』が3.7%、昨年放送された4作も3~4%台でした。
ちなみに、多部未華子さんは2017年4月期に同枠で放送の『ツバキ文具店~鎌倉代書屋物語~』で主演し、初回平均視聴率は5.7%、その後も5~6%台で推移していました。
こうした数字から『これは経費で落ちません!』がいかに注目を集めたかが分かるほか、視聴者からも好意的なコメントが多数寄せられており、同時間帯にTBS系で放送の黒木華さん主演『凪のお暇』よりも面白いという声も上がっています。
しかし、夕刊紙『日刊ゲンダイ』は4話目以降の視聴率ダウンが懸念されているとし、多部未華子さんは不運続きな女優とも報じています。
4話目以降に視聴率がダウンすると予想される理由は、16日から日本テレビ系の金曜ロードSHOW!枠(金曜21時)で毎年恒例のスタジオジブリ作品が3週連続で放送されるためで、これまで好視聴率を獲得してきた『千と千尋の神隠し』(放送時間:16日19時56分~22時54分)、『崖の上のポニョ』(23日21時~23時4分)、『天空の城ラピュタ』(30日21時~23時34分)の3本が放送される予定となっています。
まず16日放送の『千と千尋の神隠し』は2017年1月までに計8回、金ロー枠で放送されているのですが、2003年1月の初放送は金曜ロー枠の歴代最高視聴率46.9%を記録し、2012年7月の6回目の放送が19.2%、2014年11月の7回目の放送が19.6%、2017年1月の8回目の放送は18.5%と高視聴率を記録しています。
『崖の上のポニョ』は、2010年2月の地上波初放送が29.8%、2012年8月の2回目が16.4%、2015年2月の3回目が15.2%、2017年9月の4回目が11.3%でした。
『天空の城ラピュタ』は、1988年4月の初放送が12.2%を記録し、2010年代の数字は2011年12月の13回目が15.9%、2013年8月の14回目が18.5%、2016年1月の15回目が17.9%、2017年9月の16回目が14.4%となっています。
このような人気作品が裏で放送されるため、『これは経費で落ちません!』は第4話以降に視聴率が低下するのではないかと『日刊ゲンダイ』は報じており、さらにコラムニスト・桧山珠美さんは、「多部さんは昔から不運な女優です」「『彼女の代表作は何?』と聞かれても答えられない人も多いのでは。多部さんはいまいちブレークしきれていません。新垣結衣さん(31)など同年代の人気女優に比べて、落ち着きすぎているのもあるでしょうが、最大の理由は運がないことに尽きます」
と指摘しています。
多部未華子さんは2002年に女優デビューし、2007年7月期放送の嵐・二宮和也さん主演ドラマ『山田太郎ものがたり』(TBS系)で民放の連ドラに初出演、2009年にはNHK連続テレビ小説(朝ドラ)『つばさ』のヒロインをオーディションで勝ち取りました。
その後も様々なドラマや映画、CMに出演し活躍しているのですが、桧山珠美さんによれば多部未華子さんは朝ドラヒロインをきっかけに波に乗り切れなかったとし、「この時期は朝ドラ低迷期と呼ばれていて、視聴率が低かった。『朝ドラをなくそう』という声もあり、ヒロインでさえあまり注目されませんでした」
と理由を説明しています。
また、同時間帯に演技派女優の黒木華さんが主演の『凪のお暇』が放送されていることも不運とし、『これは経費で落ちません!』は1週遅れでスタートしたため、もし先に放送していればさらに高い数字が狙えたのではないかと語っています。
ちなみに、『凪のお暇』は7月19日の初回平均視聴率が10.3%、同26日の第2話が9.5%で、同枠のドラマとしては平均的な数字になっています。
そして、多部未華子さんが不運続きの女優という報道に対してネット上では、
- 多部ちゃんはしっかりと演技ができるいい女優さん。不運とか言葉を使わないで欲しい
- このドラマは非常に面白かったし、多部さんの演技も好感が持ててよかった。ジブリはもう飽きたし、次回もこちらを見たい。
- 綺麗になってきたと思う。いい女優さん。視聴率はあまり気にしなくていいのでは?
録画派の人も多いのだし。NHKはCMもないしスポンサー云々も関係ないし録画でも問題ない - 視聴率は大切かもしれないけど、もう全番組録画の時代。視聴率はあてにならないと思います。
多部さんはコメディもできるし、シリアスな演技もできる名バイプレイヤーです。 - つばさは多部ファンである自分から見ても駄作で、正直黒歴史だからね。多部ちゃんも朝ドラのことは特段語らないし、その後、朝ドラの人との交流も伝わらないし。
まあ、しばらくNHKにも出てなかったけど、最近よく出るようになって良かったよ。
多部ちゃんは確かに大当たりはないけど、視聴率的に厳しそうな題材で意外と高視聴率を生むから、局的には助かると思うよ。
まあ、ファン的には確かに大ヒットも欲しいけど、何やっても安心感あるし、今のままでも充分だと思う。 - 「逃げ恥」の最終回の裏で高橋一生さんと演じたラブコメが面白かったのに、放映時期が悪くて気の毒だったりとかはあるけど、正直そんなに気にしなくても良いんじゃないかな
演技力がしっかりしているのでブレイクなんて波みたいなものだし、大事なのはブレイクした後も自分を支えていける演技力があるかだし、多部ちゃんにはそれがあるので、ゆっくりしっかりお仕事して欲しいです。
今回のドラマも凄く面白くて多部ちゃんの実力が遺憾無く発揮されていますよね。正直下手な人が演じたらあんなに共感できません。これからもずっと応援します。
などのコメントが寄せられてます。
多部未華子さんが過去5年に主演やヒロインなどメインキャストを務めた連ドラは、『先に生まれただけの僕』、『ツバキ文具店』、『仰げば尊し』、『視覚探偵 日暮旅人』、『ドS刑事』、『僕のいた時間』などとなっており、今年も『これは経費で落ちません!』で主演しているほか、3本の映画に出演しています。
また、エスエス製薬『ドリエル』、リクルート『じゃらん』、キリンビール『淡麗グリーンラベル』、三井不動産商業マネジメント『三井アウトレットパーク』、UQコミュニケーションズ『UQ mobile』『UQ WiMAX』など、複数のCMにも出演しており、同年代の女優の中ではトップクラスの活躍ぶりです。
一方で、同年代の新垣結衣さん、吉高由里子さん、戸田恵梨香さん、堀北真希さん等と比べると、今いちブレーク出来ないまま現在に至っているようには感じますし、容姿についても微妙という声はありますが、安定感のある演技力には定評があります。
他の女優と比べると華は無いかもしれませんが、ここ数年は綺麗になったという声も多く上がっており、演技だけで見れば同年代の女優では上位に入る方だと思いますので、今後のさらなる活躍に期待したいです。
そして、ジブリ作品の放送で『これは経費で落ちません!』の視聴率低下が心配されていますが、今はリアルタイム視聴ではなく録画視聴の方も多く、ドラマの評価も上々なことから、そこまで視聴率を心配する必要は無いかと思いますね。