クイズ・バラエティ番組『超逆境クイズバトル!!99人の壁』(フジテレビ系)の司会者としても活躍中の俳優・佐藤二朗さん(50)の主演ドラマが、関係者の自殺によって放送が無期延期になっていることが明らかになりました。
愛知・名古屋の中京テレビ(日本テレビ系)は開局50周年記念作品として、スペシャルドラマ『翔べ!工業高校マーチングバンド部~泣き虫先生が僕らに教えてくれたこと~』を制作し、12月7日(土曜)15時~16時55分に東海3県(愛知県・岐阜県・三重県)放送予定でした。
このドラマの監督は、ドラマ『金田一少年の事件簿』『TRICK』『ケイゾク』『SPEC』、映画『20世紀少年』など数多くのヒット作を手掛けている三重県生まれ、名古屋育ちの堤幸彦さんが担当し、佐藤二朗さんの他に、スピードワゴン・井戸田潤さん、甲本雅裕さん、泉澤祐希さん、SEAMOさん、河村花さん、田村杏太郎さん、小平大智さん、西川右近さん、伊藤みづめさん等の出演が発表されていました。
<↓の画像が、『翔べ!工業高校マーチングバンド部』出演者の相関図写真>
しかし、番組の公式サイト上で、「都合により放送を延期させて頂きます。楽しみにして頂いていた皆さまには 大変申し訳ございません。放送日時は、決まり次第 ホームページで発表いたします。」
と放送延期の発表があり、延期とする詳しい理由については明らかにしていませんでした。
<↓の画像は、『翔べ!工業高校マーチングバンド部』放送延期のお知らせ>
『翔べ!工業高校マーチングバンド部~泣き虫先生が僕らに教えてくれたこと~』は、愛知県の小牧工業高校のマーチングバンド部と顧問・澤田直樹教諭をモデルとした作品で、小牧工業高校のマーチングバンド部は全員が作業服と黄色の安全ヘルメットをかぶり、練習場所も音楽室ではなく武道場で行われる体育会系の部で、パフォーマンス冒頭には部員たちが揃って腕立て伏せを披露してから楽器演奏に入ります。
<↓の画像は、小牧工業高校マーチングバンド部と顧問・澤田直樹教諭の写真>
こうしたパフォーマンスなどで注目を集め、各メディアにも取り上げられるなどして全国区の人気となっています。
そんな小牧工業高校のマーチングバンド部と顧問をモデルにドラマ化し、人気俳優の佐藤二朗さんが主演に起用され注目を集めていたのですが、放送は急遽延期となりました。
その原因について12日発売の週刊誌『女性セブン』などは、11月25日深夜に関係者が自殺したことにあると報じています。
各メディアの報道によれば、11月25日午前2時10分ごろに、小牧工業高校の職員室で男性が大量に血を流して倒れているとの通報があり、地元消防が駆け付けた時点で男性は亡くなっていました。
亡くなったのは小牧工業高校の50代教諭で、愛知県警小牧署は現場の状況などから自殺とみており、男性が発見された約1時間前に男性の妻が行方不明届を出していました。
<↓の画像が、小牧工業高校の教諭自殺報道の写真>
『女性セブン』によれば、自殺したのはマーチングバンド部顧問3人のうちの1人で、地元教育関係者は自殺したA教諭について、「冗談をよく言う優しい先生で、生徒から慕われていた。S先生ほか顧問の先生たちは本当に仲がよかった」
と明かしています。
全国紙社会部記者によれば、A教諭は鋭い刃物で首あたりを切り、発見された職員室には大量の血が流れていたといい、遺体のすぐ近くには遺書も残されていたため、警察はすぐに自殺と断定したとのことです。
A教諭が自殺をしたのは日曜ということから、「わざわざ週末の職員室に忍び込んでの自殺だったので、学校側やほかの教諭に対して、何か抗議したいことがあったのだろうと推測されます。遺体発見の1時間前、A教諭の家族から警察に行方不明者届が出されていたので、家族は何か異変を感じ取っていたのかもしれません」
と語っています。
前出の地元教育関係者によると、発見された遺書にはマーチングバンド部のことも書かれていたといい、「これからも演奏を続けていってほしいこと、ドラマを放送してほしいこと…。ほかには、学校上層部との人間関係の悩みが綴られていたそうです。ご遺族は学校に不信感を持っていたのか、葬儀に参列した学校関係者は、顧問のS先生だけだったそうです」
と証言しています。
こうしたトラブルが発生しながらも、マーチングバンド部は12月9日に地元の音楽祭でパフォーマンスを披露し、『女性セブン』の取材に対して澤田直樹教諭は、「参加するかどうか、生徒たちと話し合いました。『みなさんも楽しみにしてくれているし、自分たちも元気になるきっかけにしたい』と参加を決めました。Aさんのことについては、私の立場からは申し上げられません」
と回答しています。
この報道に対してネット上では、
- 生徒を思うならそんな死に方しないで欲しい
- 制作関係者には迷惑以外何物でもないだろうけど
- 放送して欲しいと遺書にあったなら、その通り放送するのがせめてもの…
- 最近学校でのハラスメントがニュースで多々放送されていて、この件も何が出てくるかわからないから、事実確認出来るまでは放送出来ないだろうな。
などのコメントが寄せられています。
学校に忍び込み、職員室で自ら首を切るということは、学校側に対して相当な恨みを持っていた可能性があり、そこまで追い詰められていることに周囲が気づいてあげられなかったこと、状況を改善できなかったことなど様々な問題を感じさせる事件で、ドラマ放送直前にこのような事件が起きてしまったのは非常に残念です。
自殺したA教諭は小牧工業高校マーチングバンド部の顧問を務めていたという方で、なぜこのタイミングで自殺をしたのか、遺書には「ドラマを放送してほしいこと」が書かれていたとのことですが、このような事件が発生してしまった以上は放送することもなかなか難しいかと思いますので、下手すればこのままお蔵入りという可能性もあるのではないでしょうかね。
A教諭の自殺に関しては特に続報も無く、マーチングバンド部は9日の音楽祭に出演するなど活動を再開しているとのことですが、果たして中京テレビは今後どのような判断を下すのか、引き続き動向を見守っていきたいです。