俳優の堤真一さん(52)が、2018年に放送されるNHK大河ドラマの主演に内定したことが分かったと3日付の『スポーツニッポン』(スポニチ)が報じています。
堤さんが演じるのは、明治維新の立役者の1人として知られる西郷隆盛とのことです。
堤さんは、1987年に放送された『独眼竜政宗』で初めてNHK大河ドラマに出演して以降、1988年放送の『武田信玄』、1990年放送の『翔ぶが如く』、1995年放送の『八代将軍吉宗』、1999年放送の『元禄繚乱』、2003年放送の『武蔵 MUSASHI』の計6作に出演。
NHK大河ドラマに出演するのは15年ぶりとなりますが、2014年にはNHK連続テレビ小説(朝ドラ)『マッサン』に出演し、サントリーの創業者・鳥井信治郎氏をモデルとした役どころを熱演して話題を呼びました。
堤さんが演じる西郷隆盛は、大久保利通、木戸孝允とともに「維新の三傑」と呼ばれた人物であり、現在の鹿児島県などにあたる薩摩藩のリーダーとして、薩摩藩と長州藩の政治的、軍事的な同盟である「薩長同盟」を成立させ、武力倒幕を実現しました。
ちなみに、来年は西郷隆盛の没後140年、2018年は明治維新150年にあたり、文学界では西郷隆盛を題材にした小説が小説が次々に発表されるなどしています。
そして、この記事に対してネットでは、
- イメージ湧かないけど、堤さんなら大丈夫だろうという根拠のない安心感
- 幕末は当たらないっていうけど、篤姫や龍馬伝はヒットしたよね。西郷隆盛は見たい人も多いんじゃないかな
- 堤真一が西郷さんかあ…イメージが湧かない。寧ろ大久保じゃないかと思う。役づくりの為太るのかな
- 今から楽しみである。坂本龍馬や勝海舟、徳川慶喜、篤姫などのキーパーソンの配役も気になる。
- 大丈夫なの?西郷隆盛って今でも結構謎が多い人なんでしょ?銅像も実際と違うらしいし…幾ら本が出てるとは言え納得出来るものが描き切れるんだろか。
まあ、来年の直虎も資料少ないらしいが。
などのコメントが寄せられています。
再来年の大河ドラマが西郷隆盛を主人公とした作品に内定していることは、8月29日発売の週刊誌『週刊ポスト』も報じているのですが、2018年は明治維新150年のタイミングであることのほか、「官邸と明治維新の呪縛があるのでは」という見方もあると同誌は報じています。
同誌によると、大河誘致は地元への大規模な振興策となることから、過去にもある大物政治家が自身の選挙区を舞台とした作品をねじ込もうとしてきたことがあるとのこと。
西郷隆盛が主人公となれば、安倍晋三首相の地元・山口県の長州藩士についても、維新を成し遂げた英雄として扱われる作品になることから、「予算の国会承認が必要なNHKが官邸の顔色をうかがったか、“天の声”があったとしても不思議ではない」と、NHK関連の作品に携わった経験を持つという脚本家は語っています。
2015年に放送された『花燃ゆ』についても、官邸の顔色を意向をうかがって制作されたのではないかという疑惑があり、2015年は没後400年を迎えた真田幸村を主人公とした作品が本命だと言われていたものの、いきなり長州藩士である吉田松陰の妹を主人公とした『花燃ゆ』の話が急遽出てきたと言われています。
<井上真央さん主演で放送されたNHK大河ドラマ『花燃ゆ』>
『週刊ポスト』では昨年1月に、NHKのチーフプロデューサーが2013年9月に山口県萩市を訪れて、「県内に何か大河ドラマの題材はありませんか」と自治体側に聞いていたという同市の商工観光部の担当者の証言を掲載。
NHK大河ドラマについては、放送2年前の春~夏にかけて制作発表が行われており、例年ならば制作発表が済んでいる時期にもかかわらず、NHKのチーフプロデューサーが題材探しを行っていたことが明らかになっており、安倍首相のお膝元である長州を舞台にしようとした結果、『花燃ゆ』の制作発表は2013年12月と例年よりも約半年遅く、さらに原作も無くて歴史上全くの無名である吉田松陰の妹を主人公とした作品になったのではないかと言われています。
また、2018年の大河ドラマが西郷隆盛を主人公とした作品であることを3日付のスポニチが報じましたが、今回も例年よりも遅い発表となっていることから、NHKがまた官邸の意向をうかがっているのではないかという見方が広がっていると報じていました。
これはあくまでも憶測でありますが、実際に安倍首相は昨年夏に山口県知事との会談で、「明治維新から50年(1918年)の総理大臣は山口県出身の寺内正毅、100年後(1968年)は佐藤栄作だった。150年後も山口県出身の安倍晋三となるよう、なんとか頑張りたい」と語るなど、明治維新150年への思い入れが強く、山口県では安倍首相の意向もあり、明治維新150年に向けたイベントを数多く企画。
2018年に向けては、鹿児島、山口、高知、佐賀の4県が連携した広域観光プロジェクト『平成の薩長土肥連合』を発足させており、西郷隆盛を主人公とした作品を制作することによって、観光振興に弾みが付くのは間違いないとみられています。
こうした裏事情があり、西郷隆盛を主人公とした作品になった可能性があるとみられているのですが、堤さんを主演に起用して好視聴率を獲得することが出来るのか、視聴者からはどのような反応を得ることが出来るのか注目したいところです。