向井理さんが主演を務めたドラマ『神の舌を持つ男』(TBS系 金曜22時)が映画化され、12月3日に公開されることが9月に発表されているのですが、ドラマが低視聴率だったことから映画についても大コケすることが懸念されています。
そうした中で週刊誌『週刊新潮』は、この作品の原案者であり、演出・監督を務めている堤幸彦さんのことを「TBSが見限った」と報じています。
＜↓の画像が、堤幸彦さんの写真＞
これまでに『ケイゾク』、『TRICK』、『SPEC～警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿～』などの人気シリーズを生み出してきた堤さんが「構想に20年を費やした」という今作は、舌に乗せたものを検査機並の精密さで分析できるという「絶対舌感」を持つ主人公・蘭丸らが、謎の温泉芸者・ミヤビを探して日本各地の温泉街をめぐり、行く先々で出会う事件を解決していくというコミカルミステリー。
『相棒』シリーズ(テレビ朝日系)、SMAP・中居正広さん主演のドラマ『ATARU』(TBS系)などを手掛けた櫻井武晴さんが脚本を担当し、これまでTBSで放送された『ビューティフルライフ』や『オレンジデイズ』、『SPEC』シリーズなど、数多くの人気作を担当した植田博樹さんがプロデューサーを務めています。
この作品で向井さんは三枚目の役を演じており、これまでのイメージを壊すかのような演技に体を張って挑戦しているのですが、向井さん演じる蘭丸は「絶対舌感」の持ち主ということから、舌で死体などをペロペロと舐めるシーンがあり、これに対して不快と感じる視聴者が相次ぐことに。
＜↓の画像は、向井さんが舌を出しているシーン＞
その結果、初回平均視聴率は6.4％、第2話は6.2％、第3話は5.7％、第4、5話は5.3％、第6話は3.8％、第7話は6.3％、第8話は6.4％、第9話は5.8％、最終回(第10話)が4.8％、全10話の期間平均視聴率は5.62％と大コケし、7月期に民放のゴールデン・プライム帯(19時～23時)に放送されたドラマの中ではワーストとなっていました。
ここまでの大コケしたにも関わらず、なぜ映画化なんてするんだと思いますが、ドラマの制作が決定した段階で映画化も決まっていたと言われており、TBSとも関係が深い堤さんの作品ということから、お蔵入りということは出来なかったのではないかと噂されていたのですが、この映画の製作にTBSの名前が入っていないことを『週刊新潮』は指摘しており、製作、製作幹事／配給の松竹にこの件を確認すると「TBSが製作に入っていないのは事実」と認めたそうです。
さらにTBS関係者も、12月3日より公開される『RANMARU 神の舌を持つ男 酒蔵若旦那怪死事件の影に潜むテキサス男とボヘミアン女将、そして美人村医者を追い詰める謎のかごめかごめ老婆軍団と三賢者の村の呪いに2サスマニアwithミヤケンとゴッドタン、ベロンチョアドベンチャー！略して…蘭丸は二度死ぬ。鬼灯デスロード編』(略称：『RANMARU 神の舌を持つ男』)の興行収入のボーダーラインは20億円としていたものの、ドラマの大コケによってそれは絶望的なことから、「製作費を全額負担しないという判断に至った」と証言しているといいます。
- 『RANMARU 神の舌を持つ男～（中略）～鬼灯デスロード編』予告編（YouTube）
なお、堤さんは局は違うものの過去にも同様の失敗を経験しており、2007年に放送されたKinKi Kids・堂本光一さん主演の『スシ王子!』(テレビ朝日系)で演出・監督を務め、全8話の期間平均視聴率は7.5％と微妙な結果だったものの、2008年4月に映画『銀幕版 スシ王子! 〜ニューヨークへ行く〜』が公開となり、案の定大コケして興行収入は3.65億円という大赤字。
＜大赤字だった『銀幕版 スシ王子! 〜ニューヨークへ行く〜』＞
そんな堤さんは、9月22日より公開の映画『真田十勇士』で監督を務めているのですが、この作品についても微妙な結果に終わっており、堤さんの監督、演出家としての評価は急落しています。
『神の舌を持つ男』はドラマですでにコケているため、いわゆる大爆死となる可能性は非常に高いのですが、果たして公開初週にどれほどの数字を記録するのかに注目したいですね。
ちなみに映画版には、向井さん、佐藤二朗さん、木村文乃さんといったレギュラー陣に加えて、木村多江さん、財前直見さん、黒谷友香さん、市原隼人さん、永瀬匡さんらが出演しています。