日本テレビ系の土ドラ10枠(土曜22時)で、4月期に放送予定だったドラマ『たーたん』の制作見送りが21日に発表され、代わりに放送される代替作品にも注目が集まる中、『たーたん』と同じキャスト・スタッフで別のドラマを制作することが決定したと週刊誌『週刊女性』のWeb版『週刊女性PRIME』が伝えています。
『たーたん』は、漫画家・西炯子さん(にし・けいこ 57歳)が『ビッグコミックオリジナル』で2015年から連載中の同名漫画が原作で、4月期に放送予定だったものの日本テレビは21日に、「4月期ドラマとして、小学館の漫画原作の作品を予定しておりましたが、小学館と協議の結果、4月期としての制作を見送ることにいたしました」
と発表し、代わりに別の連続ドラマを制作予定だとしていました。
『たーたん』の実写ドラマ化が見送られた理由は、昨年10月期放送のドラマ『セクシー田中さん』を巡る騒動にあり、原作者の漫画家・芦原妃名子さんがドラマ終了後の今年1月に自身のブログやX(旧ツイッター)で、ドラマ化にあたって提示した「ドラマ化するなら『必ず漫画に忠実に』」などの条件を制作サイドが守らず、大幅な原作改変が行われたことで何度も脚本の修正を行ったこと、このトラブルが原因で自身がラスト2話分の脚本を手掛けたこと等を明らかにしました。
この投稿が大きな波紋を広げ、昨年12月時点で脚本担当の相沢友子さんが自身のインスタグラムで、芦原妃名子さんに対する不満をあらわにしていたことで批判が殺到、大炎上騒動に発展する中で、1月28日に芦原さんがXで「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい。」と綴り、ブログやXの投稿を削除し、翌日に栃木県日光市の川治ダムで遺体となって発見されました。
その後の日本テレビの対応なども問題視される中で、日本テレビが4月期に再び小学館の漫画『たーたん』を実写化し、それも『セクシー田中さん』と同じプロデューサーが制作を手掛けることを週刊女性等が報じました。
これに対してネット上では日本テレビや小学館に対する批判がより過熱する中で、今月21日に制作を見送ることが正式発表されました。
『週刊文春』の取材によれば、実写ドラマ『たーたん』のキャストはムロツヨシさんが主演で、月島琉衣さん、ディーン・フジオカさん、吉川愛さん、野呂佳代さん、吉岡里帆さんが起用されているとのことでした。
<↓の画像は、実写ドラマ『たーたん』に出演予定だったキャストの写真>
(左上から時計回りに)ムロツヨシさん、月島琉衣さん、ディーン・フジオカさん、吉川愛さん、野呂佳代さん、吉岡里帆さん
制作見送りが発表された後に吉岡里帆さんはインスタグラムを更新し、「4月期ドラマ“たーたん”制作中止が発表されました。大事な決定だと思います。今年に入って考えること沢山あります。改革の時なんだなきっと。兎に角目の前の仕事を一生懸命に…環境に感謝して、人に物事に誠実に。最近色んなことが起きすぎて眠れません。こういう寝れない日ってどうされてますか? 宇多田さんの“何色でもない花”良い曲だな…」
と綴り、この投稿に対してファン等からは心配の声が上がっていました。
一方、日本テレビの編成・制作担当の福田博之専務は26日の定例会見で、「4月期の当該枠で何を放送するのか、どういう作品を作るのかにつきましては鋭意検討中」「(出演予定だったキャスト等には)丁寧にご説明をして、お詫びをしている状況でございます。本当に申し訳ないと思っています」
と語っていました。
そして、週刊女性が『たーたん』に代わって放送するドラマについて取材を進めたところ、「『たーたん』でキャスティングされていた出演者の方々に、引き続き新ドラマのほうに出てもらうことで決まっているそうですよ。スタッフの方々やプロデューサーなど、制作チームにも変更はありません。中止になった作品のキャスティングを、別作品に鞍替えするという異例の対応ではありますが、プロデューサーチームによる説明の結果、納得して頂けたということでしょう」
と、日本テレビ関係者が明かしたと報じています。
この報道を受けてネット上では、
- さすが日テレふざけてる。ミリ単位も反省してないのわかる…
- スタッフくらいは変えようよ
- 面倒な原作者様と小学館を切ってスッキリ。戦犯プロデューサーにはお咎めなし。それが日テレの答えか。
- そもそもキャスティングありきで、原作は後付なんて言われてるしな。正直なんでもいいんだろ。
- もう相沢友子に好きなようにオリジナル脚本書かせたったらどうや。それで当たれば誰も不幸にならんだろ。
- 同じスタッフで別ドラマって、漫画原作使わんかったらええっちゅうもんちゃうやろ。胸糞案件。
- スタッフやプロデューサー、制作チームに変更はなし…ということは、 セクシー田中さんと同じく三上絵里子達が関わるの? コメントも謝罪もない奴らが継続?視聴者ナメてんの?
などの声が上がっています。
一連の問題でキャスト陣には何も罪はなく、ドラマのために長期間スケジュールを空けていたのが無駄にならないように、代替作品にそのままキャストを起用するというのは良い対応だと思います。
ただ、『セクシー田中さん』を手掛けたプロデューサーら制作陣もそのままスライドさせるとのことで、ネット上では批判の声が上がっています。
日本テレビは23日に、一連の問題について調査を行う社内特別調査チームが始動したことを明らかにしましたが、現在も『セクシー田中さん』を手掛けたプロデューサーはコメントを出すことなくだんまりを続け、さらに21日に『たーたん』の制作見送りをスタッフ陣に告げた際にも、チーフプロデューサーの三上絵里子さんの姿は無かったと週刊文春は伝えており、こうした裏側での対応を巡っても非難の声が上がっています。
そのため、作品が代わったとしても同じ制作チームが手掛けるとなれば、作品や出演者にも様々な悪影響が及ぶことが懸念されますが、これから急ピッチで一体どのような作品を4月期に放送するのか、引き続き続報に注目したいです。