新型コロナウイルス感染拡大が続き、5月6日までとされていた全国的な緊急事態宣言の期間が「5月31日まで」延長することが正式に決定し、これによって7月期放送予定だった各ドラマが来年夏に移動する可能性が浮上しているようです。
『サンケイスポーツ』(サンスポ)によると、4月期放送予定だった各ドラマも放送延期を余儀なくされている状況にあるため、7月期放送予定だった夏ドラマの延期案が浮上しているそうで、これから各局は大胆な編成戦略に着手していくようです。
4月7日に緊急事態宣言が発令されたことにより、各テレビ局はドラマなどの収録を中止することを決定し、制作サイドは当初、緊急事態宣言の期間が明けた5月下旬にも春ドラマの撮影を再開予定で準備を進めてきたものの、緊急事態宣言の期間延長によって多くの関係者は「再開は早くても6月初旬から中旬」と推測しているとのことです。
その予定通りに撮影が再開、春ドラマの放送開始が決定してもスタートは6月中旬から下旬ごろになり、7月期放送の夏ドラマへの影響は避けられません。
そのため、今年放送するはずだった夏ドラマを来年夏にスライドさせる案が浮上しているといい、今年の夏ドラマは元々、東京五輪の開催があったことで放送回数を減らす予定だった作品も多く、編成担当者は「五輪とセットで考えるのが妥当」と説明し、今年放送ではなく来年夏にスライドさせる案が浮上しているとのことです。
民放局の上層部は、「どのような対策にしても苦渋の決断。編成、制作、営業面で莫大な労力は避けられない」「今回はドラマだけでなく、同じく撮影や製作ができない映画界や演劇界と協調しなければ、この難局は乗り越えられないし、早めの判断が求められる」
と語っています。
これに対してネット上では、
- こうなると、一番苦しいのは日テレ。7月期のドラマの出演者、大半を発表してるからね。
- 5月に緊急事態宣言が解かれると決まったわけじゃないしな
- 俳優さんや女優さんのスケジュールなど色々と都合はあるかとは思うけど、別に慌てて撮影する事ないと思う。落ち着いてから作成していただいて、良いドラマ作って欲しい
- テレビ局側としては出演者のスケジュールがとかスポンサーが…って言うかもしれないがこの措置でよいのでは。
確かに、7月ドラマは五輪とセットで考えられていると思うし。4月ドラマを今は再放送で繋ぎ、撮影可能になったら続きから放映しそのまま9月まで延長とすれば。 - こればっかりは仕方ない。今なんてまともに撮影なんて出来てないだろうし、撮影の目処すら立たない状態だろうから、他の方法を模索するしかないんだろうけど、また出演者やロケ場所のスケジュールを調整するのが大変そう。
- 撮影が来年にするのか、今年にするのかにもよるよね。タレントのスケジュールはそう簡単にはいかない。
舞台やイベントのスケジュールと重なれば調整が必要だし、場合によってはキャストのチェンジもしなきゃ行けない。簡単に来年とは行かないと思うよ
などのコメントが寄せられています。
民放各局で今年7月期放送予定と発表済みのドラマは、上野樹里さん主演『監察医 朝顔』(フジテレビ系 月曜21時)、ムロツヨシさん&永野芽郁さんが共演の『親バカ青春白書』(日本テレビ系 日曜22時30分)、横浜流星さん&浜辺美波さん共演『私たちはどうかしている』(同 水曜22時)、柳楽優弥さん&井上真央さん共演『二月の勝者』(同 土曜22時)、阿部寛さん主演『ドラゴン桜2』(TBS系 日曜21時)などとなっています。
4月期に続き人気俳優たちの出演作品が揃っており、各出演者のスケジュールなどを考えると、来年夏にそのままスライドさせるのも容易ではないと思いますが、少なくとも今年夏に予定通り放送するのは困難な状況なので、来年以降の放送に変更するのが妥当と言えそうです。
現時点では、4月期放送予定だったドラマも今後どうなるか分からない状況で、放送開始前に延期が決まった堺雅人さん主演『半沢直樹 第2シリーズ』(TBS系 日曜21時)、木村拓哉さん主演『BG~身辺警護人~ 第2シリーズ』(テレビ朝日系 木曜21時)などについては、多くの人気俳優が出演していることもあり、このままお蔵入りとなるのではとの憶測も出始めています。
『半沢直樹』に関しては、前作から7年越しに続編放送が決まっただけに、お蔵入りだけは避けて欲しいと思いますが、今後の状況次第では最悪、年内の放送見送りやお蔵入りを検討せざるを得ないかもしれません。
まさかの緊急事態によってテレビ局やドラマ関係者等は混乱状態にあると思いますが、新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着き、ある程度の安全が確保出来るようになってから撮影を行ってもらいたいところで、強引に撮影を再開させてトラブル発生という事態にはならないように、今後の対応を慎重に協議していってほしいです。