6月7日公開予定のディズニー実写映画『アラジン』で悪役・ジャファーの日本語吹き替えを担当するほか、9月30日スタート予定のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)『スカーレット』では、ヒロイン・戸田恵梨香さんの父親役に起用されている人気俳優・北村一輝さん(きたむら・かずき 本名=北村康 49歳)が、韓国で制作の反日映画『戦闘(セント)』に出演することを23日発売の週刊誌『週刊新潮』が報じています。
『週刊新潮』によると、『戦闘』は今年夏に公開予定の作品で、史実が曲げられた反日映画になっているといい、韓国の映画会社関係者はこの作品について、「『戦闘』は、日本統治時代に活躍した独立活動家が率いる抗日ゲリラ団の戦いがテーマ。今年は、日本の朝鮮半島統治に抵抗して起きた三・一独立運動から100周年ということもあって、分かりやすい反日映画になっています。」
と明かしています。
この作品の中でクローズアップされている部分については、「1920年6月に起きた鳳梧洞(ボンオドン)戦闘です。日本人には全く馴染みのない戦闘ですが、韓国では教科書にも載っていて、ほとんどの国民が知っている。三・一独立運動後、各地で繰り広げられた独立軍と日本軍の戦いのうちの1つであり、初めて日本軍に勝った戦闘という位置付けなのです。」
と説明しています。
しかし、実際のところは独立軍が日本軍の追手を山中で少し反撃した程度のことだというのですが、この戦いでの日本軍戦死者は157名、重傷者約200名、軽傷者約100名とし、独立軍側は戦死者1名、重傷者2名、軽傷者3名と大喧伝しているといいます。
韓国の百科事典等にはこれと似た戦闘結果が記されているそうですが、それはあくまでも韓国側の認識とのことから、実際のところは不明のようです。
そんな反日映画『戦闘』に出演するという北村一輝さんが演じる役は、鳳梧洞戦闘に参加したとされる日本軍の冷酷な少佐役だといい、前出の映画関係者は北村さんの反日映画出演について、「北村さんクラスの日本人俳優がこのような反日映画に出たなんて、記憶にありません。」
とし、スタッフ側からも「彼のような人気俳優が出て大丈夫なのか」という声が上がっているそうです。
この反日映画『戦闘』は昨年8月から12月まで約4ヶ月にわたって撮影が行われたそうなのですが、北村一輝さんの所属事務所『フロム・ファーストプロダクション』も出演に対しては反対の意向だったといいます。
もしこの作品が明らかに史実とかけ離れていて、日本で問題視されたとすれば、現在契約を結んでいる『キリンビール』のCMは打ち切りとなる可能性もあるそうなのですが、北村一輝さんは「どんな役でもこなすのが俳優」という強い信念を持ち、事務所ではなく北村さん本人の判断で反日映画『戦闘』への出演を決めたようです。
そして、『週刊新潮』は北村一輝さん本人に話を聞くため取材を試みたものの、事務所側は「情報解禁がまだなので取材にはお答えできません」の一点張りだったそうです。
北村一輝さんは二枚目、三枚目、善人、悪人、奇人など様々な役柄を見事に演じ分けるカメレオン俳優として非常に高い評価を受けており、これまでにキネマ旬報新人男優賞、ヨコハマ映画祭助演男優賞など様々な映画賞を受賞しています。
毎年ドラマや映画などに引っ張りだこで、わざわざデメリットしか無い反日映画に出演するほど仕事に困っている様子も一切なく、それも『スカーレット』の放送前に公開予定の作品のようなので、今後が心配になります。
<↓の画像は、9月末スタート予定の朝ドラ『スカーレット』キャストの写真>
過去には、俳優・萩原流行さんが中国制作の反日的ドラマ『東方戦場』への出演が発表された際には物議を醸し、ネット上では多くの批判が寄せられており、さらにはハリウッド女優アンジェリーナ・ジョリーさんが監督を務めた反日的映画『不屈の男 アンブロークン』に、ミュージシャンのMIYAVIさんが出演したことで批判を浴びていました。
そのため、北村一輝さんがもし本当に反日映画に出演するとなれば、これまでの評価が一変して猛バッシングを浴びる可能性が高く、『スカーレット』などの作品にも悪影響が及ぶ可能性がありますが、現時点では正式な発表は行われていないため、この件に関しては引き続き動向を見守っていきたいですね。