放送作家で小説家の百田尚樹さん(58)が書いたベストセラー小説『永遠の0』が、テレビ東京開局50周年特別企画としてドラマ化され、主演には人気俳優の向井理さんを始め、桐谷健太さん、広末涼子さん、尾上松也さんなど豪華キャストが名を連ね、11日、14日、15日の3日間放送されたのですが、11日の平均視聴率は9.0%、14日は7.5%、15日は9.9%といずれも視聴率が2桁に届かなかったことが明らかとなりました。
(↓の画像が、百田尚樹さんの写真)
同作は2013年12月に、V6の岡田准一さん主演の映画が公開され、初日2日間の観客動員数は約43万人、興行収入は約5億4200万円を記録し、最終的には興行収入が87億6000万円で昨年公開された邦画作品中トップとなっており、ドラマも高視聴率を記録するのではないかとみられていたものの、実際放送されてみると第2夜で同時間帯の民放最下位になるなど、“開局50周年特別企画”としては大惨敗という結果におわってしまいました。
しかし、放送前テレビ東京の濱谷晃一プロデューサーが「同い年の阿部Pがテレ東の看板を背負って臨む勝負作。視聴率20%を狙っています!」などとツイートしており、山手線で大規模な交通広告を打つなど事前告知をしっかりとしていたことから、同局での期待値は非常に高いものでした。
にもかかわらず、こういった結果になってしまったことについて「日刊サイゾー」は、百田さんが書いたノンフィクション作品『殉愛』を巡るトラブルが原因なのではないかと伝えています。
というのも、放送直前に百田さんはTwitterで「映画『永遠の0』は最高の映画だったが、テレビ東京のドラマ『永遠の0』も、それに劣らぬ傑作」「2時間半の映画では描かれなかったシーンがふんだんにある」「ドラマは原作をなぞって丁寧に作られたもの」と、ドラマの出来に太鼓判を押していたのですが、放送前ネット上では「百田だから見ない」などの書き込みが殺到していました。
これにネットでは、
- ドラマの良さもあるかと思いますが、宮部さんは岡田さんの方が魅力的だし、胸を打つものがありました。比較になってしまいますが、それぞれこの作品にかける想いがあるので仕方がないかなとも思います。
- 3日共 途中で見ましたが、向井理さんと奥さん役の女優さん とても良かったです。最終日 やはり涙が止まりませんでした。去年 映画も見ていたので 正直、テレビでの配役の俳優さんたちが ちょっと物足りないように感じました。
- チラ見しただけだけど、総じて俳優さんはいい演技。向井さんの減量ぶりには感動した。だが、あまりにもインチキな原作、手抜きの脚本、CMぶっこみまくりの演出では、視聴率一桁も仕方がない。百田という貧乏神を取り込んだ、テレビ東京の上層部の失敗だ。
- スタッフに、人気俳優向井で誤魔化そうという意識があった。向井本人は演技力より、この役に対する意欲や情熱が足りなすぎる。少なくとも、戦争、ゼロ戦、の本を読みまくり、お宅になったことが、視聴者に知られるくらいにならなければ、及第点と言えないし、戦争経験者の話をもっと聞いて、肌で感じ、それをドラマで生かすべき。演技力以前の問題。これでは機上でなく、机上のゼロ戦ドラマだ。
- 小説と映像とでは話が違っちゃうっていうのはよくあること、っていうか殆どそうなんだけど、今回ほど変にいじるなと残念だったことはないかも。折角原作があるのに、何で微妙に話を変えるかなぁ。折角7時間もあったのに、3話なんか思い出ばっかりだし、もっと小説に忠実に書いた欲しかったな。
などのコメントがありました。
百田さんの『殉愛』を巡るトラブルの影響も少なからずあるかと思いますが、ドラマを視聴した方の反応を見てみると、ドラマ版で主演を務めた向井さんの演技に対しての批判が多く寄せられており、映画版で主演を務めた岡田さんと比べて物足りないと感じた方が多いようで、初回を観て脱落してしまった方や、初回の途中から観るのを辞めてしまったという方もいるようなので、百田さんの問題だけが原因とは言えないでしょう。
テレビ東京はこのドラマに力を入れたものの、このような視聴率をなりかなりのダメージを受けましたが、同じように向井さんも演技が酷評されることになってしまい、大きなダメージを受けることになりましたね。
今年8月29日には、向井さんが主演の映画『S -最後の警官- THE MOVIE』の公開を予定しているのですが、事前の予想通り大コケしないかどうか心配になります。