“パクリ番組”として物議を醸している4月スタートの新番組『呼び出し先生タナカ』(フジテレビ系 日曜21時)が、早期打ち切り終了の可能性があると週刊誌『週刊新潮』のWeb版『デイリー新潮』が報じています。
『呼び出し先生タナカ』は、人気芸能人たちが小中学校レベルの学力・実技試験を受け、番組MCで先生役のアンガールズ・田中卓志さんが恥ずかしい誤解答を紹介、順位を発表していくといった内容で、田中さんがゴールデン帯(19~22時)の番組で初MCということもあって注目を集めていました。
<↓の画像は、『呼び出し先生タナカ』出演のアンガールズ田中卓志さん等の写真>
そして、初回放送から間もなくネット上では、『めちゃ×2イケてるッ!』の人気企画だった「抜き打ちテスト」シリーズと酷似しているとの声が相次ぎ、めちゃイケのパクリ番組として物議を醸しました。
その後、アンガールズ田中卓志さん、めちゃイケに出演していたナインティナインが、それぞれのラジオ番組でこの件に言及し、田中さんは番組の内容が酷似していることを認め、「『めちゃイケ』もやっていたスタッフさんが入っているし、フジテレビの番組内で企画を使うって別に悪いことでもないと思う」
などと語っていました。
一方のナインティナインは、このような番組がスタートすることを事前に聞かされておらず、番組を見て驚いたことを明かし、抜き打ちテスト企画で先生役を担当していた岡村隆史さんは、「田中くんは、これ可愛そうやと思うで…1番ビビってるよ」「これやるんやったら、俺らやったらアカンのかって言う(笑)」「(元めちゃイケスタッフは)どう思って番組作ってるのかな。俺とか(よゐこの)濱口とかの顔は全く浮かばへんかったのかなと思った。こんな悲しいことある?」「他のめちゃイケメンバーも多分、驚いたと思う」
などと語っていました。
<↓の画像は、めちゃイケ・抜き打ちテスト企画に出演のナインティナインの写真>
このようにそれぞれが番組のパクリ問題に言及した後、田中卓志さんが岡村隆史さんに“謝罪電話”をしていたことなどを『週刊文春』のWeb版『文春オンライン』が報じ、田中さんは記者の取材に対して、「謝罪電話というか……今の現状を伝えたということですね。そんなすごいトラブルみたいな感じじゃないです。」「僕も岡村さんのラジオを聞いて、芸人同士でしゃべっておいた方が良いなという気持ちで、岡村さんが忙しい中で15分ほど話させてもらったんです。岡村さんも『怒っているみたいな感じになっちゃったんだけど、そういう感じに伝わってしまって申し訳ない。ごめん、ごめん』って仰ってくれて、そんな感じの話になりました」「岡村さんもラジオで『似てるとかパクってるとか話題になっちゃったから、田中くんが番組やりやすいようにしようと思ってラジオでイジってやろうと思っただけだよ』と、仰ってたんで。僕がやりやすいようにしてくれたという話なんですよ。」
などと説明していました。
文春オンラインはさらに、番組制作にあたってフジテレビサイドが、番組関係者たちにしっかりと根回しをしていなかったとし、ナインティナインが所属する『吉本興業』、アンガールズが所属する『ワタナベエンターテインメント』を巻き込んでの大騒動に発展しているとしています。
ワタナベエンターテインメントは出演オファーを受ける前に、「これはほぼ『めちゃイケ』の焼き直しですが、ちゃんとナイナイと『めちゃイケ』スタッフにも許可を取っているんですか?」
と、フジテレビ側に確認し、「そこはすべて大丈夫です」との回答だったことで出演を決めたといいます。
しかし、実際には全く根回しが出来ていなかったことで揉めているそうですが、田中卓志さんは文春オンラインの取材に、「その辺は会社も含めてその話はしているところなので、僕がどうこう言える話ではない」
と語り、フジテレビは「特に問題が起きているとは考えておりません」と回答していたのですが、デイリー新潮はこの問題で番組打ち切りの可能性もあるとしています。
記事では民放ディレクターが、「ワタナベエンターテインメントの吉田正樹会長(62)は、元フジテレビ社員で、『オレたちひょうきん族』で鍛えられ、『夢で逢えたら』や『笑う犬の生活』など人気バラエティ番組の名プロデューサーでした。今回のパクリ騒動が鎮火しなければ、何らかのアクションを起こすかもしれません。このままでは、所属タレントの田中の評価に傷がつく可能性まで出てきましたからね」
と語っています。
また、「今月、フジは港浩一さん(70)が新社長に就任します。かつてフジのバラエティ番組を引っ張ってきた人ですから、このような番組を許すかどうか……。ひょっとすると『呼び出し先生タナカ』は終了するかもしれません」
としています。
めちゃイケのパクリ番組、劣化版とも揶揄されている『呼び出し先生タナカ』は、3時間スペシャルとして放送の初回平均世帯視聴率が6.2%、5月15日放送の第2回が5.3%、同22日放送の第3回が4.6%と低迷を続けています。
ただ、各テレビ局がいま重要視しているコア層(13~49歳の男女)の視聴率は、初回が4.2%とまずまずの数字を獲得しており、フジテレビの金光修社長は5月27日に行った定例会見で、「上々の滑り出し。若年層でいい数字を取っている。手応えを感じています」と語っていました。
そのため、『呼び出し先生タナカ』が打ち切られる可能性は現状低そうですが、業界大手の吉本興業、ワタナベエンターテインメントが番組を問題視しているのが事実とすれば、今後番組の内容を大幅リニューアルする可能性は高いのかもしれません。
『呼び出し先生タナカ』の内容を巡っては、めちゃイケメンバーだった極楽とんぼ・加藤浩次さんも問題視しており、週刊文春の取材に対して、「僕も観たんですけど、全く一緒というのは、あり得ないと思う。それはあり得ないでしょ?というのが僕の正直な感想です。全く構造も一緒。岡村も知らなかったの!?ってめちゃめちゃビックリしている」
と語っています。
さらに、5月27日放送の『人志松本の酒のツマミになる話』(フジテレビ系)では、ダウンタウン・松本人志さんが『呼び出し先生タナカ』にレギュラー出演しているシソンヌ・長谷川忍さんに向かって、「世間で有名ですよ、あの番組……“パクリ番組”だって」と言い放つ場面がありました。
こうして『呼び出し先生タナカ』は、めちゃイケのパクリ番組というイメージがどんどん強くなっている状況から、早々に番組を終了させて、田中卓志さんがMCの番組を新たにスタートさせた方がいい気もしますが、協議の末にどういった形になるのか、動向を見守っていきたいですね。