東京五輪の卓球・女子シングルスで銅メダル獲得の伊藤美誠選手(いとう・みま 20歳)が、準々決勝の試合中に審判に対して、取材陣のカメラライトがまぶしいとジェスチャーでアピールする場面があり、対戦相手が韓国の選手だったことからネット上では、妨害行為をしたのは韓国メディアだろうとして批判の声が上がっていました。
しかし、“真犯人”が情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)のクルーだったことが判明し、ネット上で物議を醸しています。
- 伊藤美誠選手が“妨害ライト”をアピールした場面の動画(Twitter)
妨害ライトの“真犯人”は、週刊誌『週刊新潮』のWeb版『デイリー新潮』の報道で明らかになったもので、記事では日本テレビの関係者が、「あれは『スッキリ!』のクルーなんですよ」「NHK中継の画像を見ましたが、右端に森圭介アナ(42)が映っていますし、他にも知った顔が映っています。」「ライトが点いているカメラの後ろにいるのは以前スポーツ局にいた局員ですが、ほかのクルーは基本的に情報番組の人間。スポーツ取材の勝手が分からず、ライトを点けてしまっただけなのではと思います」
と語っています。
<↓の画像が、NHK中継に映った森圭介アナ(右端)ら『スッキリ』クルーの写真>
日本テレビ関係者はさらに、「この件で“ネトウヨ”的な人たちが盛り上がっているのは、『スッキリ』の人間も知っているよう。でもこれ幸いとばかりに『自分たちとバレてないからいいや』という態度。そのせいで“韓国犯人説”がどんどん拡大してしまっています。私はたまたま気づきましたが、あくまで一番組のクルーなので、日本テレビが会社として把握しているのかは分かりません」
と明かしています。
そして、この件について『デイリー新潮』が日本テレビに問い合わせたところ、「当該クルーが日本テレビの取材班だったことは事実です」と認めた上で、「関係者の指摘を受けて対応しました。日本テレビは今後もルールに則って取材を進めてまいります」と回答したとのことです。
この報道を受けてネット上では、
- ワイドショーをオリンピック会場から締め出せよ
- ワイドショーなんてそんなもん。ちゃんとお詫びを出してほしいね。
- 日テレ、たいがいにしろよ。自分たちがやったことで他の人が責められてるのに、何も言わずに黙ってるとは。ちょっと常識を疑いますね。
- 名乗り出なかった時点でレベルが低いスタッフかと。己の無知で勘違いから外交問題に発展しかねない事をした点と世間を騒がした点で謝罪を国内外にすべきかと。
- カメラ使う仕事をしているのなら、スポーツは特にフラッシュ禁止、ライティングに気を遣わなきゃいけないのは知ってると思うけど…これじゃド素人同然
- 勝手がわからずはただのいい訳、しっかり事前打ち合わせ出来てなかった証拠
人生懸けて戦ってる選手の足を引っ張る行為は許せない。しっかり番組内で謝罪してもらいたい - そういう態度だから“マスゴミ”って言われるんだよ。間違いはしょうがないけど、事実関係を把握していたなら、ちゃんとお詫びと再発防止をする旨を、番組で言えば済む事。何故それが出来ないのか分からない。
などの批判が殺到し、炎上状態になっています。
妨害ライト行為に関しては、“韓国メディア犯人説”が広まっていたことによって韓国でも波紋を広げ、一部韓国メディアは映像を確認したところ「韓国人ではないことが明らかになった」と報道し、冤罪だと主張していました。
その根拠として、韓国の放送局スタッフが卓球会場の中継エリアに入っていないことを挙げていたほか、中継で映ったスタッフのパスには日本の国旗が描かれているように見えると伝えていました。
このように韓国の一部メディアが反論記事を上げる中で、『デイリー新潮』の報道によって『スッキリ』のクルーだったことが確定したわけですが、中継にも映っていた森圭介アナはこの記事が出る前に自身のツイッターを更新し、「悔やんでも悔やみきれないことをしてしまった時は、そのこと自体を忘れたくなってしまうけど、もうニ度とそんなことをしないように紙に書く。書かずとも胸に刻めばいいと言えるほど、自分を信用してない。書く。忘れないように、書く。」
と意味深なツイートをしていました。
<↓の画像は、森圭介アナの意味深ツイート写真>
『スッキリ』では今年3月にも、番組内のコーナーでアイヌ民族のドキュメンタリー作品を取り上げた際に、ピン芸人・脳みそ夫さん(41)が作品と絡めて、「この作品とかけまして、動物を見つけた時ととく。その心は、『あ、犬(アイヌ)』ワンワンワンワン!」という謎かけを披露し、これは差別表現にあたるとして大炎上騒動に発展しました。
その後、『BPO(放送倫理・番組向上機構)』が番組内の表現を検証した結果、「放送倫理違反があった」とする意見書を公表し、日本テレビ側は全面的に非を認めた上で、8月26日放送の『スッキリ』にて、番組の制作体制やアイヌ民族の歴史、差別の現状などを踏まえた検証を放送すると発表しています。
こうした差別表現問題に続き、東京五輪中継での妨害行為が明らかとなり、この問題は韓国でも騒動に発展していることから、今後番組内で謝罪するだけでなく、日本テレビがしっかりと対応をする必要がありそうですが、『デイリー新潮』の報道を受けてどのような対応を行い、騒動の収束を図るのかに注目したいですね。