韓国の大ヒットドラマ『梨泰院(イテウォン)クラス』の日本版リメイク作『六本木クラス』(テレビ朝日系 木曜21時)が7日からスタートし、初回の視聴率が想定を下回る数字だったほか、ドラマの内容を巡って視聴者の間で物議を醸しています。
『梨泰院クラス』のリメイクドラマ『六本木クラス』は、東京・六本木を舞台に、主演の竹内涼真さん演じる主人公・宮部新が居酒屋を開業し、恨みを持つ巨大外食企業とビジネスバトルを繰り広げ、復讐していく様などを描いた内容でとなっています。
出演者は竹内涼真さんのほか、『欅坂46』の元センターで女優・歌手の平手友梨奈さん、女優・モデルの新木優子さん、俳優の光石研さん、香川照之さん、早乙女太一さん、鈴鹿央士さん、稲森いずみさん、緒形直人さん、中尾明慶さん、矢本悠馬さん、田中道子さん、『ゲスの極み乙女。』のドラマー・さとうほなみさん等が出演しています。
<↓の画像は、『六本木クラス』メインキャストの写真>
そして、7日に10分拡大で放送された第1話の平均世帯視聴率は9.6%、個人視聴率は5.2%(共に関東地区)でした。
木曜ドラマ枠(木曜21時)はテレビ朝日の看板ドラマ枠で、『ドクターX~外科医・大門未知子~』シリーズなど数多くのヒット作を生み出し、平均世帯視聴率は10%超えが当たり前で、今年4月期放送の木村拓哉さん主演『未来への10カウント』も初回平均世帯視聴率は11.8%、個人視聴率は6.6%を記録していました。
一方の『六本木クラス』は初回9.6%となっており、木曜ドラマ枠で初回1ケタを記録するのは、2015年7月期放送の武井咲さん主演『エイジハラスメント』が記録した初回9.7%以来、7年ぶりの“低空スタート”です。
ちなみに、『エイジハラスメント』は初回視聴率が最高で、第2話以降は7~9%台で推移し、全9話の期間平均視聴率は8.8%でした。
『六本木クラス』は放送開始前から、『梨泰院クラス』の視聴者たちからは否定的な声が多く上がっていたものの、人気作品のリメイクということで良くも悪くも大きな話題になっており、今期放送の作品の中ではかなり注目度の高い作品でした。
しかし、初回視聴率が1ケタだったことで“大コケ”などと揶揄されているほか、ドラマの内容を巡って物議を醸しています。
『梨泰院クラス』の視聴者からは、原作を忠実に再現していたことを評価する声が上がる一方で、演出や登場人物の容姿まで再現していることに疑問、否定的な声が多く見受けられます。
<↓の画像は、オリジナルとリメイク作品のメインキャスト2人の写真>
制作サイドが原作を忠実に再現していることについて、週刊誌『女性自身』のWeb版ではテレビ誌ライターが、「韓国版とかけ離れた作品になり視聴者の反感を買うのを恐れているのかもしれませんが、あまりに韓国版を意識しすぎているようにも思えます」
と指摘しています。
第1話の放送を終えてネット上では、
- リメークする意味あるの?
- まだ1話だけど今のところこれはリメイクではなくただのコピー
- 丸パクリするなら、梨泰院クラスをそのまま放送したほうがいいんじゃない?
- ストーリーはともかくとして、演出まで寄せてるので一昔前のドラマ見てるようで途中で見るのやめた
- もうちょっと日本に寄せてほしい。その方が見やすい。
- 原作を知らない者として思ったことは、なんでここまで韓国テイストにするのか?と言うこと。
設定は日本だろ?違うじゃんって感じしかなかった。 - 最終的な感想は、これ見るなら元の作品を見たほうが良いじゃんだった
などと、原作に寄せ過ぎているとして不満の声も多く上がっています。
『六本木クラス』は日韓共同プロジェクトとされており、『梨泰院クラス』の脚本を手掛けた原作者のチョ・グァンジンさん、演出を担当したキム・ソンユンさんなど、韓国の制作チームが全面協力のもとで作っているため、オリジナルに近い作品に仕上がっているのは当然と言えば当然です。
リメイク作は、オリジナルからかけ離れてしまうと全くの別モノだとして非難され、寄せ過ぎると単にパクっているだけ、これならオリジナルを見ればいいなどの声が上がってしまうので加減が難しく、特に韓国ドラマは日本の作品と比べて放送時間と回数が多い(梨泰院クラスは1話70分・全16話)ことから、日本版リメイクは中途半端な仕上がりになることが多々あり、注目を集める一方で期待値が低い傾向にあると感じます。
そして、『六本木クラス』は木曜ドラマ枠での放送ということもあり、何だかんだ言われても初回10%超えはかたいとも予想されていましたが、7年ぶりの1ケタスタートで、このまま大コケ状態が続くことが懸念されています。
ただ、『スポーツニッポン』(スポニチ)によると、この日同時間帯に放送の番組はいずれも平均世帯視聴率が1ケタで、『六本木クラス』の初回は、特番『秘密のケンミンSHOW極&ダウンタウンDX合体SP』(日本テレビ系)に次いで2位の数字だったとのことです。
また、F1層(女性20~34歳)とM1層(男性20~34歳)の視聴率は、同時間帯トップの数字だったといいます。
さらに、無料の動画配信サービス『TVer』では、ドラマランキングで『六本木クラス』は9日まで1位をキープしており、世帯視聴率は微妙な数字ではあったものの視聴数はそれなりに稼げているようなので、今後の盛り上がりに期待したいですね。