来年10月期にTBSの日曜劇場枠(日曜21時)で、山崎豊子さんの長編小説『大地の子』を原作としたドラマが制作され、俳優・佐藤健さんが主演を務めるとの情報を週刊誌『週刊女性』が報じていましたが、この計画が消滅して“お蔵入り”になったことをニュースサイト『サイゾーウーマン』が伝えています。
中国残留孤児の半生を描いた『大地の子』は、1995年にNHKが日中共同制作でドラマ化、主演を務めた上川隆也さんはこの作品でドラマデビューを果たし、上川さんはセリフの8割が中国語という難役を見事に演じきり、高い評価を受けました。
そんな作品をTBSがリメイクし、来年10月期に日曜劇場枠で放送予定との情報を『週刊女性』が6月に報じ、主演は佐藤健さんが務め、まだキャスティング段階ながら共演者として、上川隆也さんや小栗旬さんの名前が挙がっているとしていました。
ただ、中国での大規模ロケがコロナ禍で困難な状況にあるため、年内にクランクインできなかった場合には、放送時期がずれ込む可能性があるとのことでした。
この報道に対してファンからは歓喜の声などが上がっていましたが、『サイゾーウーマン』によればドラマ制作が白紙、お蔵入りになったといい、その理由について制作会社関係者は、「コロナ禍による影響から、撮影や放送時期は延期に。様々な俳優が共演者候補に挙がっていたものの、大物から続々と“NG”が出てしまったことも、制作側にとっては大打撃となりました」
と語っています。
放送時期を2023年に変更するという案も出ていたそうですが、「結果的には『一度白紙化する』ことに決定したようです。中国ロケを行うにあたって、今の状況で満足に行き来ができるのか、また国民感情的な面でも不安は拭いきれませんからね。さらに、1995年にNHKで放送された上川隆也版の“ハードルの高さ”も、乗り越えられなかった課題の一つだといわれています」
と、テレビ局関係者がお蔵入り決定の理由を明かしています。
ただ、佐藤健さんが来年に連ドラ主演することは決定しているそうで、同テレビ局関係者は、「『大地の子』は撮影に時間と手間をかける『日曜劇場』で放送が予定されており、佐藤のスケジュール確保に苦心していたようですが、それがなくなったため、まったく別の枠で主演ドラマが内定したとか。佐藤にとってはこの作品が事務所独立後、初の大仕事となるでしょう」
と語っています。
TBSは日曜劇場枠以外にも、ゴールデン・プライム帯(19~23時)に火曜ドラマ枠(火曜22時)と金曜ドラマ枠(金曜22時)があり、佐藤健さんは金曜ドラマに出演歴はありませんが、火曜ドラマで放送の『義母と娘のブルース』、『恋はつづくよどこまでも』に出演していました。
TBSでは日曜劇場枠以外で主演を務めたことがないので、どの枠で主演作が放送されるのかは不明ながら、その枠で初主演を務める形になりそうですね。
『大地の子』のリメイクが白紙になってしまったのは少々残念ですが、『週刊女性』の報道を受けてネット上では、「大地の子は上川版を越える物は作れない」「オリジナルを超えるのは100%無理」「現下の国際情勢の中で、なぜ今この明細のリメイク版をやるのか?理解に苦しむ。」などと、否定的な反応も多かっただけに、白紙にしたのは正解だったのかもしれません。
佐藤健さんは今年3月末をもって芸能事務所『アミューズ』を退所し、独立後もアニメ映画『竜とそばかすの姫』(細田守監督)に出演するなど様々な活動を行っていますが、まだドラマには出演していないので、独立後初の民放連ドラ主演で、一体どのような役を演じるのか楽しみですね。