俳優・坂口健太郎さんの連ドラ初主演作『シグナル 長期未解決事件捜査班』が映画化され、3月30日にスペシャルドラマを放送し、4月2日から劇場版の公開となるのですが、公開前から記録的な大コケ映画になることが懸念されています。
『シグナル』は、2016年に韓国で放送されたドラマの日本版リメイク作で、謎の無線機が現在と過去の2人の刑事を繋ぎ、未解決事件を解決していくというサスペンス刑事ドラマで、キャストは坂口健太郎さんのほか、北村一輝さん、吉瀬美智子さん、木村祐一さん、瀬戸利樹さん、池田鉄洋さん、青野楓さん、神尾楓珠さん、甲本雅裕さん、渡部篤郎さん等となっています。
連ドラは2018年4月期にフジテレビ系の火曜ドラマ枠（火曜21時）で放送され、主題歌は人気K-POPグループ『BTS（防弾少年団）』が担当し注目を集めましたが、初回平均視聴率は9.7％、その後は右肩下がりで第6話で自己最低の5.7％を記録し、全10話の期間平均視聴率は7.8％でした。
この数字は、フジテレビの火曜ドラマとしては若干高めではあったものの、同枠で2017年4月期に放送された小栗旬さん主演の刑事ドラマ『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』は、初回平均視聴率13.9％、その後も10％前後で推移し、全10話の期間平均視聴率は10.6％でした。
また、同1月期放送の草彅剛さん主演『嘘の戦争』は全話10％超えで、期間平均視聴率は11.3％と、『シグナル』よりも3.5％も高い数字を残しています。
そのため、連ドラ終了から1年半後の昨年1月に、『シグナル』の映画化とスペシャルドラマ放送が発表された際にネット上では、
- 連ドラの視聴率悪かったのに、映画化するなんて驚き。集客できるとは思えない
- なんで今？どんな話だったか忘れちゃったよ
- 面白かった記憶もあるけど、正直あんまり内容覚えてない
- 最終回でモヤモヤさせられたのは覚えてる。続編やるとは思ってたけど、今さらすぎる
などといった声が上がっていました。
それから1年が経ち、劇場版やスペシャルドラマに関する情報が次々に解禁され、劇場版の主題歌には『back number』がプロデュースした『BTS』の新曲『Film out』が起用されることが明らかになったほか、スペシャルドラマには青木崇高さん、桜井ユキさん、古川雄輝さん、篠原ゆき子さん、駿河太郎さん、西岡德馬さん、杉本哲太さん、田中哲司さん等が出演することが発表されました。
その他にも劇場版には奈緒さん、鹿賀丈史さん、伊原剛志さん等が登場することが明らかになっており、新キャストの発表によって注目度も高まっているのですが、ニュースサイト『サイゾーウーマン』は、「ドラマ版『シグナル』は初回と最終回こそ視聴率は9％台でしたが、第6話では5.7％まで転落。それ以外の放送回も6～8％台と、低空飛行を続けていたため、劇場版も記録的な大コケになるのではないかと不安視されています。加えて、ドラマ版は今から3年前の作品ですし、作品自体が忘れ去られている可能性も高い」
と指摘しています。
『シグナル』と同じくフジテレビ系で、2018年4月期に放送された長澤まさみさん主演ドラマ『コンフィデンスマンJP』（月曜21時）も、初回平均視聴率が9.4％、その後も1ケタ台で推移し、全10話の期間平均視聴率が8.9％と2ケタに届かなかったものの映画化され、公開前までは微妙な結果になるのではないかと懸念する声もありました。
しかし、2019年5月公開の劇場版1作目『コンフィデンスマンJP ロマンス編』は、最終興行収入が29.7億円と大ヒットし続編製作が決定、昨年7月には2作目『コンフィデンスマンJP プリンセス編』が公開され、最終興行収入は38.4億円と前作を上回る大ヒットとなり、3作目の製作も発表されています。
このようにドラマ版はイマイチだった作品が、劇場版で大ヒットを記録する場合もあるのですが、こうした例は多くはありません。
大抵は微妙な結果に終わり、唐沢寿明さん主演の『THE LAST COP／ラストコップ』、向井理さん主演の『神の舌を持つ男』、北川景子さん主演の『『悪夢ちゃん』などの作品が大コケしています。
フジテレビでは『シグナル』の他にも、深田恭子さん主演の『ルパンの娘』を映画化することを発表しており、この作品も2019年放送の第1シリーズは全話平均7.1％、昨年放送の第2シリーズは5.7％まで落ち込んでおり、ネット上では大きな反響を呼んでいた作品ではあったものの、映画化することに対しては否定的な反応もあります。
フジテレビは積極的にドラマを映画化し、新たなヒットコンテンツを生み出そうとしているのですが、『シグナル』はヒットとなるのか、それともコケてしまうか、どっちに転ぶのか、まずは初週末の興行成績に注目したいですね。