元女優の川越美和さん(本名=初瀬かおる)が9年前の2008年4月に、35歳という若さで孤独死していたことが明らかになり大きな衝撃を与えています。
川越美和さんが孤独死したことを報じているのは30日発売の週刊誌『週刊女性』で、元同僚の城野よしかずさんが「何も知らないファンの方たちのため、最期を知る人間の声を届けてほしいんです」として、これまで語られなかった川越さんの死について話しています。
川越美和さんは1988年10月にシングル『Looking at You』で歌手デビューを果たし、1989年には森光子さん主演のドラマ『時間ですよ・平成元年』(TBS系)にレギュラー出演、川越さんの楽曲『夢だけ見てる』は挿入歌として使用され、同年末の『第31回日本レコード大賞』で新人賞を受賞。
<↓の画像が、アイドル歌手・女優時代の川越美和さんの写真>
その後も歌手、女優として精力的に活動し、『スクールウォーズ2』、『HOTEL2』、『理想の結婚』、NHK大河ドラマ『毛利元就』、『相棒 2nd Season』などのドラマ、他に様々な映画やCMに出演するなどしており、2007年に公開されたウエンツ瑛士さん主演の実写映画『ゲゲゲの鬼太郎』では、ヒロイン役の井上真央さんの母親役で出演していました。
しかし、この作品を最後に川越美和さんは芸能界を引退してしまったそうで、引退後は不動産会社のテレホンアポイントの仕事を開始。
そこで川越美和さんと知り合った同僚の城野よしかずさんは、「川越さんが会社に入ってきて、びっくりしましたよ。時給は1400円ほどで1本契約を取るごとに5万円とか入る仕組みで、彼女はかなり、いい成績でした」と当時を振り返っています。
<↓の画像は、『とくダネ!』(フジテレビ系)の取材にも応じていた元同僚・城野よしかずさん>
川越美和さんは当時、会社が用意した東京・墨田区内のマンションで2匹のフレンチブルドッグと生活していたそうで、近所の美容室のオーナーによると、ある日突然「お金はないんですが、髪を切ってくれませんか」「お金のかわりに何でも手伝いますから」と川越さんが来たことがあったそうです。
元同僚・城野よしかずさんによると、川越美和さんは芸能界にいた頃、渋谷区広尾周辺に住んで外車のミニクーパーに乗っていたそうなのですが、芸能関係の悪い人に引っかかり、何かの保証人になってから歯車が狂い始めてしまった様子で、借金の支払い請求が来るようになって「悪い輩に騙された」と寂しそうに話していたといい、これが原因で自己破産をしたようです。
当時住んでいたマンションの室内には、ブランド品のバッグや靴が床一面に置かれており、これらはオークションに売りに出してお金にすると話していたといいます。
テレホンアポイントの仕事については半年ほどで辞めてしまったそうで、2007年末ごろに会社が提供していたマンションから出ることになるのですが、愛犬が部屋の壁や床を引っ掻いてしまったのか、床や壁がメチャクチャになっていたそうで、修繕費として80万円ほど請求されていたとのこと。
<↓の画像は、2007年7月頃に撮影された川越美和さんの写真>
どうやらこの頃から川越美和さんの精神状態が酷くなったそうで、病院から出てきた時には10種類ほどのクスリが入った大きな袋を2つ持っていたとのこと。
当時の引っ越しトラブルは元上司の大野計さんもよく覚えているといい、川越美和さだけでは埒(らち)が明かないため実家の父親に連絡したところ「勘当した」と言われたそうです。
川越美和さんは、酒を飲んだり金遣いが荒い部分があったといい、親からは「次に会うときは骨を持って帰るときだ」と断られてしまったそうです。
こうしたトラブルを経て、川越美和さんは品川区内のアパートへ引っ越したものの、家賃滞納によって3、4ヶ月ほどで離れることになり、最後は大田区内にある成田空港に近い木造アパートへ引っ越したそうです。
最後は生活保護を受給していたとのことなのですが、引っ越してから約1週間後の2008年4月に、異変に気付いた大家さんが警察と一緒に部屋の中へ入ったところ、孤独死していた川越美和さんを発見したといい、死因は「心不全」とみられ、死後3、4日経っていたとのこと。
川越美和さんが亡くなる少し前に会っいていた元同僚・城野よしかずさんによると、食事をしていないのかガリガリで、かろうじて喋っているというような状態だったといいます。
川越美和さんは大田区内に引っ越してきた時に、「ここから裸一貫、イチから頑張ってみる」と話していたそうなのですが、それから間もなくして亡くなってしまったとのことです。
川越美和さんは亡くなった後に、ほとんど連絡を取っていなかった様子の家族に引き取られ、現在は実家があった鹿児島県錦江町内にあるお墓で静かに眠っているそうです。
<↓の画像が、『週刊女性』掲載の川越美和さんが眠るお墓の写真>
そして、この突然の不報に対してネット上では、
- 90年代に活躍を知ったいただけに、地味にショックを受けた。この人の歌う「涙くんさよなら」は名曲だったな……。御冥福をお祈りします。
- ある番組の企画で、’天までとどけ’の出演者が集まったので久しぶりに思い出した矢先に・・・あと、スクール☆ウォーズ2に出てたのが思い出されます。合掌!
- とても切なさとショックを受けた。不思議なのは身内の彼女への冷たさ。一体何があったのかと思う。それにしても35歳は若すぎる。心からご冥福をお祈り申し上げます。
- アイドル時代から幸薄いオーラが漂ってたからなあ
- 芸能界辞めてすぐ亡くなったって感じか 何があったんだろうな
- 事務所はバーニング系列でした フロム・ファーストプロダクション
- 芸能人になんてならなきゃ普通の生活送れてた・・・のかな
などのコメントが寄せられています。
また、川越美和さんと同年代に芸能界デビューを果たし、1990年8月放送のスペシャルドラマ『ダンナ様は18歳』(TBS系)で共演した女優・作家の中江有里さん(43)は、30日放送の『とくダネ!』(フジテレビ系)で川越さんが亡くなっていたことについて、「学園もの(のドラマ)でご一緒したんですが、1つ年上で(レコード大賞の)新人賞もとられていた。おとなしい方で前に出て行く感じではなかったですが、私は好きだった先輩でした」と振り返り、突然の訃報に「ショックでした。正直、お付き合いはなかったですが、引退してからどうされているのかなと思って、ネットで調べたこともありました」と語っていました。
さらに、「(芸能界は)華やかな世界だと思われがちですが、みんな孤独でみんなライバルなんですよ。オーディションで私が落ちて川越さんが受かってこともあって、もしかしたらその逆もあったかもしれないですし…」と語ると、涙を流しながら「聞いた時に、何か私にできることはなかったのかなと思いました」と話していました。
川越美和さんはそこまで爆発的にブレークした女優でもなく、どちらかというとチョイ役でドラマや映画に出演することが多かった方なのですが、それでも様々な作品に出演していて、名前は知らないものの顔は知っている方だっただけに、孤独死していたことが今回判明し驚きとともにショックを受けました。
2007年になぜ芸能界を引退してしまったのか、どのような契約の保証人になったのか、引退からたった1年後になぜ亡くなってしまったのかなど、気になる点が多々あるのですが、引退後に付き合いがあった人もあまり多くは無さそうなので、謎のままとなってしまいそうですね。
かつて活躍していた方が借金などによって人生が大きく狂ってしまい、ほとんど誰にも知られないままひっそりと孤独死し、死後9年が経ってからこうして報じられるというのは悲しいものがあります。
川越美和さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。