人気バラエティ番組『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)で放送した海外の祭りに参加する企画で、実際には存在しない祭りを番組制作サイドがでっち上げていた疑惑が浮上し、これを審議してきた『放送倫理・番組向上機構(BPO)』が5日に「放送倫理違反があった」とする意見を発表しました。
この問題を受けて、番組司会のウッチャンナンチャン・内村光良さん(うちむら・てるよし 54歳)が、10月にも番組を降板する決意をしたという噂を『東京スポーツ』(東スポ)が報じています。
『イッテQ』は昨年11月に週刊誌『週刊文春』によって、お笑いタレント・宮川大輔さんが出演のお祭り企画にて、番組制作サイドが実際には存在しない祭りをでっち上げ、それが現地で行われている祭りかのように紹介していたと報じられ、大きな騒動に発展しました。
『週刊文春』が指摘した問題の回は、2017年2月12日放送の「タイ・カリフラワー祭り」、2018年5月20日放送の「ラオス・橋祭り」で、日本テレビ側も当初はでっち上げ、ヤラセをキッパリと否定していましたが、最終的には制作サイドが現地コーディネーターに依頼し、「実質的な主催者となってイベントとして開催した」「イベント、催し物、コンテスト、愛好家が集う小さなゲームに至るまで、『祭り』企画として扱ってきた」「番組がコーディネート会社に支払っている撮影経費の中から、開催費用や賞金、参加費、協力費などが支払われていることもありました。」
などと、番組サイドが祭りをでっち上げ、参加者にお金を支払っていたことなども認めました。
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これに対してBPOは、「視聴者の『了解』の範囲を見誤り、地元に根差した『祭り』への体当たり挑戦だとナレーションで思わせた」
などの分析をした上で、番組制作過程で制作サイドが重要な部分を把握していなかった点に問題があり、「その過程が適正に保たれておらず、現地にもともとある祭りに出演者が参加しているように視聴者を誘導した点で、多くの視聴者が番組に求める約束に反したものだったと言われても仕方がない」「程度は重いとは言えないものの放送倫理違反があったと言わざるを得ない」
と指摘しています。
こうした結果を受けて日本テレビは、「本日のBPOの意見を真摯に受け止め、今後の番組制作にいかしてまいります」とコメントし、現在休止中のお祭り企画は今後再開させる方向で、「自信を持ってお伝えできる体制が整い次第、再開したいと思っております」としています。
そして、この『イッテQ』のお祭りでっち上げ、ヤラセ問題が浮上後の収録で、司会の内村光良さんがスタジオの番組観覧者に対して、「申し訳ありません」などと謝罪していたことがスポーツ紙に報じられていました。
その後も内村光良さんは番組への出演を続けていましたが、東スポの記事では事情通が、「結論を言えば、自分がタレントとして芸人としてまた、1人の人間として納得できる対応策が示されない時は、10月いっぱいで『イッテQ』を降板すると発言したそうなんです」
と話しているとしています。
<↓の画像は、『イッテQ』レギュラーメンバーの写真>
また、『イッテQ』ではその後もロケ中に、ANZEN漫才・みやぞんさん、フォーリンラブ・バービーさんが大ケガを負うトラブルが発生しており、内村光良さんが番組幹部に対して、「これ以上、仲間を傷つけないでほしい。危険なロケなら俺にやらせろ」と泣きながら直談判していたといい、すでに番組降板を決意している可能性もあるといいます。
一方の日本テレビサイドは、『イッテQ』の視聴率が裏番組の『ポツンと一軒家』(テレビ朝日系)に逆転されていることに危機感を抱いており、今後さらに問題が発生しないように厳重に企画をチェックし、ロケ中に事故が発生しないようにタレントには無理をさせないなどの対策を講じているそうなのですが、内村光良さんの番組降板説に対してネット上では、
- 降板するなら打ち切りの方がよくないか?
- ウッチャンで成り立っている番組なんだから、降板するなら、番組は終了させた方が良い
- ウッチャンがリーダーだからみんな楽しそうについて行ってる。ウッチャンやめるなら面白くなくなる。
- MCの責任ではなく制作スタッフの責任であり、降板させるなら制作スタッフというのが道理ではないか
- ウッチャンあってのイッテQ!内村降板なら他の芸人さんも着いて降板するだろう。それだけ内村の人徳はあると思う。
責任は内村より番組プロデューサーにあると思うので。出来ればこのまま続けて欲しいな。 - もう潮時だと思います。一番感じてるのは責任感が強いと言われるウッチャンなのでしょうね。
最近のヤラセや大怪我問題の前にも、オセロ中島や手越の問題などもありましたしね。今が引き際としては、いい頃合いではないでしょうか
などのコメントが寄せられており、内村さんの降板説をめぐっては賛否両論となっています。
内村光良さんのイッテQ降板説は以前から囁かれており、昨年11月にも東スポの記事では放送作家が、「今後の状況次第では自ら降板することもあり得る。内村は昨年、NHK紅白歌合戦の司会も務め、国民的タレントと言っても過言ではない。視聴者からの見え方を非常に気にするタレントですからね」と語っています。
また、『夕刊フジ』はこのままでは番組降板だけでなく、日本テレビと絶縁する可能性もあるのではないかとしており、ヤラセ問題やロケ中のトラブルなどは番組制作サイドの問題で、司会の内村光良さんを批判する声はほとんど上がっていないものの、ヤラセ疑惑が浮上した番組に出演することでイメージダウンに繋がり、他の仕事に悪影響が及ぶ可能性もあるといい、このまま『イッテQ』を降板する場合には、日テレの番組全てを降板することになるだろうとしています。
ちなみに、内村光良さんは現在『イッテQ』の他に日テレでは、『スクール革命!』(日曜午前11時45分)、『THE突破ファイル』(木曜19時)で司会を務めており、日テレの番組を全て降板すると全国放送の地上波レギュラー番組は、『痛快TV スカッとジャパン』(フジテレビ系 月曜20時)、『そろそろ にちようチャップリン』(テレビ東京系 23時55分)の2本のみとなります。
そのため、さすがに日テレの番組全てを降板する可能性は低いとみられますし、『イッテQ』はヤラセ問題が浮上してから色々と批判が寄せられ、視聴率も一時より低迷していると指摘されてはいるものの、現在も15%前後で推移しており、内村光良さんは番組の顔であることから、現時点での降板はあり得ない気がします。
視聴者からも内村光良さんには出演を続けてほしいという声が多く、内村さんが降板するなら『イッテQ』は打ち切りにした方がいいという声もあるので、10月にも降板するという話は事実なのかどうかは定かではないものの、番組が続く限り司会者を続けてほしいですね。