俳優・伊藤淳史さんの主演映画が、お蔵入りするトラブルが発生していたことを週刊誌『週刊女性』が報じています。
『週刊女性』によると、伊藤淳史さんが主演に抜擢された映画は、東京証券取引所第1部(東証一部)上場のアパート投資会社『TATERU(タテル)』を舞台に製作された作品だったといいます。
しかし、昨年9月に『TATERU』は顧客の預金データを改ざんするなどの不正をしていたことが新聞に報じられており、改ざんしたデータを銀行に提出し、融資審査を通りやすくしていました。
この不祥事によって『TATERU』の株価は暴落し、それまで2000円前後で推移していた株価は300円台にまで落ちており、2018年の年間騰落ランキングではスルガ銀行に次いで2位となっていました。
ちなみに、『TATERU』は俳優・オダギリジョーさん、元サッカー日本代表の本田圭佑選手をCMに起用していました。
これに加えて、すでに撮影が終了していた映画がお蔵入りになったという情報を『週刊女性』はキャッチしており、オフィスビル関係者は、「昨年の6月、原宿オフィスの上階にあるモデルルームに俳優の伊藤淳史さんと西村まさ彦さんが来ていました。映画の撮影だと聞きましたよ。」
と証言しています。
<↓の画像は、伊藤淳史さんと西村まさ彦さんの写真>
また、不動産関係者は映画の内容について、「事業内容を説明するような内容の映画だったみたいで、伊藤さんが演じる冴えない主人公が西村さん演じる役と、『TATERU』のアパート投資で成功していくストーリー。出資金額は5000万円ほどだと聞きました。営業マンの中には、映画になることをセールストークする人もいたので、“さすが、今勢いのある会社だね”なんて言ってたんですが……」
と語っています。
クランクアップは昨年夏で、2019年の公開に向けて動き出していたそうなのですが、撮影終了直後に『TATERU』の不正行為が発覚したといいます。
『週刊女性』は映画公開について確認するため、伊藤淳史さんの所属事務所『クォータートーン』に取材を行っているのですが、「メーカー側からお披露目されていないものを、申し上げることはできません」
という回答だったそうです。
一方の『TATERU』側は取材に対して、「このたびは、ご出演される俳優の方々や製作会社など関係各所への風評への影響も鑑みて上映を辞退いたしました」
と、お蔵入り決定を認めたとのことです。
そして、この報道を受けてネット上では、
- 俳優側は何も悪いことしてないのにね
- 役者さんたち側のせいでお蔵入りになったわけじゃないんだから、ギャラはちゃんと支払われて欲しいね。
- こんな訳の解らない会社のサクセスストーリーを西村さんとか伊藤さんとか主演映画の仕事を受ける事務所に問題がありますね!(広告塔と同じ)
- TATERUがスポンサーのTATERUを舞台にした映画なんて公開しないで良かったと思います。最近の邦画乱造の背景が垣間見える話ですね。スポンサーが付けば何でもするというのは昔からですが…。
- まったくね。こういうのは純粋に映画というより、企業広告だと思う。広告への出演は、もっと慎重にならないといかんよね。
なにかあれば『俳優の誰それが広告塔となっていた・・』とか言われるんだから。 - 伊藤淳史さんや西村まさ彦さんのような名の売れた方は別として、この映画にかけていたこれからの俳優さんもいて、例えば親とかにも出演を報告していたんだろうなとか思うと同情しかない。
- 人知れず上映された映画には似たようなものがあるんだろうが、自画自賛が過ぎるものは幸福の科学と同じ匂いがする。俳優も一歩間違えれば千眼美子コースだな。
などのコメントが寄せられています。
『TATERU』側としては、単なる企業CMではなく有名俳優を起用した映画を製作し、さらに業績を上げていこうという狙いだったようですが、30名以上もの社員が関わったデータ改ざんが発覚し、それによって映画もお蔵入りとは散々な結果となっていますね。
この作品で主演を務めた伊藤淳史さん、共演の西村まさ彦さんにも被害が及び、『週刊女性』に名前も出されたことでいい迷惑といったところですが、すでに撮影は終了しているとのことから、出演者へのギャラは満額支払う形にしてほしいものです。
今回のようなケースは稀だと思いますが、映画のお蔵入りはよく聞く話で、最近ではリリー・フランキーさん主演の映画『一茶』が、撮影終了後制作会社が資金難を理由に倒産したことによって、当初は2017年10月に公開予定だったものの、未だに公開されずにお蔵入り状態になっています。
この作品にも伊藤淳史さんはメインキャストとして出演し、他に佐々木希さん、水川あさみさん、内野聖陽さん、奥田瑛二さん、中村玉緒さん、石橋蓮司さん、高橋かおりさんなど演技派俳優たちが顔を揃えているのですが、出演者へのギャラなども未払いとなっています。
なお、昨年8月放送の情報番組『ビビット』(TBS系)では、『一茶』に救世主が現れたことを伝えており、京都市で解体業などを手掛けている『沖潮開発』の沖潮吉績社長がこのトラブルを知り、2000万円以上のお金を寄付したことによって、今後『一茶』が上映される可能性が出てきているそうです。
一方で『TATERU』は完全お蔵入りが決定し、伊藤淳史さんは相当大きなショックを受けていると思いますが、今後も映画やドラマで活躍する姿を見せてほしいですね。