俳優・堺雅人さんが主演したスペシャルドラマ『ダマせない男』(日本テレビ系)の視聴率が大コケし、予定していた連続ドラマ化など全プロジェクトが白紙になったと『東京スポーツ』(東スポ)が伝えています。
『ダマせない男』は、お人好し過ぎるサラリーマンの主人公が、婚活パーティーで女詐欺師と出会い、リゾート会社社長から10億円を奪う詐欺計画の片棒を担ぐハメになるコメディ作品で、ヒロイン役を門脇麦さんが演じ、その他に広末涼子さん、光石研さん、生瀬勝久さん、小手伸也さん、村川絵梨さん、皆川猿時さん等が出演していました。
<↓の画像は、スペシャルドラマ『ダマせない男』出演者の写真>
堺雅人さんがドラマに出演するのは、2020年7月期放送の『半沢直樹』(TBS系)以来約2年ぶりで、大きな注目が集まっていましたが、番組の平均世帯視聴率は6.7%、個人視聴率は4.0%で、世帯・個人視聴率ともに、同時間帯にテレビ東京で放送の『アド街ック天国』よりも低い結果でした。
東スポやなどによれば、スペシャルドラマの制作費は通常5,000~6,000万円程度で、大物俳優が主演する場合でも8,000万円が上限となっているそうなのですが、『ダマせない男』は1億円もの制作費を投じていたといいます。
それにも関わらず視聴率が大コケ、さらに番組視聴者からも内容に対して「コンフィデンスマンJPのパクリ」などの声が相次ぎ、これによって連ドラ化などが白紙となったそうで、東スポの取材に日本テレビ関係者は、「当初の予定では今年12月に特番第2弾、さらに来年1月から連ドラを放送する予定だったが、全て水の泡になってしまった。残念です」
と語ったとしています。
連ドラ化が白紙となった原因は、視聴率や視聴者の反応だけでなく、堺雅人さんの所属事務所『田辺エージェンシー』から“物言い”がついたことも大きいといい、「堺さんサイドから放送後に改めて疑問符を付けられました。内容を要約すると、『ドラマ企画としてまだ熟成しておらず再考してほしい』というオーダーが入ったんです。再考と言っても一度は放送されているドラマコンテンツですからね…。事実上厳しい、ということですね」
と、別の日本テレビ関係者が語っています。
そして、2015年4月期に日本テレビが放送した主演ドラマ『Dr.倫太郎』に続き、『ダマせない男』が結果を出せなかったことにより、日本テレビと事務所の間に再び距離が生まれ、今後しばらく日本テレビのドラマに出演することはなさそうだとしています。
東スポはこのように報じているのですが、これに対してネット上では、
- あんなのに1億かけてたと思うとアホだな
- 宣伝不足だろ 今知ったもん制作も放送も
- 映画もドラマも脚本が面白いかどうかがまず大事。話つまらんドラマなんて価値ない
- 期待して見たけど、大どんでん返しも無く面白く無かった。脚本が悪いわ
- やってたの知らなかった。こういうの見るのはテレビつけっぱなしのやつばっかなんだから、アホみたいに番宣しないと
- キャストが数字持ってると勘違いしてっから、金だけかけたクソが産まれるんだろ
- 半沢もリーガル・ハイも、ストーリーが面白かったからな
- 日テレってすべての番組が子供向けに作られてるようで見る気しない
- 日テレドラマは子供向けだから堺雅人には合わない
- この手のだましだまされっていう脚本は、よっぽど面白くない限りまたかって感想になる
- 脚本というか演出に魅力がなくて眠かった 残念すぎる
- 日テレの“続きはHuluで”商法が知れ渡ったせいで、日テレのドラマは視聴者に敬遠されてるよね
- いいから早くリーガルハイの続編をやれ
- これは失敗だったかも知れないけど、パイロット版の単発ドラマから評判の良かったのを連ドラにしていくって流れは作っていってほしいな。『相棒』もそこから始まったし
などの声が上がっています。
堺雅人さんは2013年放送の『半沢直樹』が大ヒットし、2016年放送のNHK大河ドラマ『真田丸』、2020年放送の『半沢直樹』も高い視聴率を記録していました。
ただ、日本テレビのドラマとは相性があまり良くないとされ、『半沢直樹』の第1期がヒット後、初の連ドラ主演となった『Dr.倫太郎』は、初回平均視聴率が13.9%を記録したものの、その後10.8%まで数字を落とし、全10話の期間平均視聴率は12.7%と、『半沢直樹』の第1期で記録の期間平均視聴率29.0%と比較すると物足りない数字でした。
週刊誌『週刊新潮』のWeb版『デイリー新潮』によれば、『Dr.倫太郎』に対して堺雅人さんが所属する『田辺エージェンシー』は、「主演の堺よりも相手役の蒼井優が目立ちすぎ」「ドラマの内容も展開もいまひとつ」などのクレームを入れていたといい、その結果、このドラマはネット配信が中止となるだけでなく、DVD化も無くなったとのことです。
日本テレビはその後、企画・製作幹事を担当した2017年公開の映画『DESTINY 鎌倉ものがたり』の主演に堺雅人さんを起用し、最終興行収入が32億円超えのヒットを記録するも、堺さんサイドは連ドラのオファーは断り続け、ようやく連ドラ化なども視野に入れた『ダマせない男』のオファーを受けたようです。
ですが、『ダマせない男』の平均世帯視聴率は6.7%と、テレビ東京を下回るコケっぷりで、長澤まさみさん主演の『コンフィデンスマンJP』の二番煎じ、脚本・演出が薄っぺらいとの指摘が多く上がっており、連ドラ化の白紙は仕方がないでしょうね。
堺雅人さんは『ダマせない男』の放送にあたってのインタビューで、『半沢直樹』の第2期から2年ぶりとなるドラマ出演について、「『こういう企画をやりませんか?』と言われないと何もできない職業なので、台本をいただけると『ありがたいな』『うれしいな』という思いになる。そういう意味では待ち望んでいた2年間でした」
と語っていました。
しかし、久しぶりの主演ドラマがまさかの大コケとなり、その原因は脚本・演出にあるとの声が多いものの、この結果には多少ショックを受けているかもしれませんが、堺雅人さんの演技をもっと見たいとの声は、『半沢直樹』の大ヒット以降上がり続けているため、今後も新たな作品に挑戦し続けていってほしいですね。